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岩場にもたれ掛かっていたマリオと🌸は、袋を抱えて戻ってきたヨッシーがこちらに向かってきているのを確認した。


「おっ、早いな」
『おかえり、二人共』


ヨッシーはポンプを外してから、額に溜まっていた汗を拭く為にハンカチを取り出した。


「もーっ、あんなにいっぱい居たから、大変でしたよ」
〈見たデシょー〉
「おれらは見てねーよ」
『何か居たの？』


ヨッシーとポンプが大量のハネクリンに遭遇していた事など、マリオと🌸の居た場所から見えなかった為、話の意味をよく理解出来ずにいた。


「……、で、帽子は？」
「勿論、取ってきましたよ」


マリオの問いかけに、ヨッシーは袋から捕まえてきたハネクリン____、ではなく、子牛を取り出すとマリオの頭部に乗せた。


「よくお似合いで……」
「ありがとう！ これで力（パワー）回復して元気に……、って、なれるかーーっ！ "子牛（こうし）"じゃねーよ！ "帽子（ぼうし）"を取ってこいっつーの！」
『ボケてないで、帽子を取ってきてあげて』


目的の物と名前が多少被っていただけの子牛を出され、マリオはツッコミを入れると共に子牛をヨッシーに投げつけた。




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〈ダメデスよ、あれじゃ〉
「ちゃんと探しましょう」


ポンプを装着したヨッシーは再び、マリオの帽子を奪ったハネクリンの捜索に出掛けていた。


引き続き、浜辺で捜索をしているとヨッシーはある物を発見すると、勢いよく振り向いた。


「美味しそうなフルーツ♡」
〈ちゃんと、ハネクリンを探しマしょー！〉


ハネクリンでなく、フルーツを発見して食べ始めていくヨッシーにポンプがツッコミを入れていると_____、空上から、ヨッシーを小馬鹿にしているハネクリンが現れた。


〈居ましたよ、ヨッシーさん。放水してやっつけて下サイ〉
「お任せ下さい！」


ヨッシーはポンプのレバーを引いて、水を噴射させていくも_____、上手く狙いが定まらずに、虚しく地面に水がかかっていくだけであった。


〈……、って、全然当たってないし〉


今度は、無理にレバーを弄った事でヨッシーは回転しながら水を噴射するも、ハネクリンは笑顔を浮かべて余裕気な態度で回避していく。


〈回ってどーすんデスか！ あぁ、もうっ！ ちゃんと狙って！〉


水を噴射させるも、ハネクリンに命中する事は一度もなかった。ヨッシーは慣れないポンプを操作した事で疲れて果ててしまい、その場に倒れ込む。


〈何してるんデスか……〉
「だって、難しいんだもん……」


ヨッシーの脳裏には、敵キャラと遭遇した時に器用にポンプを操作していたマリオと🌸の姿が浮かんだ。


（簡単そうに見えたのに……、マリオさんと🌸さんは、こんな機械（メカ）を操ってたんだ………）


いかに二人がポンプを上手く使いこなしていかを実感していた中_____、ハネクリンは挑発する様に、ヨッシーの頭部に止まった。


〈ヨッシーさん、ボーッとしてる場合じゃないデスよ！ 頭の上に、ハネクリンがいマス！〉
「ぬ〜〜っ……、バカにして〜〜！ こうなりゃ、叩（はた）き落としてやります！」


ハエたたきを取り出して、ハネクリンを叩きつけようとするも_____、ハネクリンは素早く、ヨッシーの頭部から離れていく。

腕を止めるのが間に合わなかったヨッシーは、自らの頭部にハエたたきを当ててしまい、自滅してしまった。


〈自分を叩（はた）いて、どーすんデスか。早く追いかけマしょ！〉


ヨッシーはハネクリンが逃げていった方向に向かうと____、砲台の上に笑顔を浮かべながら、止まっていたハネクリンを発見した。


「アイツめ〜〜っ、あんな所に止まって……」
〈ヨッシーさん、アレは……チョロプーの大砲デス！〉


砲台の穴からチョロプーが姿を見せると、発射口から三体のキラーが放たれていく。


「ハネクリンは渡さんぞ！」
「チョロプー、お友達」
「キラーなんかで、ビビるわたしじゃありませんよ……、こうすりゃ平気です」


威勢よく振舞っていたヨッシーであったが、ポンプを外していくと、盾のようにしてポンプを目の前に置いて攻撃を防いだ。


〈わたくしは盾デスか〜〜っ！ 放水して、応戦してくだサイよ〜〜！〉
「だって上手く使えないんだもん！」


ヨッシーとポンプが言い争いを始めているのも関係なく、チョロプーは発射口からキラーを放ち続ける。


「どんどん行くぜーー！」
「行けー、行けー」


数体ものキラーが直撃したヨッシーとポンプはダメージを受けると、その場に倒れ込んでしまった。


「お、お手上げです〜〜………」
「ここまで来れなきゃ、帽子は取り返せないぜ！さっさと帰れーー！」
「帰れ、帰れ」


ハネクリンはチョロプーの後ろに隠れ、ダメージを受けて倒れているヨッシーとポンプに挑発したのであった。



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