ruin
change
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
マシュマロみたいにふわふわなカノン。
あ〜〜〜〜〜〜。早く食べちゃいたい。
けど、がまん……。
もう少しだけ、
「ね、カノン?」
僕の隣を歩く女の子に声をかけた。
「ふぇ?」
可愛らしい声をあげて返事とも取れない返事をするカノン。
ふんわりとした柔らかな雰囲気、夜の街のネオンがキラキラ光って彼女に反射してる。
ああ、純粋とかキレイとか、そんな言葉はこの子のためにあるんだろうな。
「呼んでみただけだよーっ」
カノンといる時の僕はご機嫌だ。
赤いものがなくても満たされてる。
そういえば彼女の前で誰かを殺したことがない。
まるで"普通の人"になった気分。
もしカノンが、僕が警察に追われるようなアクダマだって知ったら嫌いになっちゃうかな?
まあそれはそれで君の赤が見られる時だろうし気にしなくていっか。
「なにか困ってることはない?」
「んー、何も思いつかないなあ……」
そっか、それならそれでいい。
カノンが平穏であることが僕にとっての幸福なんだ。
君はいつだって僕にとっての特別だから。
「だったらよかった!カノンにとっての不幸も無い?
僕は君のためならなんだってできるんだから」
そう、僕は君のナイトになるよ。
ずっとずっとずぅぅぅっと、いつまでもどこまでも。
「ふふ、ありがとう。でもそれも特にないかな」
「特に、無い……?」
だったら、僕は、君の幸福が僕の、でも、僕は?
「僕は、カノンの、役に、立て ない…?」
突然に上手く息ができない。
吸って、吐いて、吸って、吐いてーー。
どうしたら。
「役に立つとか、そんなこと考えてたの?」
カノンのその声を聞いて呼吸が吹き返した。
雑踏のノイズがうるさい。
いまはカノンに集中したいのに。
うるさいうるさいうるさいうるさい。
「私はさ、君とこんな風に歩いてるだけで幸せなんだ。嫌なことなんてあるわけないよ」
ぎゅ、と僕の手を握って言い放つ君は眩しすぎるよ。
おかしくなりそうだった頭がスッと落ち着いた。
「カノン!!」
我慢ができなくなって抱き締めちゃった。
人の往来が多いメインストリート。
でも関係ない。だって僕はカノンが大好きで大好きで仕方ないから。
カノンは絶対逃げたりしないのに、なんだか腕に力が入った。
「えぇ!?ちょ、恥ずかしいから!」
カノンが慌ててる。でも関係ない。
カノンから伝わるその温度が今の全てだから。
僕の大好きは伝わってる?
「僕、カノンのこと好きなんだ。特別に好き。他の人より、輪っかの見える天使たちよりずっとずっと……特別なんだ……」
「ん、う……」
強く抱き締めすぎたのかカノンは苦しそうに呻いた。
それはイエスの返事ととってもいいのかな?
「ん…………ぶ!待って!!」
僕の拘束から顔を出してカノンから静止を喰らった。なぜ?疑問符が浮かぶ。
「君からの気持ち、すごく嬉しい。でも、私の気持ちは無視なの?」
はっとした。
僕は何て愚かだったんだ。
カノンの言葉を捉えるなら、僕は、僕はーー。
「ご、ごめんよ、ボク、そんなつもりはなくて、ただ、ーーーーお願い!嫌いにならないで!お願い!お願い!!」
他に方法を知らない。
お願いするしかわからない。
どうしたらカノンを繋ぎ止められるの?
どうしたら、どうしたらーー。
「ねえ!」
大声でカノンが僕を呼んだ。
周りの人達が振り返る。
「私、嫌いな人とは一緒に居ない!私のこと、もっと信じて!!!」
その言葉を聞いて僕はもうたまらなく嬉しくなった。
カノン!カノン!カノン!!!
「カノンも僕が好きってこと!?」
カノンの脇に手をやって持ち上げて、ぐるぐると回った。
だってこんなに嬉しいことってないから。
僕っておかしいのかな?
おかしくないよね。だってカノンが信じてって、嫌いじゃないって、そう言ってくれたから。
「ねえ、今日はこのままずっと一緒に居てもいい?」
「ええっ!?それは、まあ、いいけど……」
「わぁーーーーいっ!やったー!」
「いいけどもう恥ずかしいから下ろして〜」
カノンといると、食べたい衝動が底なしに大きくなる。
手に負えないこの気持ち、どう始末をつけたらいいんだろう?
自分との我慢比べに負けるまで、最後の時まで。
ずっと一緒にいるからね、カノン。
end.
あ〜〜〜〜〜〜。早く食べちゃいたい。
けど、がまん……。
もう少しだけ、
「ね、カノン?」
僕の隣を歩く女の子に声をかけた。
「ふぇ?」
可愛らしい声をあげて返事とも取れない返事をするカノン。
ふんわりとした柔らかな雰囲気、夜の街のネオンがキラキラ光って彼女に反射してる。
ああ、純粋とかキレイとか、そんな言葉はこの子のためにあるんだろうな。
「呼んでみただけだよーっ」
カノンといる時の僕はご機嫌だ。
赤いものがなくても満たされてる。
そういえば彼女の前で誰かを殺したことがない。
まるで"普通の人"になった気分。
もしカノンが、僕が警察に追われるようなアクダマだって知ったら嫌いになっちゃうかな?
まあそれはそれで君の赤が見られる時だろうし気にしなくていっか。
「なにか困ってることはない?」
「んー、何も思いつかないなあ……」
そっか、それならそれでいい。
カノンが平穏であることが僕にとっての幸福なんだ。
君はいつだって僕にとっての特別だから。
「だったらよかった!カノンにとっての不幸も無い?
僕は君のためならなんだってできるんだから」
そう、僕は君のナイトになるよ。
ずっとずっとずぅぅぅっと、いつまでもどこまでも。
「ふふ、ありがとう。でもそれも特にないかな」
「特に、無い……?」
だったら、僕は、君の幸福が僕の、でも、僕は?
「僕は、カノンの、役に、立て ない…?」
突然に上手く息ができない。
吸って、吐いて、吸って、吐いてーー。
どうしたら。
「役に立つとか、そんなこと考えてたの?」
カノンのその声を聞いて呼吸が吹き返した。
雑踏のノイズがうるさい。
いまはカノンに集中したいのに。
うるさいうるさいうるさいうるさい。
「私はさ、君とこんな風に歩いてるだけで幸せなんだ。嫌なことなんてあるわけないよ」
ぎゅ、と僕の手を握って言い放つ君は眩しすぎるよ。
おかしくなりそうだった頭がスッと落ち着いた。
「カノン!!」
我慢ができなくなって抱き締めちゃった。
人の往来が多いメインストリート。
でも関係ない。だって僕はカノンが大好きで大好きで仕方ないから。
カノンは絶対逃げたりしないのに、なんだか腕に力が入った。
「えぇ!?ちょ、恥ずかしいから!」
カノンが慌ててる。でも関係ない。
カノンから伝わるその温度が今の全てだから。
僕の大好きは伝わってる?
「僕、カノンのこと好きなんだ。特別に好き。他の人より、輪っかの見える天使たちよりずっとずっと……特別なんだ……」
「ん、う……」
強く抱き締めすぎたのかカノンは苦しそうに呻いた。
それはイエスの返事ととってもいいのかな?
「ん…………ぶ!待って!!」
僕の拘束から顔を出してカノンから静止を喰らった。なぜ?疑問符が浮かぶ。
「君からの気持ち、すごく嬉しい。でも、私の気持ちは無視なの?」
はっとした。
僕は何て愚かだったんだ。
カノンの言葉を捉えるなら、僕は、僕はーー。
「ご、ごめんよ、ボク、そんなつもりはなくて、ただ、ーーーーお願い!嫌いにならないで!お願い!お願い!!」
他に方法を知らない。
お願いするしかわからない。
どうしたらカノンを繋ぎ止められるの?
どうしたら、どうしたらーー。
「ねえ!」
大声でカノンが僕を呼んだ。
周りの人達が振り返る。
「私、嫌いな人とは一緒に居ない!私のこと、もっと信じて!!!」
その言葉を聞いて僕はもうたまらなく嬉しくなった。
カノン!カノン!カノン!!!
「カノンも僕が好きってこと!?」
カノンの脇に手をやって持ち上げて、ぐるぐると回った。
だってこんなに嬉しいことってないから。
僕っておかしいのかな?
おかしくないよね。だってカノンが信じてって、嫌いじゃないって、そう言ってくれたから。
「ねえ、今日はこのままずっと一緒に居てもいい?」
「ええっ!?それは、まあ、いいけど……」
「わぁーーーーいっ!やったー!」
「いいけどもう恥ずかしいから下ろして〜」
カノンといると、食べたい衝動が底なしに大きくなる。
手に負えないこの気持ち、どう始末をつけたらいいんだろう?
自分との我慢比べに負けるまで、最後の時まで。
ずっと一緒にいるからね、カノン。
end.
1/1ページ