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ぎりっ。
鋭い歯が、皮膚に食い込む。ぷちっと皮膚が切れて、じんじんと痛む。首筋に荒い呼吸が掛かって、湿気が傷口に染みる。
「ぅ…あ、トラッパー、痛い、よ、」
「…お前は…俺のものだ」
「そんなのわかってる、でも、痛いよ、こんなの」
傷口から血が流れてきて、痛いほどに痕を残す。ああ、服が汚れてしまう。ぼんやりと、そう思った。
「_ナマエ、お前を自分のものだと証明しないと、見えるところに俺の痕が無いと、どうしようもなく不安になるんだ…お前は…俺のもの、だ。そう、だろ、ナマエ?」
私は、彼の事を、愛している。歪んだ愛でも、なんでも受け止めたい。けれど、痛いものは痛いし、そういう痕を見られるのは恥ずかしい。他の人たちの視線が痛くて、どうしても、怖くなってしまう。
「ぅ…ん、私は、トラッパーのもの、だけど…痛いのは、好きじゃ、ないの」
「知ってる。それでも俺は…どうしようもなく不安なんだ。お前と一緒にいてもどこか満たされないんだ。お前が取られてしまう気がして。お前は、ナマエは、絶対に、俺の獲物だから」
「っ、絶対に、逃げないし、取られないから。お願いだから、やめてほしいの、本当に…本当に、ものすごく、いたい、」
目に涙を溜めながら、そう縋るように呟いた。いつまで経っても、この痛みには慣れられない。
「__すま、ねえ。…またやっちまった」
やっと彼の頭が離れたかと思うと、そこにはいつも通りの、冷静で、かっこよくて、優しい、彼が、いた。
まるで、さっきまでの出来事が嘘だったみたいな。
「…ううん、いいの。トラッパーだって、悪気がある訳じゃないんだから」
「…頭、冷やしてくる」
そうとだけ呟くと、私の方を見ないように、私の顔を見ないように、あの傷痕を見ないように、すぐに、部屋から出て行ってしまった。
彼は、たまに、ものすごく怖い時がある。
私を異常に求めてきて、離れないように、ずっと繋ぎ止めていられるように、自分のものだと証明したがる。私も、もちろん彼に好かれているのは嬉しい。けれど、ものすごく、痛くなる。彼の欲望が満たされるほど、私は彼を愛せていないのかもしれない。そんな考えが、頭を過ぎる。
彼の事は、大好きだ。彼のあの一面も、全部、愛おしい、はず、なのに。
「なんでなのかな、どうしても怖くなってしまうのは」
その小さな呟きは、空にも届かないまま、霧の中に散っていった。
鋭い歯が、皮膚に食い込む。ぷちっと皮膚が切れて、じんじんと痛む。首筋に荒い呼吸が掛かって、湿気が傷口に染みる。
「ぅ…あ、トラッパー、痛い、よ、」
「…お前は…俺のものだ」
「そんなのわかってる、でも、痛いよ、こんなの」
傷口から血が流れてきて、痛いほどに痕を残す。ああ、服が汚れてしまう。ぼんやりと、そう思った。
「_ナマエ、お前を自分のものだと証明しないと、見えるところに俺の痕が無いと、どうしようもなく不安になるんだ…お前は…俺のもの、だ。そう、だろ、ナマエ?」
私は、彼の事を、愛している。歪んだ愛でも、なんでも受け止めたい。けれど、痛いものは痛いし、そういう痕を見られるのは恥ずかしい。他の人たちの視線が痛くて、どうしても、怖くなってしまう。
「ぅ…ん、私は、トラッパーのもの、だけど…痛いのは、好きじゃ、ないの」
「知ってる。それでも俺は…どうしようもなく不安なんだ。お前と一緒にいてもどこか満たされないんだ。お前が取られてしまう気がして。お前は、ナマエは、絶対に、俺の獲物だから」
「っ、絶対に、逃げないし、取られないから。お願いだから、やめてほしいの、本当に…本当に、ものすごく、いたい、」
目に涙を溜めながら、そう縋るように呟いた。いつまで経っても、この痛みには慣れられない。
「__すま、ねえ。…またやっちまった」
やっと彼の頭が離れたかと思うと、そこにはいつも通りの、冷静で、かっこよくて、優しい、彼が、いた。
まるで、さっきまでの出来事が嘘だったみたいな。
「…ううん、いいの。トラッパーだって、悪気がある訳じゃないんだから」
「…頭、冷やしてくる」
そうとだけ呟くと、私の方を見ないように、私の顔を見ないように、あの傷痕を見ないように、すぐに、部屋から出て行ってしまった。
彼は、たまに、ものすごく怖い時がある。
私を異常に求めてきて、離れないように、ずっと繋ぎ止めていられるように、自分のものだと証明したがる。私も、もちろん彼に好かれているのは嬉しい。けれど、ものすごく、痛くなる。彼の欲望が満たされるほど、私は彼を愛せていないのかもしれない。そんな考えが、頭を過ぎる。
彼の事は、大好きだ。彼のあの一面も、全部、愛おしい、はず、なのに。
「なんでなのかな、どうしても怖くなってしまうのは」
その小さな呟きは、空にも届かないまま、霧の中に散っていった。