幸
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
卵という食材は多種多様な料理に使用される。
和食洋食中華。さらには甘味にまで広がる。さらに卵は栄養も豊富に含んでいるため病人食としても優秀である。
もはや卵があればなんでもできると言っても過言ではないだろう。
そんなちょっとの手間で美味しくなる卵だが、一番手間のない料理があるのはご存じだろうか。
「こんにちはー!」
「リンクいらっしゃい!その服はなんだ?」
「これ?蛮族!」
「うむ!野蛮だな!」
「これ着てると力沸いてきて戦う時便利なんだって!人襲ってないから!」
「襲っていたら流石のおおかみさんも怒るぞ!雷さんだぞ!」
「雷は勘弁してください何もしてません信じてください」
タカマガハラに元気よく入店してきたのは緑の服を着ないリンクだった。いろんな服を着てくるため、おおかみさんは来店の度に服のことを聞いている。
「今回は何が食べたいんだ?」
「卵料理ってある?」
「あるぞ!」
「俺、卵全然見つけられなくてほとんど食べれないんだよね…魚と肉はあるんだけど…」
「なるほどな」
「あ、あと米もほとんど食べてない。一回山菜おにぎりっていうの貰って食べたんだけど美味しくてさ!おおかみさんの店にないかな?」
「ないことはないが、時間が少しかかるぞ?」
「ほんと⁉じゃあ卵料理と山菜おにぎり頂戴!」
「うむ!まかせろ!」
リンクの注文におおかみさんも元気に返答し、すぐに料理に取り掛かる。言われた卵と山菜を準備し、山菜の下拵えをし始めた。
ぐう
「…」
「…」
「…リンク、お腹が空いてるならちゃんと言ってくれ」
「俺だって空腹でも待てるって!」
ぐぅぉ
「…」
「き、気にしないで」
「そんな腹の虫を鳴らせてるお客をほっておけないぞ。すぐにできるからちょっと待て」
腹の虫がとてつもなく大きく鳴いているリンクに、おおかみさんは茶碗に炊かれていた米をよそって卵を一つ掴んだ。
「料理は作るが、先に卵と米をつかった飯を食べるといいぞ」
「米と、卵…え?なにこれ」
「卵を米の上に乗せて食べるんだ」
「へえ…」
おおかみさんの言葉で卵を掴んで殻を割った。
次の瞬間リンクは叫んだ。
「うぇ⁉おおかみさんこの卵生なんだけど⁉」
「うむ」
「うむじゃなくて!間違ってるよ!」
「間違ってないぞ?」
「間違ってるって!生なんだから!ほら交換!」
「間違ってないぞ!それは生の卵と米を混ぜて食べるものだ」
「えぇーー⁉」
殻の隙間から垂れた液体にリンクは驚いたが、おおかみさんは平然とした態度で料理をつづける。
「ちょ、生って食べていいの…?」
「いいに決まっている!おおかみさん卵かけご飯好きだぞ!」
「たまごかけごはん…?これのこと?」
「うむ!」
「えぇ…いや、えぇぇ…?」
「もしかして、生で食べたことないのか?」
「ない、わけじゃないけど…俺以外でそれしてんの見たことない…一回やったことあるけど…あんまり美味しくなかった…」
何故リンクが驚いたのか、彼の世界で生で食べるということ自体がそもそもなかったのだ。おおかみさんはそこに少し驚いたが、すぐに納得してリンクに卵かけご飯の食べ方を教え始める。
「卵かけご飯はおおかみさんの世界では日常だぞ。暖かいご飯に生卵をかけて、しょうゆをかけたり具材を乗せたりして食べるんだ。卵とご飯があれば食べれるご飯。所謂そうるふーどってやつだ!」
「んーー…」
あまりにも見たことのない簡素で生々しい料理にリンクは戸惑った。だが、おおかみさんの店で不味い物がないことも知っている。
自分の常識で拒否するのはもったいないのではないかと考えていた。
「じゃ、じゃあ…生で…」
恐る恐る卵を米の上に割り落とした。
重力によってとろんと出てきた卵は、店内の光に反射して艶々と輝いていた。
「え…こ、これ本当に卵⁉」
「うおっ!そ、そうだぞ…?」
「黄身がこんな人参みたいな、リンゴみたいな色するの!?」
「今はそういうものではないのか…?」
「見たことないよ!俺の使った卵って黄色くて色薄くて…!!なにこれ⁉」
艶やかに輝く見た目もさることながら、一番目を引いたのは黄身の色の濃さであった。オレンジ、橙とも言えない濃い色をリンクは見たことがなかったのだ。
先ほどまであった生という障害が崩れつつある。自然と匙を手にもち、黄身を割ろうと力を入れる。
だが、黄身は割れることなくつるんと逃げた。
「わっ割れない!どうなってんの⁉」
「新鮮なものほど簡単には割れないぞ」
「なにそれ!」
なんとか真ん中で匙を差し込み、割ることができた。
黄身はそこから遠慮なく中身を出し、白身と米に色をつけていく。
横にいつの間にか出されていた黒い液体の入った入れ物(醤油と書かれていた)を手にとって卵の上からかける。
黒くて恐ろしい色なのに、深く濃く、嗅いだことがないのに確実に美味いであろう匂いが溢れた。
軽く混ぜて匙で救って、口に放り込む。
「…」
「…リンク?」
一口食べてから、リンクは無言で卵かけご飯を口にかきこんだ。その茶碗の中身はすぐになくなり、空になった茶碗をおおかみさんに出した。
「おかわり!」
「うむ!」
差し出してきたリンクの顔を見て、おおかみさんは喜んで茶碗にお米と卵を出した。彼は再び米に卵をのせ、醤油をかけて食べる。
「卵料理と山菜おにぎりもできるがどうする?」
「食べる!!」
「良い返事だ!たくさん食べなさい!」
卵かけご飯を3回おかわりし、出来た卵焼きも山菜おにぎりも美味しく食べきった。
「おいしかったー!!」
「良いたべっぷりでおおかみさん嬉しいぞ!」
「たまごかけごはんがすごかった…卵ってこんなに味するんだね」
「口にあってなによりだ!」
「生でいろいろ食べたけどあんまり美味しくなかったから好きじゃなかったけど、俺おおかみさんの店の生は好きだよ!」
「むふふ嬉しいことを言ってくれるな!」
「おおかみさん。他にも生で食べれる料理ってある?」
「あるぞ!魚とか」
「肉は?」
「肉はないぞ!危ないから」
「え」
「え」
この後、事情を聴いたおおかみさんは大声でリンクをしかりつけた。
和食洋食中華。さらには甘味にまで広がる。さらに卵は栄養も豊富に含んでいるため病人食としても優秀である。
もはや卵があればなんでもできると言っても過言ではないだろう。
そんなちょっとの手間で美味しくなる卵だが、一番手間のない料理があるのはご存じだろうか。
「こんにちはー!」
「リンクいらっしゃい!その服はなんだ?」
「これ?蛮族!」
「うむ!野蛮だな!」
「これ着てると力沸いてきて戦う時便利なんだって!人襲ってないから!」
「襲っていたら流石のおおかみさんも怒るぞ!雷さんだぞ!」
「雷は勘弁してください何もしてません信じてください」
タカマガハラに元気よく入店してきたのは緑の服を着ないリンクだった。いろんな服を着てくるため、おおかみさんは来店の度に服のことを聞いている。
「今回は何が食べたいんだ?」
「卵料理ってある?」
「あるぞ!」
「俺、卵全然見つけられなくてほとんど食べれないんだよね…魚と肉はあるんだけど…」
「なるほどな」
「あ、あと米もほとんど食べてない。一回山菜おにぎりっていうの貰って食べたんだけど美味しくてさ!おおかみさんの店にないかな?」
「ないことはないが、時間が少しかかるぞ?」
「ほんと⁉じゃあ卵料理と山菜おにぎり頂戴!」
「うむ!まかせろ!」
リンクの注文におおかみさんも元気に返答し、すぐに料理に取り掛かる。言われた卵と山菜を準備し、山菜の下拵えをし始めた。
ぐう
「…」
「…」
「…リンク、お腹が空いてるならちゃんと言ってくれ」
「俺だって空腹でも待てるって!」
ぐぅぉ
「…」
「き、気にしないで」
「そんな腹の虫を鳴らせてるお客をほっておけないぞ。すぐにできるからちょっと待て」
腹の虫がとてつもなく大きく鳴いているリンクに、おおかみさんは茶碗に炊かれていた米をよそって卵を一つ掴んだ。
「料理は作るが、先に卵と米をつかった飯を食べるといいぞ」
「米と、卵…え?なにこれ」
「卵を米の上に乗せて食べるんだ」
「へえ…」
おおかみさんの言葉で卵を掴んで殻を割った。
次の瞬間リンクは叫んだ。
「うぇ⁉おおかみさんこの卵生なんだけど⁉」
「うむ」
「うむじゃなくて!間違ってるよ!」
「間違ってないぞ?」
「間違ってるって!生なんだから!ほら交換!」
「間違ってないぞ!それは生の卵と米を混ぜて食べるものだ」
「えぇーー⁉」
殻の隙間から垂れた液体にリンクは驚いたが、おおかみさんは平然とした態度で料理をつづける。
「ちょ、生って食べていいの…?」
「いいに決まっている!おおかみさん卵かけご飯好きだぞ!」
「たまごかけごはん…?これのこと?」
「うむ!」
「えぇ…いや、えぇぇ…?」
「もしかして、生で食べたことないのか?」
「ない、わけじゃないけど…俺以外でそれしてんの見たことない…一回やったことあるけど…あんまり美味しくなかった…」
何故リンクが驚いたのか、彼の世界で生で食べるということ自体がそもそもなかったのだ。おおかみさんはそこに少し驚いたが、すぐに納得してリンクに卵かけご飯の食べ方を教え始める。
「卵かけご飯はおおかみさんの世界では日常だぞ。暖かいご飯に生卵をかけて、しょうゆをかけたり具材を乗せたりして食べるんだ。卵とご飯があれば食べれるご飯。所謂そうるふーどってやつだ!」
「んーー…」
あまりにも見たことのない簡素で生々しい料理にリンクは戸惑った。だが、おおかみさんの店で不味い物がないことも知っている。
自分の常識で拒否するのはもったいないのではないかと考えていた。
「じゃ、じゃあ…生で…」
恐る恐る卵を米の上に割り落とした。
重力によってとろんと出てきた卵は、店内の光に反射して艶々と輝いていた。
「え…こ、これ本当に卵⁉」
「うおっ!そ、そうだぞ…?」
「黄身がこんな人参みたいな、リンゴみたいな色するの!?」
「今はそういうものではないのか…?」
「見たことないよ!俺の使った卵って黄色くて色薄くて…!!なにこれ⁉」
艶やかに輝く見た目もさることながら、一番目を引いたのは黄身の色の濃さであった。オレンジ、橙とも言えない濃い色をリンクは見たことがなかったのだ。
先ほどまであった生という障害が崩れつつある。自然と匙を手にもち、黄身を割ろうと力を入れる。
だが、黄身は割れることなくつるんと逃げた。
「わっ割れない!どうなってんの⁉」
「新鮮なものほど簡単には割れないぞ」
「なにそれ!」
なんとか真ん中で匙を差し込み、割ることができた。
黄身はそこから遠慮なく中身を出し、白身と米に色をつけていく。
横にいつの間にか出されていた黒い液体の入った入れ物(醤油と書かれていた)を手にとって卵の上からかける。
黒くて恐ろしい色なのに、深く濃く、嗅いだことがないのに確実に美味いであろう匂いが溢れた。
軽く混ぜて匙で救って、口に放り込む。
「…」
「…リンク?」
一口食べてから、リンクは無言で卵かけご飯を口にかきこんだ。その茶碗の中身はすぐになくなり、空になった茶碗をおおかみさんに出した。
「おかわり!」
「うむ!」
差し出してきたリンクの顔を見て、おおかみさんは喜んで茶碗にお米と卵を出した。彼は再び米に卵をのせ、醤油をかけて食べる。
「卵料理と山菜おにぎりもできるがどうする?」
「食べる!!」
「良い返事だ!たくさん食べなさい!」
卵かけご飯を3回おかわりし、出来た卵焼きも山菜おにぎりも美味しく食べきった。
「おいしかったー!!」
「良いたべっぷりでおおかみさん嬉しいぞ!」
「たまごかけごはんがすごかった…卵ってこんなに味するんだね」
「口にあってなによりだ!」
「生でいろいろ食べたけどあんまり美味しくなかったから好きじゃなかったけど、俺おおかみさんの店の生は好きだよ!」
「むふふ嬉しいことを言ってくれるな!」
「おおかみさん。他にも生で食べれる料理ってある?」
「あるぞ!魚とか」
「肉は?」
「肉はないぞ!危ないから」
「え」
「え」
この後、事情を聴いたおおかみさんは大声でリンクをしかりつけた。
20/20ページ