会計委員会
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「あいつらを引き上げてくれたみたいだな、礼を言うぞ……望月」
「いえいえ、別にたいしたことなんてしてませんよ」
そう言って望月はヘラヘラと笑う。
「というか、何でここにお前がおるんだ?確か転校したっていう話を聞いたんだが」
俺は過去の記憶を辿りながら、口を開く。こいつは望月千代、一学年下のくのたまだ。三年の途中で転校したと聞いた。逆に言ってしまえば、それ以外何も知らん。話した事は数回あるが、それもすれ違った時の挨拶ぐらいだ。
「あー、また転校して帰ってきたんですよ。それで、今は伊作先輩の所に行こうと思ってたんですよね」
「伊作に用事でもあるのか?今の時間なら委員会活動中だから、保健室にでもいるはずだ」
「そうなんですよ、ちょっと保健委員会に入ろうと思って」
俺の動きがピタリと止まった。こいつが、委員会に入る?
「……くのたまも委員会に入るのか?」
「うーん、行儀見習いの子達は入らないみたいですけどね。なんか数年ぶりらしいですよ」
「……お前、本当にくの一になる気だったのか」
くのたまの大半が行儀見習いで忍術学園に入る。まれに本当にくの一を目指して入学する奴がいるらしいが、こんなヘラヘラした奴がくの一を目指すとは。なぜ不運と言われる保健委員会に入ろうと思ったのかは謎だが、どちらにせよこいつが委員会活動に付いてこれるのか?
「委員会活動だがお前が思っている以上に大変だぞ。特に保健委員なんて楽そうなイメージだが、実際は不運な奴らばかり集まっちまう委員会だ。あいつら自身が一番怪我をしている」
「確かに伊作先輩って昔からよく怪我してましたよねぇ」
そう言ってヘラヘラと笑う望月。こっちの意図が伝わらず少しイライラとしてしまう。
「だから俺が言いたいのは――――」
「ああぁぁああっ、千代!」
声がした方向を向くと、ずいぶんと離れた所に不破と竹谷の姿が。叫んでいるのは竹谷の方だが、その隣では慌てふためいている不破。
「気をつけろっ!雷蔵が迷いに迷って打った手裏剣がそっちに行った!」
竹谷の言う通りだが、もうその手裏剣は望月の目の前。時既に遅しとは、まさにこの事だ。俺の所から望月のいる位置には間に合わないし、これは避け切れない!
「八、言うのが遅い。三郎っ!!」
――――なっ!?
一瞬だった。望月の目の前に迫った手裏剣が軌道を変える。その手裏剣が飛ぶ先には一本の木。
「悪いな、千代」
手裏剣が木に刺さる前に鉢屋が姿を現し、キャッチする。
「相変わらず、雷蔵の迷い癖は治ってないんだね」
「今も昔も変わらずだよ。あと、明日の授業は演習場に集合だからな……あぁ、潮江先輩もご迷惑をお掛け致しました」
そう言って鉢屋は木の上から姿を消す。最後の一言は明らかについでだったのがよく分かる。
「スゲー!千代先輩が手裏剣を弾き返したぞ!」
「ああ、あっという間だったな。偶然鉢屋先輩のいる場所に飛んで行ったみたいで良かったな」
「俺達の所だったら危なかったよな」
俺の隣では井戸で汚れを落としてきた一年達が一部始終を見ていたのか、目をキラキラと輝かせていた。
「千代先輩、格好良かったです!」
そう言って団蔵が望月に駆け寄る。その様子も見て、慌てて佐吉も望月に駆け寄った。
「凄いです、よく弾き返しましたね!さすが五年生ですね!」
「いやぁ、たまたまだよ」
佐吉の言葉に照れたのか、またヘラヘラと笑う。
――――何が、たまたまだ。
そのヘラヘラした態度が癪でしょうがない。あれは弾き返したんじゃない、投げ返したんだ。それも姿を隠している鉢屋の居場所を察知し、そこ目掛けて。
「……車返しの術か」
思わず呟いてしまった言葉が望月の耳に届いたのか、俺を見て今度はニヤニヤと笑った。
「委員会活動の内容は十分知ってますよ、潮江先輩。いやぁ、学園一忍者している先輩でも三病にかかるんですねー」
――――して、やられた。
「いえいえ、別にたいしたことなんてしてませんよ」
そう言って望月はヘラヘラと笑う。
「というか、何でここにお前がおるんだ?確か転校したっていう話を聞いたんだが」
俺は過去の記憶を辿りながら、口を開く。こいつは望月千代、一学年下のくのたまだ。三年の途中で転校したと聞いた。逆に言ってしまえば、それ以外何も知らん。話した事は数回あるが、それもすれ違った時の挨拶ぐらいだ。
「あー、また転校して帰ってきたんですよ。それで、今は伊作先輩の所に行こうと思ってたんですよね」
「伊作に用事でもあるのか?今の時間なら委員会活動中だから、保健室にでもいるはずだ」
「そうなんですよ、ちょっと保健委員会に入ろうと思って」
俺の動きがピタリと止まった。こいつが、委員会に入る?
「……くのたまも委員会に入るのか?」
「うーん、行儀見習いの子達は入らないみたいですけどね。なんか数年ぶりらしいですよ」
「……お前、本当にくの一になる気だったのか」
くのたまの大半が行儀見習いで忍術学園に入る。まれに本当にくの一を目指して入学する奴がいるらしいが、こんなヘラヘラした奴がくの一を目指すとは。なぜ不運と言われる保健委員会に入ろうと思ったのかは謎だが、どちらにせよこいつが委員会活動に付いてこれるのか?
「委員会活動だがお前が思っている以上に大変だぞ。特に保健委員なんて楽そうなイメージだが、実際は不運な奴らばかり集まっちまう委員会だ。あいつら自身が一番怪我をしている」
「確かに伊作先輩って昔からよく怪我してましたよねぇ」
そう言ってヘラヘラと笑う望月。こっちの意図が伝わらず少しイライラとしてしまう。
「だから俺が言いたいのは――――」
「ああぁぁああっ、千代!」
声がした方向を向くと、ずいぶんと離れた所に不破と竹谷の姿が。叫んでいるのは竹谷の方だが、その隣では慌てふためいている不破。
「気をつけろっ!雷蔵が迷いに迷って打った手裏剣がそっちに行った!」
竹谷の言う通りだが、もうその手裏剣は望月の目の前。時既に遅しとは、まさにこの事だ。俺の所から望月のいる位置には間に合わないし、これは避け切れない!
「八、言うのが遅い。三郎っ!!」
――――なっ!?
一瞬だった。望月の目の前に迫った手裏剣が軌道を変える。その手裏剣が飛ぶ先には一本の木。
「悪いな、千代」
手裏剣が木に刺さる前に鉢屋が姿を現し、キャッチする。
「相変わらず、雷蔵の迷い癖は治ってないんだね」
「今も昔も変わらずだよ。あと、明日の授業は演習場に集合だからな……あぁ、潮江先輩もご迷惑をお掛け致しました」
そう言って鉢屋は木の上から姿を消す。最後の一言は明らかについでだったのがよく分かる。
「スゲー!千代先輩が手裏剣を弾き返したぞ!」
「ああ、あっという間だったな。偶然鉢屋先輩のいる場所に飛んで行ったみたいで良かったな」
「俺達の所だったら危なかったよな」
俺の隣では井戸で汚れを落としてきた一年達が一部始終を見ていたのか、目をキラキラと輝かせていた。
「千代先輩、格好良かったです!」
そう言って団蔵が望月に駆け寄る。その様子も見て、慌てて佐吉も望月に駆け寄った。
「凄いです、よく弾き返しましたね!さすが五年生ですね!」
「いやぁ、たまたまだよ」
佐吉の言葉に照れたのか、またヘラヘラと笑う。
――――何が、たまたまだ。
そのヘラヘラした態度が癪でしょうがない。あれは弾き返したんじゃない、投げ返したんだ。それも姿を隠している鉢屋の居場所を察知し、そこ目掛けて。
「……車返しの術か」
思わず呟いてしまった言葉が望月の耳に届いたのか、俺を見て今度はニヤニヤと笑った。
「委員会活動の内容は十分知ってますよ、潮江先輩。いやぁ、学園一忍者している先輩でも三病にかかるんですねー」
――――して、やられた。