夜間合同演習
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
自分の目を疑った。大の字に倒れている小平太に、木にもたれ掛っている望月。その右手には鉢巻を握られていた。
「そんな大声を出さなくても聞こえますよねー、七松先輩」
「あぁ、私の耳は遠くないぞ、文次郎」
「そうじゃねぇよ!」
のほほんとした空気の二人に俺はツッコミを入れてしまう。
「大丈夫かいっ、小平太!?」
伊作が倒れている小平太に駆け寄る。
「心配しなくても大丈夫ですよ。即効性が高い分、持続性は無いので、あと数分もすれば動けるようになります」
「神経系の毒かい?」
「流石保健委員長ですね、伊作先輩」
望月はヘラヘラと笑う。ただ、いつもと同じように笑うあいつの口から紡ぎ出される言葉は、どれも初めてあいつから聞くような単語ばかりだった。
「ほう、伊作の言ってた通りだったな」
「……信じられねぇ。」
仙蔵の言葉に俺はまだ納得がいかなかった。
「なんだ、お前は自分の後輩の事知らねぇのか?」
「黙れ!!普段はそんな素振り一切無かったんだぞ!!」
留三郎の言葉に俺はカッとなって言い返す。
「……落ち着け、二人とも。今は言い争っている場合ではない」
長次の言葉に俺達は望月の方を見る。
「いやぁ、そんな怖い目で睨まないで下さいよ」
ヘラヘラと笑うあいつは、いつも緊張感が足りない。今でも信じられない。
あいつの一番の武器が――――毒薬だなんて。
「それは隠していたのか?」
「隠すとか人聞きの悪い言い方をしないで下さいよ、立花先輩。誰かさんのせいで、みんなが勝手にあたしを武闘派ギンギンくのたまだと思っているだけです」
望月はチラリと俺の方を見る。
「五年生はそれを知っているからこんな作戦を立てた訳だし、現に伊作先輩も知っている訳ですから。あたしが武闘派っていうより、頭脳派忍者って事を」
「私の攻撃をあんなに防いで頭脳派なんて、よく言うよな。」
望月の言葉に小平太は上半身を起こした。
「うわっ、もう起き上れるんですか……あたしなんか左腕の感覚は未だに無いですよ。試合に勝って勝負に負けるっていうのはこういう事なんですね」
確かに望月の左腕はだらりと垂れ下がったままだ。
「相手は手負いだな」
仙蔵の言葉に望月の顔が引きつった。
「でも気を付けて。千代ちゃんは薬・毒の扱いだけなら、間違いなく学園一だよ。新野先生でさえ一目置いてるんだから」
「それは伊作よりも、って事か?」
留三郎の言葉に真剣な表情で頷く伊作。
「それにさっき文次郎の言った通り、打物や暗器が得意武具だからね。近接型の毒剣使い、結構厄介だよ」
その様子に俺たちは気を引き締める。
「いや、あの、先輩方!そんな寄って集って年下の女の子に本気にならないで下さいよ!?」
「そういう訳にはいかん。これは六年生としての立場もあるからな」
「いやっ、立場的に全力で攻撃してくる事が間違っていると思いますが!」
仙蔵の言葉に望月は全力で抗議をする。その言葉を無視して俺は袋槍を握り、仙蔵は焙烙火矢を取り出す。長次は縄鏢を構え、留三郎は手には鉄双節棍。
「あの、先輩方……武器から本気なのが伝わってきますが―――」
『―――問答無用!!』
俺たちは一斉に踏み込んだ。
「そんな大声を出さなくても聞こえますよねー、七松先輩」
「あぁ、私の耳は遠くないぞ、文次郎」
「そうじゃねぇよ!」
のほほんとした空気の二人に俺はツッコミを入れてしまう。
「大丈夫かいっ、小平太!?」
伊作が倒れている小平太に駆け寄る。
「心配しなくても大丈夫ですよ。即効性が高い分、持続性は無いので、あと数分もすれば動けるようになります」
「神経系の毒かい?」
「流石保健委員長ですね、伊作先輩」
望月はヘラヘラと笑う。ただ、いつもと同じように笑うあいつの口から紡ぎ出される言葉は、どれも初めてあいつから聞くような単語ばかりだった。
「ほう、伊作の言ってた通りだったな」
「……信じられねぇ。」
仙蔵の言葉に俺はまだ納得がいかなかった。
「なんだ、お前は自分の後輩の事知らねぇのか?」
「黙れ!!普段はそんな素振り一切無かったんだぞ!!」
留三郎の言葉に俺はカッとなって言い返す。
「……落ち着け、二人とも。今は言い争っている場合ではない」
長次の言葉に俺達は望月の方を見る。
「いやぁ、そんな怖い目で睨まないで下さいよ」
ヘラヘラと笑うあいつは、いつも緊張感が足りない。今でも信じられない。
あいつの一番の武器が――――毒薬だなんて。
「それは隠していたのか?」
「隠すとか人聞きの悪い言い方をしないで下さいよ、立花先輩。誰かさんのせいで、みんなが勝手にあたしを武闘派ギンギンくのたまだと思っているだけです」
望月はチラリと俺の方を見る。
「五年生はそれを知っているからこんな作戦を立てた訳だし、現に伊作先輩も知っている訳ですから。あたしが武闘派っていうより、頭脳派忍者って事を」
「私の攻撃をあんなに防いで頭脳派なんて、よく言うよな。」
望月の言葉に小平太は上半身を起こした。
「うわっ、もう起き上れるんですか……あたしなんか左腕の感覚は未だに無いですよ。試合に勝って勝負に負けるっていうのはこういう事なんですね」
確かに望月の左腕はだらりと垂れ下がったままだ。
「相手は手負いだな」
仙蔵の言葉に望月の顔が引きつった。
「でも気を付けて。千代ちゃんは薬・毒の扱いだけなら、間違いなく学園一だよ。新野先生でさえ一目置いてるんだから」
「それは伊作よりも、って事か?」
留三郎の言葉に真剣な表情で頷く伊作。
「それにさっき文次郎の言った通り、打物や暗器が得意武具だからね。近接型の毒剣使い、結構厄介だよ」
その様子に俺たちは気を引き締める。
「いや、あの、先輩方!そんな寄って集って年下の女の子に本気にならないで下さいよ!?」
「そういう訳にはいかん。これは六年生としての立場もあるからな」
「いやっ、立場的に全力で攻撃してくる事が間違っていると思いますが!」
仙蔵の言葉に望月は全力で抗議をする。その言葉を無視して俺は袋槍を握り、仙蔵は焙烙火矢を取り出す。長次は縄鏢を構え、留三郎は手には鉄双節棍。
「あの、先輩方……武器から本気なのが伝わってきますが―――」
『―――問答無用!!』
俺たちは一斉に踏み込んだ。