SS
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「半兵衛さんが記憶喪失!?」
「うむ、そのようだ。」
「ここは何処。僕は誰。」
「なんて漫画みたいな古典的な記憶喪失。何も覚えてないんですか?」
「………すみません。」
「け、敬語…!」
「んむ…どうしたものか。」
「…あの…あまり僕に気を遣わないで下さい。大丈夫です。きっとその内、思い出しますから。」
「このままにしておきましょう。」
「しかし…―」
「何か記憶をなくした方が常識人と言うか、他人を思いやる心があるようですし。何より真の平和が訪れます。えぇ、これで乱世は終わりですよ。敬語なのが少し不気味ですけど。」
バシン!!!!
「チョモス!!!!」
「す、すみません!体が勝手に!」
「条件反射!?!?秀吉さん!本当にこの人、記憶喪失なんですか!?手の甲で頬打ってきたんですけど!?!?言語はともかく、やることはいつもの半兵衛さんですけど!」
「半兵衛は間違いなく記憶が欠落しておる。」
「あ、でも今ので何か思い出せそうです。」
「えぇえぇえ!?!?人の頬を打って思い出すことって!」
―――
「この感覚。やはり覚えがあります。」
「そうか!しかし、無理をするではないぞ!」
「心配はいりません。僕なら平気です。」
「ちょ……私は…平気じゃ…ない……。」
「これも半兵衛のためだ。今は耐えよ。」
「…なんで……私が……裸、絞……さ…れ…。」
「あと少し、あと少しで何か思い出せそうです。」
「…あ…と…少……し…で………死ぬ………あ、…は…な…ば…た………け…………。」
―――
「すみません。何も思い出せませんでした。」
「ぜぇ…はぁ…ぜぇ…はぁ、人を………生死の境に……迷わせて…おきながら……思い出せない……だと…?」
「本当にすみません。」
「……いや、…そう素直に謝られると……。」
「あ!」
「な、何か思い出せましたか!?」
「確か昨日の夕餉に出た漬物は沢庵でしたよね!?」
「どうでもいい! 心 底 ど う で も い い ! 私にチョークスリーパーをかけておきながら思い出したのは昨日の晩ご飯の漬物は沢庵だと!?記憶力実験じゃあるまいし!ふざけるのも大概にしバフッ!!!!!!」
「す、すすみません!!!!体が勝手に命の限りの手刀打ちを!」
「…然り気に…命の限りとか…言ってますけど……。」
―――
「結局、思い出したのは命の限り沢庵だけでしたね。」
「…………。」
「な、何ですか。私の顔になんかついてますか?」
「…ちょっといいですか。」
「いや、ちょっといいですかとか言いながら何で私の顎を持ち上げるんですか。」
「あなたに接吻すれば何か思い出せるかもしれません。」
「はいい!?!?!?ななななな何言ってるんですか!!!!!!そんなことをしたって昨日の朝ご飯のお漬物は思い出せませんよ!!!!!!!!」
「やってみないとわからないじゃないですか!!!!」
「何故、急に強気!?!?さっきの謙虚さは一体何処へ!」
「僕のためだと思って!恐らく、昨日の夕餉の漬物くらいは思い出せますよ!」
「それさっき言いましたけど!私にチョークスリーパーかけたことによって思い出しましたよね!?どんだけ記憶力悪いんですか!記憶喪失云々以前の問題!接吻するだけ無駄ですよ!」
「いいから僕にすべてを委ねて下さい!!!!」
「ひ、秀吉さん!!!!」
「半兵衛のためだ。今は耐えよ。」
―――
「ちょ、っや…やめ……止めて下さい!!!!」
ドン!
「っ!!」
「あ!だだだだだ大丈夫ですかたたたたたたたたたたた!!!!痛い痛い痛い痛い!!!!」
「僕を張り倒すなんて…良い度胸をしているね。」
「半兵衛!思い出したのか!」
「何のことだい秀吉?」
「お前は今まで記憶を失っていたのだ。」
「……何も覚えてはいないが、君には多大な迷惑をかけたようだね。すまない。」
「いや。お前が無事で何よりだ。」
「今まさに私が多大なる迷惑をかけられてますが!頭!頭かち割れそうなんですけど!!!!」
「おっと。忘れていたよ。」
「……もしかして、まだ記憶喪失と言う名の痴呆症なので痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛痛!!!!!!!!!!死ぬ!!!!!!!!!!今度こそ死ぬ!!!!!!!!!!私が脳味噌が記憶ごと破裂する!!!!!!!!!!」
「大丈夫。君が実に愚かなのはちゃんと覚えてるよ。さぁ、君にはお礼に忘れたくても忘れられないようなお仕置きをしてあげるよ。」
「そんな経験、今までに嫌と言うほどされてきましたがががががががががががが!!!!!!!!!!!!止めて!爆発しちゃう!もう、記憶あってもなくても一緒!私に平和は訪れない!」
MANA3*100318