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クッパ帝国として、クッパ軍団に支配された未来世界を造り変える事を決めた四人は、博物館を後にしていった。





『これから、どこに行けばいいのかな』
「この辺に博物館があるって事は、近くに街もあるはずだ。まずはそれを探そうぜ」


🌸とルイージが今後の動向について話をしている中、遠方から警報音が聞こえてきた。


何事かと思って顔を上げると____、クリボー型の小型飛行機が、こちらへ向かって来ていた。


《我々は、クッパ帝国軍メカクリボー隊だ。キミ達を歓迎する》


数十体もの数を引き連れて姿を見せると、メカクリボーは四人に向けてビーム光線を発射した。数も多い事もあり、大量のビーム光線が四人に襲いかかる。


「こんな怖い所ヤダーーッ！ さっさと帰るぞ！」


誰よりも先に未来世界を造り変えると決意したマリオであったが、早くも根を上げて黄金像のある場所へと走り出した。


「さっきの決意はどうしたんだよっ！」
『過去で戻って、のんびり暮らしてた方がまだ良いよ！』


マリオに続き、勝ち目がないと察した🌸とヨッシーも離脱した事でルイージ一人となった。


「ま、いいか。マリオが居なくれば、おれが主役に………」


己の野望を言いかけていた時でも、メカクリボーは容赦なくルイージに向けてビーム光線を発射した。


「待ってくれ〜〜！ やっぱり、おれも帰る〜〜！」


四人は黄金像の前に辿り着き、中へ乗り込もうとした。


だが、先回りしていたメカクリボー隊によって_____、黄金像は破壊されてしまい、過去へ帰る術が無くなってしまった。


「ルイージさん、また来ましたよ！」


メカクリボー隊は四人をジワジワと追い詰めていき、悲嘆に暮れる暇も与えてはくれなかった。


「よ〜し……おい、お前ら！ 向こうに、キレイなねーちゃんが居るぞ！」


ルイージが後ろを指すと、メカクリボー達は機械ながらに頬を紅潮させていた。新たな目的が生まれた事で、四人の事など眼中に無くなっていた。


「ぷぷっ、引っかかりましたね」
『あれ？マリオは？』


先に逃げ出したはずのマリオの姿がなく、🌸は辺りをキョロキョロと見渡した。


「へへっ♡ キレイなねーちゃん♡」
「お前も引っかかって、どーすんだよ！ 今の内に逃げるぞ！」


メカクリボーと同じく罠に釣られていたマリオの首根っこを掴み、ルイージ達は街を探しに歩き出した。




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広い道に出ていくと_____、いくつもの高層ビルが構えており、巨大なスタジアムや高速道路などが見えてきた。


「街が見えてきましたよ」
『賑やかだけど、空が暗いから寂れて感じがするね』


依然として空は暗いままで、街が栄えていてもどことなく、どんよりとしているのであった。


「お前ら、ちょっと待て……、そのままで行ったら、さっきの警備隊みたいのが、また来るかもしれない。変装でもしとこうぜ」


ルイージは、そのままの格好で街に入ろうとしたマリオ達を呼び止めた。






「これだけやっとけば、さすがにバレないだろ」


リボンやメガネを付ける事で変装出来ていると思っていたが、マリオとルイージは特徴的なヒゲや鼻の形をしていた為にバレないかとヒヤヒヤしている。

同じく🌸も変装道具の帽子を取り出し、髪の毛を帽子の中にしまう形で男装をする。


「気に入らねぇな。どこもかしこも、クッパだらけだ」
「しょうがないよ。クッパに支配されてる世界だもの」


街の中に入ると、広告看板はどれもクッパが映されているものばかりであった。中央広場に出ると、クッパの形を施した石像も建設されており、未来世界に与えている影響が大きいものであると分かる。


「退け退け！ ウロウロするなーーーっ！！」


背後から、クラクションの鳴る音がすると_____、四人の前にパトカーに乗っている三体のノコノコが現れた。


「何だお前は。この街で見ない顔だな」
『りょ、旅行に来てるんです〜』


変装している🌸は一体のノコノコが声を掛けられるも、"見ない顔"と言われた事を逆手に取って、そう返答した。


「我々はノコノコ警備隊だ。マリオがこの街へ侵入したらしい。お前も見た事はあるだろ」
『あ……、あ〜！コイツってあの、アホでマヌケで弱っちぃヒゲ野郎ですね！』


マリオの写真がプリントされた手配書を出されるも、🌸はあくまで、クッパ側の人間である観光客を装った。


「そうだ。クッパ様に楯突く憎きヒゲ野郎だ。見つけたら教えろよ」
『は〜い』


ノコノコ達は最後まで変装に疑いを持つ事なく、パトカーに乗り込んで巡回を再開していく。


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