私は呪霊。

呪術師から狙われる身だ。人間に危害は与えない。つまらないから。

それに私は呪力が少ない。人間に危害与える気力があるなら呪術師から逃げる方法を考える。

私は弱いのさ。






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「待ちなさい！」

呪術師の娘が私を追いかける。

待てと言われて待つか。

ズバッ！！

「ああああああ！！」

「！」

ざ…

「…」

「許可なくじろじろ見るな不愉快だ」

「なぜ許可がいる？」

「なに？」

「お前の為に世界は回ってないぞ。 」

「ケヒッ…俺にそのような口を効く奴はいない。愉快愉快。」

「そうか、私は不愉快だ。たかが人間の小娘に顔も見せず殺す馬鹿に出会ったんだ。 」

「ケヒッ！お前に興味が沸いた」

「迷惑な話だ。帰れ」

「名前を教えろ」

「人の話聞いてるか？お前」

宿儺はしつこかった。名前を言うまでずっと話し出す。

「はぁー…ふわりだ。」

「ふわり…か。……ん？何をしている」

「この娘、飯にするだけだ」

「俺も貰う 」

「なんで手料理振る舞わないといけないんだ！」

「いいからさっさと作れ」

こいつ…っはー…まぁいい。

こいつの事を一々考えると疲れる。極力これ以上興味を持たれないように……



と思いながら(人間で)料理した。




「ほら、食べてさっさと帰れ」


もぐもぐ…


「！ ……ほう、美味いな」

「そうか」

「気に入った 」

「もう作ら……！？もう食べたのか！？ 」

「お前のぶん寄越せ」

「人のもんに目をつけるな！！」

取り合いになった。

私は子供か！！何故こんな歳になって夕飯取りで争っている！

「お前のぶんのが多かったんだぞ！」

「ケヒッ！知るか」

「何がケヒッだ！！」

ずるっ！

「あ！？ 」

ぐいっ

バランスを崩し倒れそうになる。咄嗟に宿儺の着物を掴んだ。

ドサッ……

「…」

「…」

宿儺に押し倒されている体制、唇が触れそうだ。

「顔が近い、嫌いな奴間近で見て不愉快だ。引け。」

「……ケヒッ！」

「！？」

宿儺に口付けされた。

どっ！！

ふわりは思い切り宿儺の胸板を押した。

すっと宿儺は引いた。

「お前っ…！//////」

宿儺はとても愉快そうに笑い、私はとても不快に顔を歪ませた。