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"リコハーバー"でのシャイン集めを終えた、マリオ達。次なる目的地は、ドルピック島一番のリゾート地と呼ばれる___、マンマビーチであった。







「うわー！ デカいタマゴだなー！」


山岳地帯付近に建設された、太陽の塔の内部に置かれている____、巨大な煉瓦模様のタマゴを見上げたマリオは、声を上げた。


「あれが、"おおすなどり"のタマゴですよ」
「随分、大事に祀ってあるんだな」
「このビーチが、汚れずにキレイなままで居られるのも"おおすなどり"のおかげなんですから」


"マンマビーチ"で、海の家を経営していたマーレ族の案内を受けて、マリオ達は遠目から"おおすなどり"のタマゴを見していたのであった。


「ホントに大きいですね……じゅるっ」
「……、って、別の事を考えてるでしょー！」


脳内で、巨大な目玉焼きを食べる自分の姿を想像したヨッシーは、溢れ出てくる涎を抑えきれずに、マーレ族の住民からツッコミを入れられた、


「みんなが、大事にしてるタマゴなんだぞ。変な事を考えてんじゃねーよ……早く孵化しねぇかな〜」
「マリオさんも変な事を考えてるでしょ！」


ヨッシーを注意したマリオだったが、同じく脳内で丸焼きのチキンを食べる自分の姿を想像すると、涎をダラダラと垂らしていく。


「二人共、食べる事しか頭に無いんですか？」
「だって、お腹空いてんだもん」
「全く……少しは🌸さんを見習ったら___、あれ？ 🌸さん、どうしたんですか！？」


"おおすなどり"のタマゴを前にして、尺欲を掻き立てられた二人に呆れたマーレ族の住民だったが___、🌸の異変に気がつくと、声を上げた。



『はっぐじょﾞんﾞ！』



背後から、くしゃみをする🌸の声が聞こえると、マリオとヨッシーも何事かと思いながら、振り返る。


「わぁ！ 凄い量の鼻水と涙です！」
「何だよ🌸、風邪でも引いたのか？」
『ぢ、ぢがうﾞ……花粉症で、鼻ど目が痒ぐで、ぐじゃﾞみﾞもﾞ出るﾞじ……』
「にしても、鼻詰まりが酷ぇな」


季節外れの花粉症を患った🌸は、目からは大量の涙が溢れており、ティッシュで鼻をかむも、鼻水が止まらずにいた。


「これなら、花粉症対策になるだろ」


そう言いながら、マリオは____、防護服を取り出すと、太陽の日差しが射す常夏のビーチにも関わらず、🌸に防護服を着用させた。


『あﾞ〜〜〜っﾞっﾞ！ 暑いﾞ！ 暑いﾞ！ 暑いﾞ〜〜っﾞっﾞ！！』
「これで花粉も入ってこないだろ」
『もﾞうﾞががっﾞでるﾞがらﾞ〜〜！ 早くﾞ脱がせﾞで〜〜っﾞっﾞ！ 暑ぐで死んﾞじゃﾞうﾞ〜〜！！』


自分で防護服を脱ぐ事が出来ない🌸は、その場でピョンピョンと飛び跳ねながら、マリオに訴える。


マリオに防護服を脱いで貰った🌸だったが、先程よりも顔色は悪く、蒸れた防護服を脱いだ事で、全身から汗がダラダラと垂れていた。


『あﾞ〜〜……溶げるﾞ〜〜〜』


副鼻腔炎を併発し、両目に渦巻き模様が浮かび上がっていくと、🌸の体はアイスクリームの様に下半身から溶けだしていく。


「🌸さんの汗も混じって、しょっぱくて美味しいですねー♪」
「アイスクリームじゃないでしょー！」


"おおすなどり"のタマゴで、食欲を掻き立てられたヨッシーは、🌸の腕をペロペロと舐めていく。


「すっかり忘れてたけど………ポンプの奴、どこ行ったんだ？」


そこでようやく、マリオは"マンマビーチ"に到着してから、一度も自分の前に現れていないポンプに気がついた。


「そういえば……、あっ、あそこに居ますよ」


ヨッシーが、浜辺で一人寂しく座っているポンプの姿を発見した。その場を動けない🌸を置いて、マリオとヨッシーがポンプの元へ向かうと____、🌸と同じ様に、ポンプがくしゃみをした。


〈あﾞ〜〜……、へっくしょん！ ひっくしょん！〉
「お前も今頃、花粉症かよー。機械の癖に」


ポンプの目に当たる箇所は充血しており、水を噴射する口部分からは、鼻水のようにドロドロとした粘着性のある水を流していた。


〈機械はデリケートなんです……、ふぁ…ふぁ……ぶぁっくしょーん！〉
「こっち向いて、くしゃみすんなよー！」


口部分をマリオに向けていると、くしゃみをしたポンプは、粘着性のある水をマリオの顔面に悪気なくかけていく。



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