第3章 砂漠の向日葵
オアウスバレーでの休憩からピラミッドへ向かうのを再開した佐吉達。
ここまでサンドウォーカーを避けて向かい
何とかピラミッドに辿り着いた。
ピラミッドに着くと、サーチはとある装置を取り出しピラミッドに向けた。
ヴィエトロはサーチに問いかける。
ヴィエトロ「サーチ殿、これは?」
サーチ「これは構造物透視端末、通称"スケル君"っす!」
ヴィエトロ「構造物透視...いったいどういう物なのですか?」
サーチ「たしかー...えっと何だったっけ?」
アイヴィリー「フッフッフッ♪ここは私の出番ですね!」
そう言うとアイヴィリーは赤縁の伊達メガネをかけて解説を始めた。
アイヴィリー「構造物透視端末というのは、文字通り、外から建物の中を調べられる端末なんです。例えば、ピラミッド内にあるトラップの数、敵が多い場所といったことも大雑把に分かるんです!ただ、あくまで実際に行ってみないとどういう構造か分からない部分もあるので、そこはこれからの調査が肝心ですっ!」
ヴィエトロ「なるほど...!これがあればなるべく消耗を抑えて元凶に行きやすくなる...といったところかな?」
サーチ「そ、そんな感じっす〜!」
サーチはそう言うと端末を操作してピラミッドを調べた。
サーチ「異変は中心部にありそうっす!良くない気が漂ってそうっす...」
佐吉「よし、では部隊を編成して、ピラミッド攻略だ!!」
――部隊は2つに分けられた。
ピラミッド攻略は、
佐吉、フィスト、ウィーサ、ヒマリィ、ヴィエトロ、イスティ。
後方支援はそれ以外の者となった。
ルーウィス「佐吉、皆、気を付けてな。」
佐吉「ああ...!」
アイヴィリー「アカデミーの道具、この袋に詰め込んだので使ってくださいね!」
ウィーサ「ありがとう!じゃ、行ってきまーす!!」
佐吉達は準備を終えると、ピラミッドの攻略を始めた...
――ピラミッド内部
リサ「新ロケーション、ピラミッドに潜入。サーチ様のスケル君の情報をインプット...」
ピラミッドに入ると、リサがスケル君の情報を読み込みマップに反映させた。
イスティ「わあ~!!ここがピラミッドの中!!いろいろ調査して回りたい!!」
イスティは念願のピラミッドの中に入ることができ興奮気味だった。
佐吉「イスティ隊長、僕達の目的、忘れてないよね?」
イスティ「うう、分かってるよー!」
リサ「安全経路捕捉...ナビゲート、行けます...!」
佐吉「よし、リサ、案内を頼む。」
リサ「OK、マスター。」
リサの案内で敵との戦闘は大幅に避けられた。
トラップもイスティの知識によって難無く突破。
そして佐吉達は謎の大きな部屋への入り口にたどり着く。
そして、どこからともなく声が響く。
音声「王家の墓に近づく者よ...我が問いに答えを示せ。間違えばそなたに死を与えよう。」
ヒマリィ「これは...スフィンクスの問い...?」
フィスト「知っているのか?」
ヒマリィ「ええ、魔法史学で習うピラミッドの守護者...確か出す問題はナゾナゾって。」
音声「我が問い、見事答えてみせよ。」
―問題―
この異変起こした張本人の名を答えよ
この者は王の孫の国を滅ぼそうとす...
ヒマリィ「い、異変を起こした張本人ですってー!?しかもパトラ女王のお祖父ちゃんを知ってる...?」
佐吉「僕達その情報ってまだ...」
ヴィエトロ「ポラリス様が調べている途中だったな...」
ウィーサ「どうしよ...答えられない。」
フィスト「と、とにかく推理しよう!ヒマリィ、その魔法史に異変に関する部分は?」
ヒマリィ「そ、そんな部分無かったよ!でも...王家に恨みを持ってて先々代の王を知ってるなら絞れるかも...」
というとヒマリィは静かにその時代の歴史を呟く。
ヒマリィ「―確か先々代の時代から、ピラミッドは王家の墓と同時に集団墓地としての役割を担っていたの。等しく死者の裁判官アヌビスの審判を受けるため...って。」
ヒマリィ「多分その中にこの異変の元凶がいるはず。」
ヒマリィが推理する中、リサから連絡が届く。
リサ「ポラリス様から連絡です。」
ポラリス「お主たち、待たせたな。異変の元凶の正体が割れたぞ。その名は...セト。セト・オアウス。先々代王オシリスの弟じゃ。」
その名を聞きヒマリィとヴィエトロは戦慄する。
ヒマリィ「せ、セト・オアウス!?」
ヴィエトロ「そ、そんな馬鹿な...」
ウィーサ「セト・オアウス...?」
その話を聞いていたのかスフィンクスがこう呟いた。
スフィンクス「解は唱えられた。国の守護者よ、セトを...止め...」
音声ノイズが走りスフィンクスの声は聞こえなくなった。
そして部屋の扉が開く。
その先は王家の墓中心部だった。
ウィーサ「セトってどういう人だったの...?」
ヒマリィ「セト・オアウス...先々代の王オシリスの弟で神官長だった男よ。」
ヴィエトロ「オアウスおとぎ話では2人は仲の良い兄弟だったと記され、今日に伝わっています。」
ポラリス「ただ、その話には裏があってな...実際はセトは王の座に執着していた。王である兄に対して相当な恨みを抱えていたようだ。そしてセトは凶行に出る...
セトはオシリスを暗殺したのだ。自身の部下を使ってな。だが、妻イシスによって直ぐに見つかり処刑された...これが知られていないのは
恐らく時の大臣達によるものだろう。混乱を避けるため影武者等を使ってな...」
ウィーサ「そんな...ひどい。」
イスティ「確かに...様々な歴史を見てると有り得そうね。」
ヴィエトロ「それに、セトが元凶であれば納得の行く部分が2つあります。まず、オアウスに発生している雲...セトは元々風と雷の魔法が得意でした。そして、佐吉殿が言っていたオーパーツ...その2つが組み合わさったことで疫病の異変が発生した...」
フィスト「確かに、筋は取っている...それにさっきのスフィンクス...」
佐吉「ああ、声は途切れ途切れだったがセトを止めることを願っていた...」
ヒマリィ「なら、話は決まりね!セトをやっつけて、オアウスを元通りにするのよ!!」
全員「おう!」
佐吉達がピラミッド中心部に辿り着くと、
凶悪な気を漂わせた包帯グルグル巻きの男が
不気味な杖を持って立っていた。
セト「キタカ...我が悲願を邪魔する不届きな者たちヨ...」
ヒマリィ「あの杖、もしかして!」
佐吉「ああ...!オーパーツだ!!」
セトが手にしていたのはやはりオーパーツだった。
フィストが攻撃態勢を取りながらセトにこう言い放つ。
フィスト「この国を守るため、僕達がお前を倒す!!」
セト「フハハハッ!!我が力とこの腐敗の権杖ある限り、我は倒せん...!!」
セトは不気味な笑い声を発しながら言い返すと
包帯を外す。
そして見る見る内に異形の姿へと変貌した。
その姿は龍のような奇妙な頭、そして漆黒に輝く筋骨隆々な体をしていた。
セト「これこそ、完全なる我が力。あの者の話は眉唾だったが、腐敗の権杖の気は存分に力を与えてくれる...!!さあ行くぞ、不届き者達よ。身の程を知るがいい!!」
こうして、執着に囚われた怨念との戦いが始まった。
セトの攻撃はピラミッドの砂を活かした砂嵐だった。しかし、ただの砂嵐ではない。
腐敗の権杖の効果か状態異常を纏わせた凶悪な物だった。
リサ「あの砂嵐に当たればひとたまりもありません。必ず避けてください!」
佐吉「簡単に言ってくれるね...」
フィスト「大部屋とは言え、避けるエリアも限られてくる...よし、ここは僕が囮になろう。」
砂嵐を前にフィストが囮を申し出る。
佐吉「...行けるかい?」
フィスト「任せてくれ。僕が引きつける間、セトとオーパーツを引き離すんだ。」
佐吉「了解...!!」
アクアラウスの戦いからより背中を任せられるようになった。
ウィーサ「フィスト君、脱兎の加護、鉄壁の加護...!アイちゃんからこれ!!」
ウィーサがフィストに支援魔法とあるものを渡す。
ウィーサ「ジェットモジュール!もしかしたら砂嵐を相殺出来るかも!」
フィスト「ありがとう、ウィーサ!」
ヒマリィ「うちからも!マジックバリア!ちょっとの間なら状態異常も防げると思う!」
フィスト「ヒマリィ...!ありがとう!さあ、囮役の出番だね!」
フィストはセトの周りを俊敏に動きながら引きつける。
フィスト「かかってこい!たった1人に砂嵐も当てられないのか?」
セト「グッ...ナメるな!!」
挑発は効いているようでセトはフィストに釘付けだ。
一方佐吉達はセトの弱点を探っていた。
ヒマリィ「元々ミイラだったし、炎や光効きそうじゃない?」
ヴィエトロ「確かに...有り得るな。」
ウィーサ「けどあの体...何かありそうだよね...?」
佐吉「ああ、多分オーパーツと関係がありそうだな。」
イスティ「なら、その権杖をセトから引き剥がそう!」
佐吉「よし、作戦開始だ!」
権杖を引き剥がす作戦...
佐吉達はトラップを仕掛ける。
フィストにも無線で作戦を伝え、指定した位置まで誘導するとのことだ。
ヴィエトロ「雷鳴符...雷牢の陣」
ヴィエトロが札を正6角形に並べ砂で隠した。
その付近にはアイヴィリーのハンドフレイマーを仕込んでいる。
ヒマリィは魔法の準備をしていた。
佐吉達がハンドフレイマーの設置を終えると
フィストに合図を送る。
フィストはその位置に向かうとセトも追いかけてくる。
セト「何か企んでいようとも我には敵わぬ!!」
セトは自信に満ちた表情でその罠に入った。
ヴィエトロ「...起動!」
ヴィエトロがそう言うと雷牢の陣が起動合わせてハンドフレイマーも反応し炎雷の牢が完成した。
セト「グオオオオオオ!?何だコレハッ...」
苦しむ間もなくヒマリィが魔法を放つ
ヒマリィ「お待たせっ!サンフラワーブレード!!」
巨大な光剣がセトが右手に持つ権杖に当たる。
そして右腕ごと権杖を引き剥がした。
セト「グアアアアアァァァ!!腕がアァ!!」
ヒマリィ「今よ佐吉!美味しいとこ、持っていきなさい!!」
佐吉「ああ!!ランサーモード、コアブレイク!」
佐吉はヒマリィに応えると、意思の武器を槍に変え、セトに目掛けて投げた。
コアブレイク...生命の核を穿つ投てきの技。
動けないセトを狙いそして命中した。
セト「グハァ...我が負けようとは...お主らい...ったい...」
そう言い残しセトは消滅した。
同時に腐敗の権杖も粉々になった。
ヒマリィ「やったー!!皆の勝利ね!!ブイ♪」
一方ピラミッド入り口では暗い雲が一気に晴れ、歓声が響いた。
それはオアウス国内でも起きていた。
病気になっていた人たちはたちまち治り、皆喜びと涙であふれていた。
―翌日
佐吉「以上で報告を終わります。」
忠助「うむ、オアウスの異変解決、ご苦労だった。」
パトラ「全部佐吉たちアカデミー調査隊とヒマリィたちのおかげじゃ!」
佐吉たちは王宮で総隊長へ異変解決の報告をしていた。
ナイチ「異変で病気になっていた人も全員治りました!」
ポラリス「やはり魔法による呪いだったようだ。命の危機だった者も順調に回復しておる!」
忠助「アクアラウスの件、そして今回…2つながらも大きな異変を解決した。実に見事。」
忠助「現在異変報告も少ない…あるとしても8番隊で対処できるものだ。よって9番隊に休暇を与える。」
忠助「存分に英気を養ってくれ。」
佐吉「ありがとうございます!」
王宮での報告後、佐吉は9番隊の皆に休暇の知らせをした。
隊員たちはとても大喜びし男子隊員のほとんどはギルドへ、女子隊員もほとんどブティックに突撃していった。
ルーウィス「皆よっぽど休暇を欲しがっていたんだな…」
佐吉「ここのところ異変続きだったしね、こういうのも良いんじゃないか?」
フィスト「だね、僕もオアウスのアウトドアショップに行こうかな…?」
シェナ「じゃ、私もー!調理器具見たかったんだ~」
アリア「お洋服見るー!」
ウィーサ「アリアちゃん一緒に行こ~!」
アイヴィリー「あ、私も行きますー!」
ヒマリィ「この光景、絵に残そっかな?」
ヴィエトロ「写真にも…だな。」
オアウスに訪れた平穏な日常。佐吉たちもそれを謳歌するのであった。
第3章 完
ここまでサンドウォーカーを避けて向かい
何とかピラミッドに辿り着いた。
ピラミッドに着くと、サーチはとある装置を取り出しピラミッドに向けた。
ヴィエトロはサーチに問いかける。
ヴィエトロ「サーチ殿、これは?」
サーチ「これは構造物透視端末、通称"スケル君"っす!」
ヴィエトロ「構造物透視...いったいどういう物なのですか?」
サーチ「たしかー...えっと何だったっけ?」
アイヴィリー「フッフッフッ♪ここは私の出番ですね!」
そう言うとアイヴィリーは赤縁の伊達メガネをかけて解説を始めた。
アイヴィリー「構造物透視端末というのは、文字通り、外から建物の中を調べられる端末なんです。例えば、ピラミッド内にあるトラップの数、敵が多い場所といったことも大雑把に分かるんです!ただ、あくまで実際に行ってみないとどういう構造か分からない部分もあるので、そこはこれからの調査が肝心ですっ!」
ヴィエトロ「なるほど...!これがあればなるべく消耗を抑えて元凶に行きやすくなる...といったところかな?」
サーチ「そ、そんな感じっす〜!」
サーチはそう言うと端末を操作してピラミッドを調べた。
サーチ「異変は中心部にありそうっす!良くない気が漂ってそうっす...」
佐吉「よし、では部隊を編成して、ピラミッド攻略だ!!」
――部隊は2つに分けられた。
ピラミッド攻略は、
佐吉、フィスト、ウィーサ、ヒマリィ、ヴィエトロ、イスティ。
後方支援はそれ以外の者となった。
ルーウィス「佐吉、皆、気を付けてな。」
佐吉「ああ...!」
アイヴィリー「アカデミーの道具、この袋に詰め込んだので使ってくださいね!」
ウィーサ「ありがとう!じゃ、行ってきまーす!!」
佐吉達は準備を終えると、ピラミッドの攻略を始めた...
――ピラミッド内部
リサ「新ロケーション、ピラミッドに潜入。サーチ様のスケル君の情報をインプット...」
ピラミッドに入ると、リサがスケル君の情報を読み込みマップに反映させた。
イスティ「わあ~!!ここがピラミッドの中!!いろいろ調査して回りたい!!」
イスティは念願のピラミッドの中に入ることができ興奮気味だった。
佐吉「イスティ隊長、僕達の目的、忘れてないよね?」
イスティ「うう、分かってるよー!」
リサ「安全経路捕捉...ナビゲート、行けます...!」
佐吉「よし、リサ、案内を頼む。」
リサ「OK、マスター。」
リサの案内で敵との戦闘は大幅に避けられた。
トラップもイスティの知識によって難無く突破。
そして佐吉達は謎の大きな部屋への入り口にたどり着く。
そして、どこからともなく声が響く。
音声「王家の墓に近づく者よ...我が問いに答えを示せ。間違えばそなたに死を与えよう。」
ヒマリィ「これは...スフィンクスの問い...?」
フィスト「知っているのか?」
ヒマリィ「ええ、魔法史学で習うピラミッドの守護者...確か出す問題はナゾナゾって。」
音声「我が問い、見事答えてみせよ。」
―問題―
この異変起こした張本人の名を答えよ
この者は王の孫の国を滅ぼそうとす...
ヒマリィ「い、異変を起こした張本人ですってー!?しかもパトラ女王のお祖父ちゃんを知ってる...?」
佐吉「僕達その情報ってまだ...」
ヴィエトロ「ポラリス様が調べている途中だったな...」
ウィーサ「どうしよ...答えられない。」
フィスト「と、とにかく推理しよう!ヒマリィ、その魔法史に異変に関する部分は?」
ヒマリィ「そ、そんな部分無かったよ!でも...王家に恨みを持ってて先々代の王を知ってるなら絞れるかも...」
というとヒマリィは静かにその時代の歴史を呟く。
ヒマリィ「―確か先々代の時代から、ピラミッドは王家の墓と同時に集団墓地としての役割を担っていたの。等しく死者の裁判官アヌビスの審判を受けるため...って。」
ヒマリィ「多分その中にこの異変の元凶がいるはず。」
ヒマリィが推理する中、リサから連絡が届く。
リサ「ポラリス様から連絡です。」
ポラリス「お主たち、待たせたな。異変の元凶の正体が割れたぞ。その名は...セト。セト・オアウス。先々代王オシリスの弟じゃ。」
その名を聞きヒマリィとヴィエトロは戦慄する。
ヒマリィ「せ、セト・オアウス!?」
ヴィエトロ「そ、そんな馬鹿な...」
ウィーサ「セト・オアウス...?」
その話を聞いていたのかスフィンクスがこう呟いた。
スフィンクス「解は唱えられた。国の守護者よ、セトを...止め...」
音声ノイズが走りスフィンクスの声は聞こえなくなった。
そして部屋の扉が開く。
その先は王家の墓中心部だった。
ウィーサ「セトってどういう人だったの...?」
ヒマリィ「セト・オアウス...先々代の王オシリスの弟で神官長だった男よ。」
ヴィエトロ「オアウスおとぎ話では2人は仲の良い兄弟だったと記され、今日に伝わっています。」
ポラリス「ただ、その話には裏があってな...実際はセトは王の座に執着していた。王である兄に対して相当な恨みを抱えていたようだ。そしてセトは凶行に出る...
セトはオシリスを暗殺したのだ。自身の部下を使ってな。だが、妻イシスによって直ぐに見つかり処刑された...これが知られていないのは
恐らく時の大臣達によるものだろう。混乱を避けるため影武者等を使ってな...」
ウィーサ「そんな...ひどい。」
イスティ「確かに...様々な歴史を見てると有り得そうね。」
ヴィエトロ「それに、セトが元凶であれば納得の行く部分が2つあります。まず、オアウスに発生している雲...セトは元々風と雷の魔法が得意でした。そして、佐吉殿が言っていたオーパーツ...その2つが組み合わさったことで疫病の異変が発生した...」
フィスト「確かに、筋は取っている...それにさっきのスフィンクス...」
佐吉「ああ、声は途切れ途切れだったがセトを止めることを願っていた...」
ヒマリィ「なら、話は決まりね!セトをやっつけて、オアウスを元通りにするのよ!!」
全員「おう!」
佐吉達がピラミッド中心部に辿り着くと、
凶悪な気を漂わせた包帯グルグル巻きの男が
不気味な杖を持って立っていた。
セト「キタカ...我が悲願を邪魔する不届きな者たちヨ...」
ヒマリィ「あの杖、もしかして!」
佐吉「ああ...!オーパーツだ!!」
セトが手にしていたのはやはりオーパーツだった。
フィストが攻撃態勢を取りながらセトにこう言い放つ。
フィスト「この国を守るため、僕達がお前を倒す!!」
セト「フハハハッ!!我が力とこの腐敗の権杖ある限り、我は倒せん...!!」
セトは不気味な笑い声を発しながら言い返すと
包帯を外す。
そして見る見る内に異形の姿へと変貌した。
その姿は龍のような奇妙な頭、そして漆黒に輝く筋骨隆々な体をしていた。
セト「これこそ、完全なる我が力。あの者の話は眉唾だったが、腐敗の権杖の気は存分に力を与えてくれる...!!さあ行くぞ、不届き者達よ。身の程を知るがいい!!」
こうして、執着に囚われた怨念との戦いが始まった。
セトの攻撃はピラミッドの砂を活かした砂嵐だった。しかし、ただの砂嵐ではない。
腐敗の権杖の効果か状態異常を纏わせた凶悪な物だった。
リサ「あの砂嵐に当たればひとたまりもありません。必ず避けてください!」
佐吉「簡単に言ってくれるね...」
フィスト「大部屋とは言え、避けるエリアも限られてくる...よし、ここは僕が囮になろう。」
砂嵐を前にフィストが囮を申し出る。
佐吉「...行けるかい?」
フィスト「任せてくれ。僕が引きつける間、セトとオーパーツを引き離すんだ。」
佐吉「了解...!!」
アクアラウスの戦いからより背中を任せられるようになった。
ウィーサ「フィスト君、脱兎の加護、鉄壁の加護...!アイちゃんからこれ!!」
ウィーサがフィストに支援魔法とあるものを渡す。
ウィーサ「ジェットモジュール!もしかしたら砂嵐を相殺出来るかも!」
フィスト「ありがとう、ウィーサ!」
ヒマリィ「うちからも!マジックバリア!ちょっとの間なら状態異常も防げると思う!」
フィスト「ヒマリィ...!ありがとう!さあ、囮役の出番だね!」
フィストはセトの周りを俊敏に動きながら引きつける。
フィスト「かかってこい!たった1人に砂嵐も当てられないのか?」
セト「グッ...ナメるな!!」
挑発は効いているようでセトはフィストに釘付けだ。
一方佐吉達はセトの弱点を探っていた。
ヒマリィ「元々ミイラだったし、炎や光効きそうじゃない?」
ヴィエトロ「確かに...有り得るな。」
ウィーサ「けどあの体...何かありそうだよね...?」
佐吉「ああ、多分オーパーツと関係がありそうだな。」
イスティ「なら、その権杖をセトから引き剥がそう!」
佐吉「よし、作戦開始だ!」
権杖を引き剥がす作戦...
佐吉達はトラップを仕掛ける。
フィストにも無線で作戦を伝え、指定した位置まで誘導するとのことだ。
ヴィエトロ「雷鳴符...雷牢の陣」
ヴィエトロが札を正6角形に並べ砂で隠した。
その付近にはアイヴィリーのハンドフレイマーを仕込んでいる。
ヒマリィは魔法の準備をしていた。
佐吉達がハンドフレイマーの設置を終えると
フィストに合図を送る。
フィストはその位置に向かうとセトも追いかけてくる。
セト「何か企んでいようとも我には敵わぬ!!」
セトは自信に満ちた表情でその罠に入った。
ヴィエトロ「...起動!」
ヴィエトロがそう言うと雷牢の陣が起動合わせてハンドフレイマーも反応し炎雷の牢が完成した。
セト「グオオオオオオ!?何だコレハッ...」
苦しむ間もなくヒマリィが魔法を放つ
ヒマリィ「お待たせっ!サンフラワーブレード!!」
巨大な光剣がセトが右手に持つ権杖に当たる。
そして右腕ごと権杖を引き剥がした。
セト「グアアアアアァァァ!!腕がアァ!!」
ヒマリィ「今よ佐吉!美味しいとこ、持っていきなさい!!」
佐吉「ああ!!ランサーモード、コアブレイク!」
佐吉はヒマリィに応えると、意思の武器を槍に変え、セトに目掛けて投げた。
コアブレイク...生命の核を穿つ投てきの技。
動けないセトを狙いそして命中した。
セト「グハァ...我が負けようとは...お主らい...ったい...」
そう言い残しセトは消滅した。
同時に腐敗の権杖も粉々になった。
ヒマリィ「やったー!!皆の勝利ね!!ブイ♪」
一方ピラミッド入り口では暗い雲が一気に晴れ、歓声が響いた。
それはオアウス国内でも起きていた。
病気になっていた人たちはたちまち治り、皆喜びと涙であふれていた。
―翌日
佐吉「以上で報告を終わります。」
忠助「うむ、オアウスの異変解決、ご苦労だった。」
パトラ「全部佐吉たちアカデミー調査隊とヒマリィたちのおかげじゃ!」
佐吉たちは王宮で総隊長へ異変解決の報告をしていた。
ナイチ「異変で病気になっていた人も全員治りました!」
ポラリス「やはり魔法による呪いだったようだ。命の危機だった者も順調に回復しておる!」
忠助「アクアラウスの件、そして今回…2つながらも大きな異変を解決した。実に見事。」
忠助「現在異変報告も少ない…あるとしても8番隊で対処できるものだ。よって9番隊に休暇を与える。」
忠助「存分に英気を養ってくれ。」
佐吉「ありがとうございます!」
王宮での報告後、佐吉は9番隊の皆に休暇の知らせをした。
隊員たちはとても大喜びし男子隊員のほとんどはギルドへ、女子隊員もほとんどブティックに突撃していった。
ルーウィス「皆よっぽど休暇を欲しがっていたんだな…」
佐吉「ここのところ異変続きだったしね、こういうのも良いんじゃないか?」
フィスト「だね、僕もオアウスのアウトドアショップに行こうかな…?」
シェナ「じゃ、私もー!調理器具見たかったんだ~」
アリア「お洋服見るー!」
ウィーサ「アリアちゃん一緒に行こ~!」
アイヴィリー「あ、私も行きますー!」
ヒマリィ「この光景、絵に残そっかな?」
ヴィエトロ「写真にも…だな。」
オアウスに訪れた平穏な日常。佐吉たちもそれを謳歌するのであった。
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