夜間合同演習
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姿を見せたと同時に、辺りはシンと静まり返った。この突き刺さるような視線が痛い。
「おっ、千代も参加するのか」
「うわぁ、久々だね!」
その雰囲気を壊した兵助と勘右衛門の声に、あたしは引きつるような笑みを浮かべた。相変わらず、い組の天然っぷりには驚かされる。
『……先生!!』
六年生数人の声が重なった。まぁ、その様子からして言いたい事はよく分かる。
「心配するな、お前たち。千代の技術は忍たまと変わらん」
「しかし、それでも!!」
「そういうお前の攻撃を、いつも逃げておるだろう」
山田先生の言葉に言い返せないのか、ぐっと押し黙る潮江先輩。そして数秒後、何故か睨まれる。
「うわぁ、理不尽」
「なんだとっ!?俺はお前の為思って―――」
「だから落ち着きなさい。さて、全員そろった所で、本日の合同夜間演習の説明を始める」
今日は忍術学園に戻ってきてからの、初めての合同演習。
「今から六年生には鉢巻を渡すから、それを時間以内に守り通すこと。五年生は六年生の鉢巻を奪うことじゃ。何か質問は?」
「それだと流石に五年生が不利ではないでしょうか?」
立花先輩が手を挙げながら意見を言う。確かにその通りだ。
「当り前じゃろう。だから六年生は守りきる事を前提で、一本取られることに補修が追加される。五年生は一本取るごとに、そうじゃな……どうします、木下先生?」
「そうですね……それでは休暇を一日追加するとかどうですかね?」
「おっ、それはいいですなぁ」
そう言いながら笑い合う先生たち。しかし、その言葉を聞きあたしたちの周りではピリピリとした空気になる。五年生は休暇という言葉に闘志を燃やす。そして六年生は高いプライドを刺激されたようだ。
「さて、エリアは裏裏山のこのエリア一体で、六年生はこの辺り、五年生はこの辺りからスタートじゃ」
山田先生は地図を取り出して説明をする。ここからだと六年生の方が倍遠い位置になるが、それがハンデなのだろう。
「火縄銃・重火器の使用は禁止。逆にそれ以外は何をしても良い」
一瞬だがその言葉に六年生たちの表情がにんまりとなる。あっ、全力で五年生を潰しに来る気だ。
「うわぁ、大人気ない」
若干引き気味に八が言葉を漏らす。
「『王、一臣に勅す、一油鉢を持ち、由中を経て過ぎよ、傾覆することなかれ、もし一滴を棄せば、まさに汝の命を断つべし』っていう言葉があるだろ」
その隣では六年生以上にニヤニヤとした表情をする三郎。
「まぁ、確かにそうだけど……しっかりと作戦を考えなくちゃね!」
同じ顔をしているが、表情が隣と正反対の雷蔵本人が口を開いた。
「おっ、千代も参加するのか」
「うわぁ、久々だね!」
その雰囲気を壊した兵助と勘右衛門の声に、あたしは引きつるような笑みを浮かべた。相変わらず、い組の天然っぷりには驚かされる。
『……先生!!』
六年生数人の声が重なった。まぁ、その様子からして言いたい事はよく分かる。
「心配するな、お前たち。千代の技術は忍たまと変わらん」
「しかし、それでも!!」
「そういうお前の攻撃を、いつも逃げておるだろう」
山田先生の言葉に言い返せないのか、ぐっと押し黙る潮江先輩。そして数秒後、何故か睨まれる。
「うわぁ、理不尽」
「なんだとっ!?俺はお前の為思って―――」
「だから落ち着きなさい。さて、全員そろった所で、本日の合同夜間演習の説明を始める」
今日は忍術学園に戻ってきてからの、初めての合同演習。
「今から六年生には鉢巻を渡すから、それを時間以内に守り通すこと。五年生は六年生の鉢巻を奪うことじゃ。何か質問は?」
「それだと流石に五年生が不利ではないでしょうか?」
立花先輩が手を挙げながら意見を言う。確かにその通りだ。
「当り前じゃろう。だから六年生は守りきる事を前提で、一本取られることに補修が追加される。五年生は一本取るごとに、そうじゃな……どうします、木下先生?」
「そうですね……それでは休暇を一日追加するとかどうですかね?」
「おっ、それはいいですなぁ」
そう言いながら笑い合う先生たち。しかし、その言葉を聞きあたしたちの周りではピリピリとした空気になる。五年生は休暇という言葉に闘志を燃やす。そして六年生は高いプライドを刺激されたようだ。
「さて、エリアは裏裏山のこのエリア一体で、六年生はこの辺り、五年生はこの辺りからスタートじゃ」
山田先生は地図を取り出して説明をする。ここからだと六年生の方が倍遠い位置になるが、それがハンデなのだろう。
「火縄銃・重火器の使用は禁止。逆にそれ以外は何をしても良い」
一瞬だがその言葉に六年生たちの表情がにんまりとなる。あっ、全力で五年生を潰しに来る気だ。
「うわぁ、大人気ない」
若干引き気味に八が言葉を漏らす。
「『王、一臣に勅す、一油鉢を持ち、由中を経て過ぎよ、傾覆することなかれ、もし一滴を棄せば、まさに汝の命を断つべし』っていう言葉があるだろ」
その隣では六年生以上にニヤニヤとした表情をする三郎。
「まぁ、確かにそうだけど……しっかりと作戦を考えなくちゃね!」
同じ顔をしているが、表情が隣と正反対の雷蔵本人が口を開いた。