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「どうやら、まだマリオだけしか指名手配にされてるみたいだな」
「クッパを見つけて、早くとっちめた方がいいですね」
「そうだな……、にしても🌸さんよぉ、お前は、おれの事をそう思ってたのか！？」
『でもこの世界じゃ、そんな認識だったじゃん』


先程の会話にて、辛辣な言葉を吐いた🌸にマリオは詰め寄った。


「こんな所で喧嘩すんなよ。とにかくクッパを探そうぜ」


ルイージの一言で何とか場は収まり、四人は警備隊の存在に気をつけながら、街を散策していくと、"クッパ屋"と看板が立っているデパートを発見した。


『未来世界にも、デパートってあるんだね』
「面白そうだな。みんなで入ろうぜ」


変装をしたままの状態で、四人はデパートに入っていく。


しかし、その後ろ姿を見ている黒い影があった事に、誰も気づく事はなかった。






デパート内で営業している店はどこも繁盛しており、人で賑わっている。


「ナイスな催しやってんなぁ〜！」


興奮気味に声をあげたマリオの目を釘付けにしていたのは、"新作水着発表"という張り紙であった。


《水着をお探しですか？》


客が来た事に気づいた店員のメカクリボーは、変装しているマリオ達に近づく。


「えっ！？……、あぁ、まぁね」
《そちらのお兄さんもご一緒で？》
『へっ？………、そ、そう！ 一緒に来ててね！ オススメの水着って何があるの？』
《これなど如何でしょう。絶対に覚れない"うきわ水着"です》


メカクリボーがマリオに渡したのは、浮き輪型の水着であったが、着心地はあまり良いものではなかった。


《動けないだけじゃ、ありませんよ。段々と水着がしまっていきます》


その言葉と共に____、浮き輪が、マリオの体を締め始めていく。息が続かなくなったマリオの顔は青ざめ、今にでもゲームオーバーになりそうであった。


「く、苦しい〜〜〜っ！」
「大変です！」


ヨッシーが浮き輪に噛み付くと、穴が空いて空気が漏れ出ていく。それにより締め付ける力は弱まり、マリオの顔色も元に戻っていく。


《ちょっぴりスリルも味わえて二倍もお得。如何ですか？》
「いらんわいっ！」


あやうくゲームオーバーになりかけた為、マリオは命の心配をして店から出ていった。


『あれ、ルイージは？』
「一緒に居たはずなんですけどねぇ」


🌸はルイージの姿が見当たらず、賑わっている人混みの中に入っていくも、見つかる事はない。



どうしたもんかと思った時_____、店内アナウンスが鳴り出した。



"迷子のお知らせです。デカイ鼻のマヌケな親父がピーピー泣いています。お心当たりのある方は一階の案内所までお越し下さい"



「ルイージさんですね」
「何やってんだよ、アイツ」


文句を垂れつつも、三人は一階に降りて、ルイージを迎えに行く。




案内所が見えると、迷子になっていたルイージの姿もあった。


「マリオ〜〜〜〜ッ！！」
「ルイージ！お前、その格好……！」


しかし、変装が解かれていたルイージは天井に吊るされる形でロープで体を拘束されていた。


「"変態ごっこ"だな。おれも混ぜてくれよ」
「捕まってんだよーー！」


マリオがボケをかましている中、案内所に居た事務員のカツラが取れ______、コクッパのモートンが姿を現した。


「そういうこった。お前ら、みんなまとめて大王様の所へ連行してやるぜ」


モートンが号令を掛けると、店内に居たクリボーとノコノコの大群が三人を捕まえようと、走り出してきた。


「ひえ〜〜！ 逃げろ〜〜！」
『変装の意味、無かったじゃん！』


初めから変装を見抜いていたモートンは、マリオ達を捕まえる為に事前に根回しをしていたのであった。


「逃げ切れるもんか。攻撃型となったこのデパートは全て、お前らの敵となっているのだ！」


その言葉通り、デバートの柱の一部がサンボへと変わり、障害物であるノコギリ等が襲いかかってくる。


ノコギリの妨害を受けたマリオが"新製品コーナー"と書かれた店内で倒れ込むと______、VB（バーチャルボーイ）が装着されていた。


「なっ……、何これっ！？」


マリオはVB（バーチャルボーイ）を外そうにも、通常時の製品よりも固く接着剤の様に顔にくっついていた。


「コイツはいいや。引っ捕える前に、遊んでやるぜ」


モートンは妖しく笑うと、VB（バーチャルボーイ）の電源を入れた。


するとマリオは、声を上げて____、ヨッシーの頭部を殴り始める。



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