乱酔態‐半兵衛編‐
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まあ…確かに強そうには見えませんでしたが。
乱酔態‐半兵衛編‐
宴を開いたんですよ。はい。そりゃあ盛大に。皆様、お酒とか飲んだんですよ。
で、半兵衛さんも飲んだらしいんですよ。お酒を飲む様な人には見えないんですが、秀吉さんに勧められて飲んじゃったらしいんですよ。はい。
本当に…
「びっくりですよ」
「すまぬ」
「あはははは!」
「…誰ですか。あの人」
「すまぬ」
「あ…やべ、こっち来ますよ」
「すまぬ」
「秀吉~名前~」
「…」
「すまぬ」
目の前に居るのは、あの巷で有名な沈黙の半兵衛さんだ。多分。
お酒をどれだけ飲んだか知らないが、確実に酔っている。
「何で病人にお酒を飲ませちゃったんですか」
「すまぬ」
「昔からの友人ならお酒が弱いとかわからなかったんですか?」
「すまぬ」
「もう謝らなくて良いですよ」
「すまぬ」
「秀吉ぃ!!僕の名前に近付き過ぎだよ!!」
「いつから私は半兵衛さんのになったんですか。秀吉さんもどっか行こうとしなくて良」
「どっか行けよ。ゴリラ」
えぇええーーー!!!!!
半兵衛さん!?
えっちょっ…半兵衛さん?!
あなた、敬愛する友にゴリラだなんて!!秀吉さんが居てこそのあなたじゃないんですか!?どっか行けて!
「秀吉さん!!って…何処へ!?」
「すまぬ」
「ああ!!秀吉さーん!!見捨てないでぇ!!!!」
秀吉さんは酔った半兵衛さんと私を置いて行ってしまった。
「…」
「名前~やっと二人きりだね」
「いや、他の兵の皆様、いらっしゃいますから」
今の半兵衛さんを戦場に出したら、どうなるだろうか?戦えるのか?いや寧ろ戦う以前に向こうが逃げていくだろう。怖いから。色んな意味で。
『沈黙の半兵衛』とは、また違う異名が付くだろうさ。
「名前、僕を見てよ」
顔をガッと掴まれてグイッと半兵衛さんの方に向かされた。痛ッ!今、首ゴキッてゴキッて!絶対、折れた!!
「僕だけを見てよ…名前」
「…」
「ああ~可愛いぃ~~!!」
「ぐばはぁっ!!」
半兵衛さんに手加減なしで抱き締められた私の体はミシミシと悲鳴を上げた。私も悲鳴を上げた。無駄に共鳴した。
「は…は…べぇ…さ…苦し……で…ふ…」
「…名前…」
耳元で名前を囁かれて、私の背筋がゾッとした。
「大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ大好きだよ(∞)」
「ぎゃあーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
助けて!誰か助けて!!!!この人、止めて!!!!
「耳元で囁かれるのは嫌かい?」
「…も…もう…耳元で囁くのが、どうとかじゃなくてですね…」
「クス…照れなくても良いのに…そんな所も
愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ愛してるよ(∞)」
「ぎぃぃーーーーーー!!!!!!やぁぁああーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
ちょっ…マジでマジで助けて下さいよ!!
私は兵の皆様に助けを求める事にした。
「みみ皆様!!助けてく」
「君達、早々に消え失せたまえ。命が惜しくばね」
そして誰も居なくなった…。
私と酔っ払い以外は。
「名前~やっと二人きりだね」
「……そ…そうですね…嬉しくないですけどね……」
「名前」
……半兵衛さん、顔が近くないですか?
てか近付いてませんか!?!?
「名前」
「早まらないで下さい!!半兵衛さ」
ドサッ
押し倒された
と思ったが
「……スー…」
「…」
寝てるよ、この人。
寝ちゃったよ、この人。
あ…
頬に半兵衛さんの口が付いてる…っぽい…。
てか
「重い」
―朝―
「…ん…………ん?」
「…」
「…」
「…」
「起きたまえ」
「…痛ッ!……あ……おは…よ……ござい…」
「何で君は僕の下で寝てるんだい」
「え…だって昨日、半兵衛さんが」
「煩い。黙れ」
「…」
どうやら半兵衛さんは昨日の事を何も覚えてないらしい。
あの醜態を本人に見せてやりたい。
畜生!カメラさえあれば…!!
私は『変態の半兵衛』という異名を広めてやった。
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**0906/MANA3