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キノコ王国で、"ルイージのバルーンファインド"に半強制的ながら挑んだマリオ達は、次なる目的地である都市の国"ニュードンク・シティー"に訪れていた。







「うわー……凄い都会だね……」


これまで巡ってきた国とは、明らかに系統の異なる国であった。高層ビルやネオン看板が建てられ、タクシーやスクーター等の乗り物が道路を行き交い、正に大都会であった。

キャッピーも初めて見る大都会を前にして、圧倒されて凄いとしか言いようがなかったのである。


「ん？ 何だ？」


後ろから、ガガガッ…、と、乗り物の走る音が聞こえたが、どことなく重機であるとマリオは感じた。


後ろを振り向くと___、シルクハットを被り、クッパマークの入った戦車のキャラである、タンクローがマリオの背後に居た、キャタピラでマリオの体を轢いていくも、タンクローはそれに気づく事もなく、道路を渡っていく。


「せ、戦車も走ってるのか………都会って怖ぇ〜」
『普通は走ってないと思うけどね』


マリオの体にキャタピラで轢かれた後が、くっきりと残っていた。🌸のツッコミが飛び、ゆっくりと起き上がるマリオだったが、オーバーオールと、下に着ていたタートルネックまでも汚れているのを見て、顔を顰めた。


「あ〜……服がボロボロになっちゃったよ」
「ここは都会だし、都会風なオシャレな服に着替えればいいよ」
「あー……、それなら……こういう奴かな」


いつものオーバーオールから、トナカイの着ぐるみを着用したマリオが、🌸とキャッピーの前に現れた。


「"トナカイ風"じゃないよ！"都会"風！」
『あの人達みたいな服装の事でしょ』


キャッピーのツッコミが入ってから、🌸は歩道を歩いている八頭身のニュードンカー達を見ながら、着用していた小洒落たスーツを指した。


「あそこに、服屋さんがあるぞ」
『こりゃ、また都合が良い展開だね……』


都市の国"ニュードンク・シティー"の街中に、高層ビルが集合していた中では、こじんまりとした外観の洋服屋をマリオが発見した。



「いらっしゃ〜〜い」



スーツを揃える為に洋服屋に入店すると、マリオ達は聞き馴染みのある声が聞こえ、顔を上げた。


『ルイージ！』
「お前、どうしてここに……？」


キノコ王国で放置されていた筈のルイージが、洋服屋のレジに立っていた事に二人は驚きを隠せずにいた。


「二人に置いて行かれたから、風船で追いかけてきたのさ」
『相変わらず、執念が凄いね』
「……、で、今回は洋服屋さんをやっている訳か。じゃあ、おれに似合うオシャレな服を出してくれよ」


注文を受けたルイージが、ハンガーラックに掛かっている系統の異なる様々な服やズボンから、マリオに似合う服を見つけると、取り出していく。


「これなんて、どう？」
「そうそう。こういうピラピラして素敵な衣装で、メイクもバッチリ……、って、女性用じゃねーか！ 紳士用が欲しいんだよ！」


カツラを被り___、頭に大きなリボンを付けると、スカート部分にパニエが入ってふんわりとしたワンピースの格好をしたマリオだったが、ルイージにノリツッコミを披露した。



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