.



コクッパのラリーを倒した四人は、遂に_____、目的地のクッパ城に辿り着いた。




「"キンチョー"しますね！」


ヨッシーはキンチョールを手に持ち、頭には蚊取り線香をセットしながらボケをかました。


「落ち着けヨッシー！」
「お前も落ち着けよ！」


クッパ戦を控えるマリオも落ち着かない様子を店、ルイージがツッコミを入れた。


『けど、さすがに城の中は雰囲気あるね』


クッパ城でも変わらず落ち着いた様子の🌸は玄関付近を見渡し、城の様式は豪壮でありつつも、どこか不気味な雰囲気を漂わせている。


「クッパ城に入ったからって、そんなに狼狽えるなよ」
「そんな事言っても、いよいよラストワールドかと思うと……」
「ルイージさんは余裕ありますね」
「これで、バッチリ予習したからな。クッパ城の事は丸わかりだ」


ルイージが取り出したのは、スーパーマリオワールドの公式ガイドブックだった。恐竜ランドのマップ紹介は勿論、コース攻略の裏技などが掲載されている代物（しろもの）である。


「その本があれば、"畜生（ちくしょう）"ですね！」
「"楽勝（らくしょう）"だろ！」
「そういう事だ。さぁ行くぞ」


ルイージが珍しく意気揚々と先頭を歩いていくが、すぐ近くに建てられていた巨大な看板の内容を目にすると、足が止まった。



"クッパ城 新装大開店！！全部屋総入れ替え！！"



「そ、そんなぁ……」
「落ち着けよ、ルイージ」
『他の道を探せば、クッパもピーチ姫も居るって』


ショックを隠しきれないルイージを見て、マリオと🌸はフォローを入れた。



するとその時、四人が居た場所から_____、突如と煙が発生した。仕掛けが作動して現れた物でもなく、次第に煙が濃くなると視界が狭くなる。


「何だ何だ！？」
「ヨッシーがまた、オナラでもしたんじゃないか？」
「してませんよ！」
『何にも見えないよー！』




・




煙が収まった頃に四人が目を開けると______、変わらずクッパ城ではあるが、先程まで居た玄関近くでなく、見慣れない部屋であった。


「真っ暗な部屋だな」
「それは、わたしの口の中ですよ」


マリオは混乱の末に、ヨッシーの口内に自ら顔を突っ込んでいた事に気づいていなかった。


「おれまで食うんじゃねーよ！」
「マリオさんが、勝手に飛び込んで来たんでしょー！」
『止めなって、喧嘩は』


マリオとヨッシーが喧嘩を始めると、🌸は仲裁に入る。


「喧嘩してる場合じゃないぞ。ここは変な部屋だ」
「どうして？」
「ほら、ここに書いてある」


ルイージは部屋に設置された看板を指した。"ここは変な部屋だ"と、部屋の説明について簡潔に記載されている。



.