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「ボクを投げて、アイツらにぶつければ倒せるかも……！」


キャプチャーでなく、物理攻撃であればイガボーにダメージを与えられると伝えると___、マリオは何故か、帽子を二つ折りにして曲げていく。


「お前を……曲げるのか！」
「投げるんだよー！」


予想外の行動を見せたマリオに、キャッピーもツッコミを入れる。


「あー、こっちか」
「禿げるじゃねーよ！ 曲げるのー！」
「いい加減にしろー！」
「いつまでやってんだよ！ この大ボケ共！」


マリオが連続でボケを披露するも、イガボーの群れは苛立った様子を見せて、マリオに対して罵声を浴びせる。


「誰が大ボケじゃーー！」


"大ボケ"という言葉に反応したマリオは、顳かみに皺を寄せた。一匹のイガボーに向けて、帽子を投げつけると、ダメージを与える事に成功した。


「やったじゃん！ マリオ！」


物理攻撃が効き、戦いが有利になったと思ったキャッピーがマリオの方を見ると____、他のイガボー達の蹴りを受けて、地面に倒れ込んでいるマリオを見て、その場でずっこけた。


「何してんだ！ このやろー！」
「仲間をやっつけてんじゃねーよ！」
『マリオの方が、やられちゃってるよ』


🌸が、ツッコミを入れると___、イガボーの群れは、マリオ達を取り囲む様に円を作っていく。


「こうなりゃ、最後の手段だ……！」
『何すんの？』


この場を凌ぐ秘策を思いついたのかと考えた🌸であったが___、マリオは、懐から芋を取り出すと、イガボーに差し出した。


「芋をやるから、見逃して♡」
『まだ持ってたの！？』


攻撃をするのでなく、芋を引き換えにこの場をやり過ごそうとしたマリオと、未だに芋を持っていた事に🌸がツッコミを入れる。



「ふざけんじゃねー！ やっちまえー！！」



マリオのボケに対して、怒りを爆発させた一匹のイガボーの言葉を合図に、イガボーの群れが体当たりを仕掛けていく。



「えーい……、こうなりゃ、やけくそだっ！」
「えーっ！ 両手で投げるのーー！？」



いつもの様に片手でなく、両手を使って帽子を投げた事にキャッピーが驚くも___、次第に回転力が増していき、イガボーの群れにダメージを与えていく。


『帽子が回転してる！』
「凄いや、マリオ！ これなら一度に倒せる！」


思わぬ形で"回転投げ"を披露し、キャッピーはいとも簡単にイガボーの群れを撃退した。






戦いを終えてキャッピーが、マリオの元に帰ってくるも___、回転が収まっていない状態で、マリオの顔面に直撃した。


「あ〜〜！ 止まらないよ〜〜！」
「おれも巻き添えにするなーー！」
『しょうがないよ。初めて披露したんだから……、でも、敵は全員倒せたね』


キャッピーの活躍により、イガボーの群れが全員倒れていた。道を塞ぐ者も居なくなり、次の目的地へと足を運べる様になった。


「あぁ……、やけくそで投げたら、凄い技になったな」
「さぁ、次の国へ行こう！」


次の目的地、滝の国"ダイナフォー"を目指すキャッピーと🌸であったが____、マリオの焼き芋屋さん"という名前で焼き芋屋をオープンすると、マリオは帽子の国"カブロン"にしばらく滞在する事を選んだ。


「回転投げが出来たから………、焼き芋屋でもオープンするか」
「その開店は違うだろー！」


キャッピーのツッコミが飛び、滝の国"ダイナフォー"に訪れるのは、しばらく先の話となったのである_____。





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◆国の紹介
・帽子の国"カブロン"
キャッピーとティアラの故郷。造船技術の高い国として知られ、帽子型の住居は船としての機能も持ち合わせている。


◆敵キャラ紹介
・イガボー
イガグリの敵キャラ。マリオを見つけると、飛び跳ねてから接近する。



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