阿伏兎から労を込めて



お ここに居るって事はあんたは②を選んだわけか

じゃあ 解答といこうかね


「ほら作ってきましたよ 満足ですかお姫様」

「ホントだ ホントだ」


ケラケラ笑いながら受け取るこの人
お姫様の否定しないからね

この上なく厄介だァ


嬉しそうにしている団長の皿にはカルボナーラが入っている

揃って長袍を着てる中華テイストの夜兎が カルボナーラ 
俺みたいな洒落たものとは縁遠い男が カルボナーラ

まさかだろう?
だが これが正体さ

あんたはズバリ正解ってわけだが
まあ 続きをいこうか


「このカボルラーナってやつ こってりして美味しいんだ」

「カルボナーラな 団長」


どっちでもいいじゃないか
そう云って笑ってやがる このすっとこどっこい
困ったことにカルボナーラを箸で食べるのさ

よりによって漆塗り

ツルツルツルツル
そんなんじゃ チーズも卵も冷え固まっちまうぞ

カルボナーラは素早く食べるのが重要だろ

団長は箸でちまちま食っちゃあ 最終冷え固まった麺の塊を突き刺して口に入れるが それじゃあ うまさも半減 
作り手としても 残念どっこいだ


「ほら これ使ったらどうかね」


俺は一応取ってきたフォークをさしだしてみるが


「嫌だよ そんな銛みたいなの 食べづらいし いつ止めていいかわかんないから」


云うと思ったよ
ぐるぐるぐるぐる
いつまでもフォークを回して 毛糸玉みたいな塊をつくっちまうんだから 同じかァ
いっそ 皿から流し込んだほうが効率的かも知れんな


「さいですか~ へいへい」


俺は大人しく引き下がるが
こうなるとくるパターンがコレだ


「なら 阿伏兎が食べさせてよ」


ほら きた
皿を持って迫ってきた
料理して疲れてんだ俺は もう細長いものをくるくる巻きとる元気は残ってないんだよ


「俺が悪かった 好きに食っていいからご自分でどうぞ」

「いいだろう 減るもんじゃないし 銛使っていいよ」


いいよ じゃないんだよ
皿を頬に押し付けてくるなァ!生臭っ!

いや確かにね 減るもんじゃないんだが 嫌なんだって
しぶしぶ パスタをフォークで巻き取る


「はい どうぞ~」

「あーん」


クルクル あーん もぐもぐもぐ クルクル あーん もぐもぐもぐ クルクル あーん もぐもぐもぐ∞🐰  

あの世にパスタ巻き取り地獄があっても驚かないね 皿ごと口に突っ込んでやりたくなる

しかも あーもうほら 
こうやってあんたの口に入れてやってると


「雛に餌与えてる気分になんだよ・・・」


って事で 実はハズレだ

え?
正解って云ったって?

ああ 悪かった
だましたんだ

まあ 世の中理不尽に変わっちまう事ばかりだろ 寛容な心で許してくれ

え これは俺のせい?
確かに

とまぁ 理不尽な答えに腹を立てたあんたも 柔軟性のあるあんたもこのまま6ページに飛んでくれェ

いや 悪かったって


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