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「ありがとう、ありがとうって……」

何かとすぐにお礼を言う彼女が嫌に鼻につく。
いや、勿論挨拶は大切だと僕もよくわかっているつもりだ。
しかしまあそれにしても、

「ありがとうございますっ!」

「………………」

満面の笑みでのお礼。言われた方は負けじと笑顔で返事をする。

「ハッカーお待たせ!見てみて、オマケしてもらっちゃった」

嬉しそうにする彼女の顔を見るも、もやもやした気持ちが勝ってしまう。

「もう要は済んだでしょう?ならさっさと戻りますよ」

彼女の手から荷物を奪い、その手を引いた。
一刻も早くその場を離れたい。無意識に足早になる。

「待たせたから怒っちゃった?ごめんね……?」

「………………」

なんで僕には。

くるりと振り返る。

「そこは待ってくれてありがとう、でしょ」

ぶつかりそうになった彼女を受け止めて呟いた。
顔を赤くした彼女が目に入る。いい気味だ。
機嫌を取り直した僕は再び彼女の手を握った。



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