2012St.VD
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(毛利君と2月14日)
「凄い量のチョコだね毛利君!最早、凄いを通り越して恐ろしいよ!」
「ふん。斯様な物を積まれた所で煩わしいだけよ。」
「流石だね毛利君!今の台詞で全国のバレンタインを憎しむ男子を確実に敵に回したね!」
「それに何も思わぬ人間から貰って何を喜ぶ事がある。」
「でも、何だかんだでやっぱり好意を向けられるのは嬉しい事じゃない?」
「何度も言わせるな。ただの女から貰った所で何も思わぬ。」
「ふーん。」
「して、名前。」
「はい?」
「…その…あれだ…、き、貴様は…チョコレートは……、」
「え、チョコ?ああ、ないですよ。」
「……何、だと…、馬鹿な!計算してないぞ!」
「だって他の人から沢山貰うだろうって思ったし、案の定貰ってるし、これ以上貰ってもねぇ。それに毛利君、甘いもの嫌いそうだから。」
「……ふ、ふふ…ふふふふ…。」
「(も、毛利君が笑ってる…怖い…。)」
「……………れ…。」
「へ?何、何て?」
「……明日まで猶予を与えてやる。我の為にチョコレートを作れ。」
「は?」
「案ずるな。甘味は嫌いではない。それに何であろうと貴様が作った物を我は拒みはしない。しかし、義理は認めぬ。受け取るのは本命のみぞ。」
「いや、だって毛利君、ただの女から貰っても嬉しくないって!」
「貴様の鈍さには殆呆れさせられるわ。まあ良い。わからぬならわかる様に言ってやろう。名前、貴様を愛しておる。」
「何だと!?!?馬鹿な!計算してないぞ!」
「やはり、気付いていなかったか。そう言う事だ。明日、必ずチョコレートを我に寄越せ。良いな?」
「待ってよ毛利君!そんな急に言われてもだよ!」
「そうか。貴様自身を我に捧ぐと申すか。献身的な事だな。それでも我は一向に構わぬ。寧ろそれで―」
「必ず明日作って来ます!!!!」
MANA3*120212