第1章
夢小説設定
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日常が戻ってきた。
そこに幸村君が居ないだけ。美雪と柳君と他愛のない日常。
授業が難しいと嘆く美雪に、ちゃんと復習しないからだっと正論を言う柳君。
気づけば金曜日になっていて、今日頑張ったら休みだ〜なんて話していた。
私は、軽音部でどんな歌の候補を上げるか考えながら、美雪の困っている姿を微笑ましく見ていた。
朝会が終わり、1時限目が移動教室という事もあり準備をして、
教科書やノート、筆記用具を胸に抱え理科室に美雪と柳君と向かう。
今日使う理科室は一階下に降りなきゃいけない。
美雪と話しながら階段を降り、踊り場つくと幸村君が下から上がってきて
一瞬目があった。つい目を逸らし、俯き歩みを進めようとした
精「紫陽花、今いいかい?」
「・・・授業があるから無理かな^^」
笑顔を貼り付け気にせず降りようとしたら、私のお腹に幸村君の肩があり、
腰に幸村君の手、もう片方の手は私の足裏にきていて___
人攫いに学校で遭遇した。
抱えていた教科書たちが落ちていく。
「美雪!!柳君!!ちょっ!!」
助けを求めようとしたら幸村君は早足に私を攫っていく
精「連二、紫陽花は体調が悪いから授業はお休みだと先生に伝えてくれ。」
連「お前の先生にも言っておく。」
精「助かるよ。」
美「こら!!精市!!!紫陽花になんてこと!!」
美雪は私の教科書等を拾ってくれて幸村君に怒ってくれた。
とりあえず、柳君には怒っておこう。内心思っていたけど
それより幸村君は思っていた以上に力が強くて、びくともしない。
「幸村君!!!!!離して!!」
精「離したら、紫陽花は逃げるでしょ」
「当たり前じゃない!!なんで、」
精「話さない方がいいよ、舌噛むから。」
確かに。私は、おとなしく幸村君に運ばれることにした。
幸村君に連れてこられたのは屋上。
入ってきてすぐに鍵をかける幸村君。不穏な予感・・・
幸村君は入口の反対側に回り込み、そこで漸く下ろしてくれた。
逃げれないように私の顔の両サイドに手を置いて。
壁ドン状態で、幸村君が近くて気まずい・・・
今幸村君を見たらきっと絶対に怒っていると思うから、そっぽを向く
精「紫陽花。こっちを見て」
長い沈黙の後幸村君が言葉を発した。
直後に予鈴の音が遠くに聞こえた。
精「・・・はぁ、じゃあ、力尽くd」
力尽くはごめんなので、勢いよく幸村君を見る。
きっと泣きそうな顔だろう。でも気にしない。
幸村君は一瞬驚いた顔をしたけど、目を細めて離し出す。
精「紫陽花、まず謝らせてほしい。」
幸村君が謝る??困惑したが黙って幸村君を見る
精「あの写真だけど、3年の先輩で執拗に告白されていてね、断っていたんだけど
ある日、無理矢理してきたんだ。抵抗して、もう近づかないように学校側とも話し合って、
その先輩は今停学の後、転校して行った。誤解されるような写真が残っていたとは思わなかった。
決して、付き合ってたとか、好きだったわけじゃない。」
「・・・そうだったんだ。それなら、、ごめんなさい。
幸村君も被害者だったなら・・・避けて、酷いこと言って、着信拒否にして
ごめんなさい・・・」
どう言う経緯だったのか聞けば、素直に謝れた。
精「ううん。ちゃんと早い段階で言えば良かったね。着拒についてはあとで。」
え、こわっ。根に持ってたんだ・・・
精「もう一つ謝らないといけないことがある。
あの1週間のゲーム。捕まったら俺と付き合ってほしいって言ったけど、
すまなかった。あれは俺の逃げだった。」
「逃げ・・・?」
精「うん。紫陽花に好きになってもらえないかもしれない。でも、俺は紫陽花が好きで、俺のことも好きになって欲しくて、、
ゲームにしたんだ。俺の気持ちを誤魔化すためにゲームという風にしたんだ。
でもそれは不誠実だったし、紫陽花に対して失礼だった。
本当にすまなかった。」
「うん。私は、、きっとそれが嫌だった・・・私のこと遊びの一環だったんだって・・・」
つい本音が漏れた。
精「そうだよね、、ごめん。
だから、改めて聞いてほしい。」
幸村君の瞳が真っ直ぐで綺麗で見つめ返す。
精「紫陽花を追いかけないようにして、忘れるようにやってみたけれど、、
ダメだった。君の様子がどうしても気になって、どんな会話をしたのか、
今日の様子とか、気になって。テニス部の仲間に用事を頼んでは紫陽花の様子を聞いていた。
悪趣味だってわかってる。でも、、紫陽花のこと忘れることなんてできなくて。
テニスだけだった俺に、紫陽花、君が俺の世界に入ってきた。後戻りできないほどに。」
幸村君が私の頬に手を添える。
私は幸村君を見る以外できなくて、彼に魅入ってしまっていた。
精「俺は紫陽花のことが好きなんだ。君の特別になりたい。
君の変化にいち早く気付きたいし、君に頼られる男になりたい。
月宮 紫陽花__俺は君のこと愛してる。どうか、俺と付き合ってください。」
幸村君の言葉になんだか涙が溢れ出る。
きっと私は幸村君にこの言葉を言って欲しかったんだーー・・・
頬に添えられた幸村君の手に私も手を添える
「・・・私、誰とも付き合ったことはないし、嫉妬深いかもしれない。
幸村君がモテることは理解してるけど、、わがまま言うかもしれないよ?」
精「うん。どんな紫陽花でも俺はずっと好きでいる覚悟はもうできている。
それに____紫陽花じゃないきゃ嫌なんだ。」
幸村君の手は震えていて、、不安だったことが伺えた
「・・・うん。・・・うん!こんな私だけど、幸村君の彼女にしてくれますか?」
私の返事に幸村君は嬉しそうに私を抱きしめてくれた。
きつく、だけど大事に優しく。幸村君の花の匂いが鼻を掠めて安心してしまう。
幸村君の背中に私も腕を回す。
気づいていた。わかっていた。彼のテニスをしている姿に、私に向ける優しい笑顔に
心奪われていたことを。でも認めてしまったら・・・別れが辛いから。
でも、もう諦めよう。
私は、少し黒く強引な彼を、
王者のような彼を、
可愛くて無邪気に笑う彼を、
私は好きになってしまった。私の世界に入って来たのは幸村君も一緒。
なら、諦めてこの気持ちを認めよう。
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