夜間合同演習
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時が止まった。誰も口を開かない。
止まった時間が流れ始めたのは、俺が口を開いたからだ。
「……なんで、お前が……」
武器を構えた俺たちと対峙する望月。その間には、鉢巻を持った一人の人物が立っている。
「俺の鉢巻奪ってんだ―――伊作」
伊作は口角を釣り上げた。その瞬間、俺達は悟った。この人物が誰なのかを。
「伊作先輩でその表情は止めてくれない??三郎」
「うん?こっちの顔ならいいのか?」
「雷蔵もダメ」
他愛の無いやり取りが目の前で繰り広げられる。六年生は皆、苦虫を潰したような表情を浮かべる。
「……伊作はどこにいるんだ?」
「安心して下さいよ、食満先輩。今頃雷蔵と楽しくお喋りしていると思いますよ」
少しほっとしたのか胸を撫で下ろす留三郎。
「先輩方と千代が対峙した時に、こいつの特徴を知っている善法寺先輩には居て欲しくなかったので、落とし穴に落ちてもらいました」
「あの短時間でよくそんな落とし穴を用意出来たな」
仙蔵は時間を稼ぐように質問をする。
「貴方の後輩が作ったトラップですよ、立花先輩」
「喜八郎が?」
驚きの声を上げる仙蔵。
「いくら不運と言われる善法寺先輩ですが、忍術学園の六年生ですよ?俺達が急場で作った落とし穴に落ちてくれません。あの落とし穴はこの山で綾部が作った中でもトップクラスの出来の物らしいです」
山の上の方から犬の遠吠えが、聞こえる。
「……この山は生物委員会がよく活動をしているな。」
長次の言葉に三郎は満足そうに頷く。そうか、竹谷がこの山のトラップを把握しているのか。
「―――いやぁ、本当八左衛門のおかげだよねぇ。」
ふわりと空から降ってきた声。その人物はそのまま望月の隣りに降り立つ。
「そうじゃなきゃ、僕はあの時先輩方から逃げ切れませんでしたよ」
「あの時、妙に追い難いように逃げると思っていたら、八左衛門が指示していたのか」
尾浜の言葉に小平太が納得をする。
「それじゃぁ、三郎、任せたよ」
尾浜は手負いの望月を抱えてその場から消える。その場に残るは、我々六年生五人と五年生一人だけ。
止まった時間が流れ始めたのは、俺が口を開いたからだ。
「……なんで、お前が……」
武器を構えた俺たちと対峙する望月。その間には、鉢巻を持った一人の人物が立っている。
「俺の鉢巻奪ってんだ―――伊作」
伊作は口角を釣り上げた。その瞬間、俺達は悟った。この人物が誰なのかを。
「伊作先輩でその表情は止めてくれない??三郎」
「うん?こっちの顔ならいいのか?」
「雷蔵もダメ」
他愛の無いやり取りが目の前で繰り広げられる。六年生は皆、苦虫を潰したような表情を浮かべる。
「……伊作はどこにいるんだ?」
「安心して下さいよ、食満先輩。今頃雷蔵と楽しくお喋りしていると思いますよ」
少しほっとしたのか胸を撫で下ろす留三郎。
「先輩方と千代が対峙した時に、こいつの特徴を知っている善法寺先輩には居て欲しくなかったので、落とし穴に落ちてもらいました」
「あの短時間でよくそんな落とし穴を用意出来たな」
仙蔵は時間を稼ぐように質問をする。
「貴方の後輩が作ったトラップですよ、立花先輩」
「喜八郎が?」
驚きの声を上げる仙蔵。
「いくら不運と言われる善法寺先輩ですが、忍術学園の六年生ですよ?俺達が急場で作った落とし穴に落ちてくれません。あの落とし穴はこの山で綾部が作った中でもトップクラスの出来の物らしいです」
山の上の方から犬の遠吠えが、聞こえる。
「……この山は生物委員会がよく活動をしているな。」
長次の言葉に三郎は満足そうに頷く。そうか、竹谷がこの山のトラップを把握しているのか。
「―――いやぁ、本当八左衛門のおかげだよねぇ。」
ふわりと空から降ってきた声。その人物はそのまま望月の隣りに降り立つ。
「そうじゃなきゃ、僕はあの時先輩方から逃げ切れませんでしたよ」
「あの時、妙に追い難いように逃げると思っていたら、八左衛門が指示していたのか」
尾浜の言葉に小平太が納得をする。
「それじゃぁ、三郎、任せたよ」
尾浜は手負いの望月を抱えてその場から消える。その場に残るは、我々六年生五人と五年生一人だけ。