スーパーマリオ オデッセイ編

夢小説設定

本棚全体の夢小説設定
あなたの名前

.



「まだおれが居る! 猛タックルで潰してやるぜ!」

マリオと🌸の前方から、ブルがタックルを仕掛けようと走ってきていた。
ブルにキャプチャー能力が効く事を知っていたマリオは、シルクハットを脱いだ。

「お前にキャプチャーすれば……、行けっ、キャッピー!」

ブルに向かい、シルクハットに宿ったキャッピーを投げつけていく。
しかし、タックルの衝撃によって、キャッピーは跳ね返されていく。

『キャッピーちゃん!』

🌸が、跳ね返されていくキャッピーを何とか受け止めた。
キャッピーは、ブルのタックルを真正面から受けた事により、傷だらけの状態で気絶していた。

「行くぜーーっっ!!」
「も、もうダメ……!」

キャッピーが戦闘不能となった今、マリオと🌸にブルを止める術はなかった。
クッパと対決する前に戦闘不能なると、思われた時だった。

「げぷ〜〜っ……、もうお腹いっぱいです〜〜」

クリボーとノコノコ達を食べ尽くしたヨッシーが、マリオの前に現れた。
丸まった腹がクッション代わりとなり、ブルは無理やり方向転換させられ、壁へと突っ込んでいった。

「これで邪魔者は居なくなった……勝負だ! クッパ!」

自らの元へ突っ込んでくるマリオを見たクッパは、どこからか取り出したスイッチを押す。
教会内の床が開かれ、落とし穴の様に変形した。




マリオ達は為す術もなく、落とし穴に落下する。
落ちた先は、周囲に金網が張られ、月の土を使用した地下面へと辿り着いた。

マリオが動けない隙を狙い、クッパはファイアブレスを繰り出した。
マリオはダメージを受けてうつ伏せになるも、すぐに立ち上がる。

「このやろ〜〜……!」
「次は、これじゃー!」

クッパはトゲ付きの鉄球を取り出すと、マリオにめがけて投げ飛ばしていく。
鉄球が顔面に直撃したマリオは、その場に倒れ込んでいく。


▼マリオ GAME OVER


『早い、早い!』
「もうちょっと頑張って! 兄さん!」

自らメッセージウィンドウを出し、ゲームオーバーという文字を表示させたマリオに、🌸とルイージがツッコミを入れる。

「今回のクッパに、どうやって対抗すりゃ良いんだよ……」
「攻略本には、クッパの投げてくる帽子を奪って戦うみたいだよ」
「そういう事だ……、ほら、投げてやるぜ!」

ルイージが攻略本を見ながら、クッパ対策についてアドバイスを伝える。
だがクッパは、シルクハット以外に麦わら帽子、野球帽、コック帽と様々な種類の帽子をマリオに向けて、投げつけてきた。


「わー! いっぱい投げてきたー!」
『ゲームじゃ、そんなの無いでしょ! シルクハットだけなんだから!』

驚くマリオをよそに、ゲーム版にはシルクハットしか登場しない事を指摘して、🌸はツッコミを入れる。

「これが正解だな」
『そうそう……、って、あれ?』

自分の元へと飛んできたシルクハットを上手い具合に掴むも、武器ののボクシンググローブが搭載されていない事に、🌸が気がついた。

「正解は……、麦わら帽子だよ!」
「えー!? ゲームと違うじゃん!」

ボクシンググローブが搭載されていた帽子は、ゲームと異なり、麦わら帽子だった。
マリオと🌸が気がついた頃には既に遅く、クッパにより、シルクハットの中へと閉じ込められてしまった。

「兄さん! 🌸! 大丈夫!?」
『重い〜〜!』
「出れないよ〜〜!」

ルイージが声を掛けるも、二人の声がくぐもって聞こえる。
そのせいで、外に居たルイージ達は二人の安否を必要以上に心配していた。

「わははははっ! ワガハイの勝ちだな!!」

シルクハットの中にマリオと🌸を閉じ込めた事で、クッパは早くも自身の勝ちを確信し出していた。

「二人が閉じ込められて……どうすればいいの?」
「ルイージさんが、"やるしか"ないですよ」

困り果てるルイージに声を掛けたのは、ヨッシーだった。
この場でクッパと戦えるのは、自分以外にルイージしか居ないとヨッシーは理解していた。

「ボ、ボクが……、"やる歯科"……はい、お口開けてー」
「あーん……、じゃなくて、"歯医者"じゃないです! 麦わら帽子で戦って下さーい!」

ヨッシーに背中を押されたルイージは、ボクシンググローブが搭載された麦わら帽子を被る。



臆病なルイージは、クッパを前にして戦えるのかとビクビクと震えていたが、麦わら帽子を被り、良い意味で視界が遮られ、クッパの足元しか見えなくなった。

「こうなったら……、やけくそだーーっ!!」

触れたばかりのボクシンググローブを器用に操り、クッパの頬に顔面にパンチを喰らわせていく。
クッパもルイージが威勢よく自分の元へ駆け出した事に驚き、油断していたのであった。

「凄いわ、ルイージ!」
「これなら、いけますよー!」

ピーチ姫とヨッシーの歓声が飛び、あと一発でクッパを撃退出来ると思った時、どこからかゴングの鳴る音が聞こえた。



.
25/30ページ
like♡