会計委員会
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「えっ、潮江先輩どうしちゃったんですか?」
「さぁ?何かの発作でも起こったんじゃない?」
キョトンとした表情の団蔵に、あたしは軽く言葉を返す。
「でもアレをする時は悔しがっている時です」
少し心配そうな表情を浮かべて佐吉が口を開いた。あたし達の視線の先には壁にゴンゴンと頭をぶつけている潮江先輩。戸惑っているよう様子の一年生二人を余所に、あたしはその行動の原因を理解している。学園一忍者していると言われる潮江先輩は、あたしにバカにされたのが悔しいのだろう。潮江先輩の心情を考えると思わず、笑いが込み上げてくる。
「まぁ、放っておけば治るでしょ。じゃぁ、二人は委員会頑張ってね、あたしも行くから」
そう言ってあたしは二人の頭をわしゃわしゃと撫でる。
「――――待て!!」
歩き出そうとした動きが、大きな声に遮られる。声の主は潮江先輩。
「えっ、ど、どうかしたんですか?」
額から血をダラダラ流している先輩を見て、あたしは若干引いてしまう。
「あのっ、潮江先輩……大丈夫ですか?あと、ちょっと、危ない人みたいです」
団蔵の言葉通り、一年生二人も引いているようだ。
「望月千代!!」
唐突に呼ばれた名前。その鬼気迫る表情から、あたし達は固まったまま動けない。
「会計委員会に入れ!」
『……は?』
私だけではなく、団蔵と佐吉、見事三人の声が重なった。
「あのー、あたしの話を聞いてましたか?」
至極真っ当な質問だと思う。先ほどあたしは先輩に保健委員会に入るつもりだと伝えたのだから。
「分かっておる!けれど、ぜひ会計委員会に来てほしい!」
ぐっと距離を詰められる。一瞬にして各委員会の事が頭に並ぶ。あたしが入ろうと思っていたのは新野先生や伊作先輩がいる保健委員会。地獄の会計委員会とは縁もゆかりも無い。
「お前の力が欲しいんだ!!」
「えっ、そんな事……」
さらに距離を縮めて来る先輩にあたしは後ずさってしまう。これは本当にマズイ状況だ。シナ先生にどこの委員会も人手が足りないと聞いていたが、まさかここまでとは。あたしは逃げ出す為に、足に力を入れる。
「えっ、千代先輩!!会計委員会に入ってくれるんですか!?」
ほわーんとした声にガクッと力が抜けてしまう。あたしの隣では目をキラキラとさせて団蔵の姿が。
「……あの、今のやり取り見てた?」
「千代先輩!ぜひお願いします!」
さらにその隣ではキリッとした表情であたしを見上げる佐吉。
――――会話が噛み合わない!
慌てて潮江先輩の方を見るが、先ほどとは打って変わった表情。
「ほーら、一年の良い子達もこう言ってるんだぞ!!」
まるで鬼の首を取ったかのよう。
『千代先輩!!』
私の足にしがみついてくる二人の一年生。目を逸らそうにも、その純真たる眼差しから逃れることは出来ない。一瞬にして立場が逆転してしまった。
「さーて、望月……どうするんだ?」
心を見透かされたも同然。
……これは、嵌められた!
『千代先輩、お願いします!!』
思わず舌打ちをしてしまう。
「――――ッチ……分かりましたよ!入りますよっ、会計委員会に!!」
「さぁ?何かの発作でも起こったんじゃない?」
キョトンとした表情の団蔵に、あたしは軽く言葉を返す。
「でもアレをする時は悔しがっている時です」
少し心配そうな表情を浮かべて佐吉が口を開いた。あたし達の視線の先には壁にゴンゴンと頭をぶつけている潮江先輩。戸惑っているよう様子の一年生二人を余所に、あたしはその行動の原因を理解している。学園一忍者していると言われる潮江先輩は、あたしにバカにされたのが悔しいのだろう。潮江先輩の心情を考えると思わず、笑いが込み上げてくる。
「まぁ、放っておけば治るでしょ。じゃぁ、二人は委員会頑張ってね、あたしも行くから」
そう言ってあたしは二人の頭をわしゃわしゃと撫でる。
「――――待て!!」
歩き出そうとした動きが、大きな声に遮られる。声の主は潮江先輩。
「えっ、ど、どうかしたんですか?」
額から血をダラダラ流している先輩を見て、あたしは若干引いてしまう。
「あのっ、潮江先輩……大丈夫ですか?あと、ちょっと、危ない人みたいです」
団蔵の言葉通り、一年生二人も引いているようだ。
「望月千代!!」
唐突に呼ばれた名前。その鬼気迫る表情から、あたし達は固まったまま動けない。
「会計委員会に入れ!」
『……は?』
私だけではなく、団蔵と佐吉、見事三人の声が重なった。
「あのー、あたしの話を聞いてましたか?」
至極真っ当な質問だと思う。先ほどあたしは先輩に保健委員会に入るつもりだと伝えたのだから。
「分かっておる!けれど、ぜひ会計委員会に来てほしい!」
ぐっと距離を詰められる。一瞬にして各委員会の事が頭に並ぶ。あたしが入ろうと思っていたのは新野先生や伊作先輩がいる保健委員会。地獄の会計委員会とは縁もゆかりも無い。
「お前の力が欲しいんだ!!」
「えっ、そんな事……」
さらに距離を縮めて来る先輩にあたしは後ずさってしまう。これは本当にマズイ状況だ。シナ先生にどこの委員会も人手が足りないと聞いていたが、まさかここまでとは。あたしは逃げ出す為に、足に力を入れる。
「えっ、千代先輩!!会計委員会に入ってくれるんですか!?」
ほわーんとした声にガクッと力が抜けてしまう。あたしの隣では目をキラキラとさせて団蔵の姿が。
「……あの、今のやり取り見てた?」
「千代先輩!ぜひお願いします!」
さらにその隣ではキリッとした表情であたしを見上げる佐吉。
――――会話が噛み合わない!
慌てて潮江先輩の方を見るが、先ほどとは打って変わった表情。
「ほーら、一年の良い子達もこう言ってるんだぞ!!」
まるで鬼の首を取ったかのよう。
『千代先輩!!』
私の足にしがみついてくる二人の一年生。目を逸らそうにも、その純真たる眼差しから逃れることは出来ない。一瞬にして立場が逆転してしまった。
「さーて、望月……どうするんだ?」
心を見透かされたも同然。
……これは、嵌められた!
『千代先輩、お願いします!!』
思わず舌打ちをしてしまう。
「――――ッチ……分かりましたよ!入りますよっ、会計委員会に!!」