SS
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
強い風が吹き荒れ、激しい貫く様な雨が戦場に降り注いだ。これは間違いなくタイフーンだ。ハリケーンだ。持っていた和傘も既に何処かへ飛んでいってしまった。
こんな日に戦だなんて何てエキセントリックな人達なんだ。着いて行けません。着いて行きたくないのに、外に連れて来させられました。エキセントリック軍師に。
「半兵衛さん!私城の中に入ってても良いですか!?」
隣に居る半兵衛さんに大声で話す。大声で話さないと風の音と雨の音によって掻き消されてしまうからだ。
それでも聞こえなかったのか、半兵衛さんは手を耳に当てて口は「はぁ?」とでも言いたそうに開いている。
「城の中に入って良いですか!?」
さっきより大きい声で訴える。それでも聞こえなかったのか、耳に当てた手はそのままで、「はい?」と唇が動き、首を少しだけ私の方へと傾かせた。
「し・ろ・に・は・い・っ・て・も・い・い・で・す・か!?」
私は一文字一文字を区切り、更に大きい声で話した。それでも聞こえなかったのか、「はああ?」とでも言いたそうに口を開けた。苛々してきた。
「城にいいいいい入ってもおおおおお良いですかあああああああああ!?!?!?!?」
私は血を吐きそうな位に叫んだ。これなら絶対に聞こえると思った。それでも相手から「良いとも!」なんて乗り良い返事は来ず、遂にはジェスチャーで「何言ってんのか」「さっぱり」「わからない」と返って来た。
「ゴルアアア、このクソ軍師!!!!聞こえてんだろおおお!!!!顔が笑ってんだよ!!!!!!」
頭上から棘の雨が降って来た。
MANA3*080708