SS
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「…うっ…ここは…—」
「目が覚めたかい。」
「……し、死神…。」
「何だって?」
「は、半兵衛さん。」
「ああ、僕だよ。」
「死神と然して変わりがなかった。」
「本当に命を刈り取ってやろうか。」
「スミマセンデシタ。」
「君、何も覚えていないのかい?」
「覚えていないとは?」
「君が何故、今、布団で横たわっているのか、その理由だよ。」
「…眠たかったからでは?」
「どうやら何も覚えていないようだね。可哀想に。」
「何ですか可哀想って。」
「君は廊下で転倒して、その時に頭を打って気絶したんだよ。」
「転んだんですか?」
「そうだよ。」
「誰かに転ばされたのではなく?」
「それは、一体誰を想定しているんだい?」
「それを言ってしまうと命を刈り取られてしまうので。」
「相当、強く打ったはずだけど、痛くはないのかい?」
「え、あれ、包帯が。そう言われると、所々に痣がある。思っていたよりも大怪我なんですか私。」
「薬師曰く、数日もすれば以前と変わらない生活に復帰できるらしいよ。」
「一体、どんな転び方をしたらこんないくつもの戦場をくぐり抜けた武士みたいな姿になるんですか。」
「中々、面白い転び方をしていたよ。」
「見ていたんですか。誰もそんな感想を聞いてないんですよ。」
「ああ、ちなみに打った部分はこのあたりだよ。」
「いっっったああ!ちょ、触り方!まさかの患部鷲掴み!」
「ははっ。」
「何が面白くて笑っているのか!」
「名前、そんなに騒ぐと傷に障るよ。」
「障るようなことしたの半兵衛さんじゃないですか!」
「おや?僕のせいだとでも言いたいのかい?」
「そこまで気付いているなら、次にするべきことはわかっていますよね!?」
「勿論さ。ちゃんと責任をもって最後まで面倒を看てあげるよ。」
「息の根をッ、止められてしまう!」
「じゃあ、添い寝でもしてあげようか。」
「別の意味で寝させられてしまう!永遠に!何で怪我人と病人が同じ布団で寝ないといけないんですか!意味がわからんでしょ!」
「まあ、それだけ元気なら大丈夫そうだね。安心したよ。」
「どこをどう見て安心だなんて言えるのか。」
「さて、僕は他の用があるからこの辺で失礼するよ。心配しなくとも、また来るから。」
「もう来ないでほしい。」
「何か言ったかい?」
「何でもないです。おやすみなさい。」
—————
「半兵衛様。」
「三成君か。」
「名前の容態は?」
「思っていたよりも大丈夫そうだったよ。それにあの時のことは何も覚えていないようだ。」
「…何があったかは伝えないおつもりで?」
「その方が都合がいいからね。知れば彼女はきっと気に病む。それより首尾は?」
「必要な情報は概ね聞き出せたかと。」
「ふん。敵の懐に忍び込んだ間者のわりに堪え性のないことだ。まあ、こちらとしては助かるけどね。」
「この後は如何様に?用済みとあらば始末しますが。」
「いや、後は僕がやろう。」
「あの間者が、まだ役に立つと?」
「悪いけど、ここから先は僕自身の問題だよ、三成君。誰のものに手を出したのか死ぬ前に後悔させないと僕の気が済まないのだよ。わかっているだろうけど、くれぐれも彼女には悟られないようにしてくれたまえ。」
「はっ、承知しました。」
MANA3/20250806