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そんな中____、試着室から唸り声が聞こえ、カーテンがヒラヒラと揺れると中から物音が聞こえてくる。


『他のお客さん、やけにバタバタしてるね』
「試着室の方だ。何だろう……？」


マリオ達がカーテンの向こう側に居る客について気になり出すと___、カーテンが勢いよく開かれた。



「こんな服、着れるかーーっ！！」



そう言いながら、マリオ達の前に現れたのは、ティラノサウルスであった。


「えーっ！ 客が恐竜！？」
「どんな客だよ！」
『よく店に入れたね！』


こじんまりとした洋服屋と、ティラノサウルスのサイズは明らかに不釣り合いであり、店に入れたことに対してマリオと🌸がツッコミを入れた。


「オレに合う服を出せよー！」
「と、当店には……、お客様に合う服は、ございませ〜ん……」


指で摘められる人間サイズの服を返品すると、ティラノサウルスはルイージに詰め寄っていく。


「何でだよーー！！」
「ふぎゃ〜〜！」


だが、ティラノサウルスに合うビックサイズの服は用意されていない事を伝えられると、ティラノサウルスは怒り出し、ルイージを踏みつけていく。


「お前がデカすぎるんじゃねーか」
『他の店を当たりなよ』
「何だと〜〜？ 良いから、服を出せよー！」


傷だらけになったルイージの前に、マリオと🌸が現れると、はっきりとした物言いでティラノサウルスにそう告げた。


「服を出さないと、こんな店……、こうしてやる！」


思い通りにいかない事に苛立ち、店内に設置していたマネキンやハンガーラックに八つ当たりし、それらを破壊し始めていく。


「あ〜！ このままじゃ、お店が壊されちゃうよ！ 何とかして〜！」
「何とかしてって言われても……」


自分達よりも倍以上の大きさと攻撃力を誇るティラノサウルスを前にして、マリオはどうすればいいかと考えた時____、ショーウィンドウで外に視線を向けると、タンクローの姿を捉えた。


『マリオ！ あれにキャプチャーすれば……！』
「あぁ、やってやる！」


店の外へ出たマリオが、キャッピーの宿る帽子をタンクローの上部に目掛けて投げ飛ばしていく。帽子が引っ掛かると、マリオの意識がタンクローに引き寄せられ、キャプチャーに成功した。


「はぁ！？」
「撃てーーーっっ！！」


タンクローに憑依したマリオを見て、訳が分からずに困惑していたティラノサウルスの隙を付き、マリオは大砲の口から弾を発射し、砲撃を開始していく。






タンクローの弾の威力は計り知れず、ティラノサウルスは為す術もなく倒されていった。それにより、マリオはルイージの洋服屋を守りきったのである。


「ルイージ、お前の店を守ってやったぞ」
「兄さん……、砲撃でお店、潰れちゃったじゃん！」


キャプチャーを解いたマリオが、ルイージの声を聞いてから周りを見渡すと____、先程の砲撃で、店もろとも破壊されており、瓦礫の山が出来上がっていた。


「あっ」
『こりゃ、やりすぎた〜……』





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◆国紹介
・都会の国"ニュードンク・シティ"
大都会が広がっているが、今でも市長により街の開発を行っている。"ニュードンク・シティ"に住んでいる一般住民はニュードンカーと呼ばれている。



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