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「あんがッ!初手暴力!何なんですか半兵衛さんいきなりビンタなんて!とうとう気でも触れましたか!正気の沙汰じゃない!」
「君に平手打ちされる覚えがないとでも?」
「ありませんよ!はっ!まずい!セカンドフェーズの構えをなされている!ま、待ってください半兵衛さん!一体全体何に対して憤慨なされているのか皆目見当もつきませんが、六秒!六つ数を数えてもらえませんか!」
「六つ?何故だい。」
「怒りの感情は最初の六秒が頂点なので、六秒待つことによって衝動的な行動を抑えられるはずなんです!なので、落ち着くためにも六つ数えるので待ってもらえませんか?はい、いーち、にー、さーん、しー、ごー、ろーく!はい!どうですか!?落ち着けましたか!」
「ああ、冷静になれたよ。」
「よかったです!」
「冷静に理性的に君を引っ叩くという覚悟ができたよ。」
「何もよくなかったよ三秒前の私!冷静に理性的に考えた末、理性が暴力に敗北してる!ちょっと待ってください!何が、何があなたを暴力へと駆り立てるんですか!」
「君は今し方、何をしていたんだい?」
「今し方?…ああ、左近さんが運試しとかで賽子を振ってたのですが、私もやらせてもらったら何かめちゃくちゃ運が良くて喜んでいたところに石田さんがやって来て、左近さんがサボっているのがバレて、説教が始まろうとしていたので、左近さんが、まあまあと石田さんにも賽子を振らせたのですが、碌な結果が出ずに火に油で恐惶状態になった石田さんに連行される左近さんを見送っていましたが。」
「随分と楽しそうに三人で団欒していたじゃないか。」
「そう見えましたか?石田さんが来てからはそれなりに地獄の空気だったのですが。」
「左近君が三成君に引き摺られて、二人と別れた君がこうして僕と対面したわけだが、君は何て言ったか覚えているかい?」
「え、何か言いましたっけ。」
「「あれ?半兵衛さん、生きてたんですか?」だよ。さっきまでへらへらと笑っていたくせに、僕を見た途端、虚ろな死んだ魚の目をしながらね。」
「そんな!誰がそんなことを!」
「君だよ。」
「すみません。突然襲い来た暴力により、さっきまであったはずの幸運と記憶が消し飛んでしまったようです。」
「もう一度叩けば、案外戻るかもしれないね。」
「天才軍師らしからぬバイオレンスゴリラロジック!」
「名前。僕と顔を合わせたのはいつぶりだい?」
「……一週間、七日振りくらいですかね?」
「そう、七日。僕はね、七日も君と顔を合わせられなかった間、君が少しは寂しがっているんじゃないか、僕がいなくて困っているんじゃないか。多少なりとも、再会を喜ぶ人間らしい反応を期待していたんだよ。それなのに、君ときたら。」
「じゃあ、その鬱憤は先ほどの平手打ちで清算されたということで、手打ちにしませんか?」
「後、一発、二発…いや、正座させて石を抱かせ、暗い牢で放置してあげないと気が済まないよ。僕の気持ちを理解するまでね。」
「そこまで!?リアル拷問じゃないですか!それに半兵衛さんの気持ちを理解だなんて、そんなの無理ですよ!こんなの実質、死刑じゃないですか!」
「そうなるかは名前、君次第ということだよ。」
「私が半兵衛さんと逢えなくて寂しくなかったかですって?寂しかったに決まってるじゃないですか!半兵衛さんが居ない日々は世界が色を失ったかのように白黒に見えましたし、心には大きく虚ろな穴が空いたような気がして、漠然とした絶望に息が詰まりそうになっていましたよ!この苦しみから逃れるために、食事は出された分を完食し、夜から朝まで昏睡していたのですから!」
「腹立たしいほど健康的な生活を送っていたようで何よりだよ。」
「どこがですか!生ける屍の一歩手前ですよ!」
「本当に僕が居なくて寂しかったのかい?」
「当たり前じゃないですか!舐めないでいただきたい!」
「じゃあ、跪いて、僕なしでは生きていけないと泣いて縋ってみせて。僕の目を見て、世界で一番惨めな声で僕を乞うて、身も心もすべて僕に捧げると絶対の忠誠を誓ってよ。ここで、今すぐ。」
「幼い頃から母には嘘をついてはいけないと教育を受けて来ました。嘘は付けないです。」
「なら、君の母君に代わって僕が再教育してあげるよ。」
「結構です!あなたから教わることは何もありません!」
「いーち、にー、さーん…」
「その秒読みは、早速さきほどの情動制御を試してくれているということなんですね半兵衛さん、あいたあ!!!!違った!薄々、察していたけど私が理不尽にしばかれるまでのカウントダウンだった!」
「どうだい。これで少しは考えが変わったかな?」
「変わるわけないでしょ!暴力ですべてが解決すると思ったら大間違いなんですからね!」
「いーち、にー、さーん…」
「この人、私が折れるまで再教育という暴力をやめない気か!?」
「そもそも君は何か勘違いをしているようだが、僕は何も怒ってなどいないのだよ。寧ろ、こうして君を再教育できるということに心の底から歓喜しているのだから」
「わかりましたよ半兵衛さん!あなたの歪んだ感情は六秒ではどうにかできるわけがないようです!六年、いや少なくとも六回の転生は必要です!転生しましょう半兵衛さん!今すぐ転生して人間になりましょいッッッッッた!!!!」
MANA3/260301