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『あれ？クッパとピーチ姫は？』


🌸の言葉を聞き、喜びを分かち合っていたマリオ達の動きが止まる。


「ピーチ姫なら、そこに………」


マリオが指した場所を振り向くも、ピーチ姫を初めにクッパ軍団の姿が消えていた。すると頭上から、クッパの笑い声が聞こえてきた。


「ピーチ姫は頂いた！返して欲しければ、ここまで来〜〜い！」


ピーチ姫を再び攫ったクッパは自らの城に戻ると、城を浮かしてマリオ達から距離を離そうとしていた。


「おいクッパ！ハッピーエンドに水差すんじゃねーよ！お前だって一緒に戦ったじゃねーか！」

「いつわしが、お前らの仲間になった！今度こそ、ピーチちゃんと結婚式をあげてやる！！」

「相変わらず卑怯な奴だ」


マリオの言葉にそう返答したクッパを見て、ルイージが辛辣な言葉を送った。それを聞いたマリオは、ボケの準備の為に服を着替えていく。


「そんなもん、わしが許可せんぞ！」

「"部長"じゃなくて"卑怯"だろ！」

「お前なんか退学だーーっ！」

「"理事長"だっての！もうええわーー！お前みたいな大ボケ野郎に、付き合ってる時間ないわ！」


マリオのボケに付き合いきれなかったクッパはそう叫び、スピードを速めて距離を離そうと試みる。


「おいらも一緒に行くのーー！？」

「しょうがねぇだろ。ピーチ姫が攫われちゃったんだから」

『まぁまぁ、落ち着きなよ』


愚痴をこぼすキノピオとルイージに🌸は、二人宥める言葉掛けをした。


『マムーとの戦いで疲れたから、一休みしようよ』

「そうだねー。結婚式の招待状が来たら、クッパ城に行こうぜ」


🌸とマリオは、足を止めてその場に座って茶をすする。ルイージとキノピオも二人につられる形で座り、煎餅を食べ始める。


「クッパちゃん、一回引き返して」


その光景を眺めていたピーチ姫がクッパに声を掛けた。笑顔を浮かべているが、顳かみにシワが寄っていたのが分かると、クッパも逆らう事が出来ずに引き返していく。


「助けに来なさいよーー！」


ピーチ姫が巨大な岩を持ち上げて、五人に目掛けて投げ飛ばした。見事に命中して、五人の呻き声が聞こえてくるとクッパが「怖〜」と汗を垂らした。


「きゃーー！助けてーー！！」


自分の仕事が終わると、ピーチ姫は再び囚われの身となってマリオ達に助けを求める。


「しかし、どうやってクッパを倒せばいいのか………ん？」


走って追いかけ様にも、クッパ城との距離は空いていた。そんな中でマリオはふと、自分の体に不思議な感覚を覚えた。



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