.



「……、って、待たんかこらーー！！」
『もう逃がさないからねーー！！』


マリオと🌸は、ニセマリオを追い詰めるべく園内を走り回っていく。それを見ていた園長は何故か二人に関心している様子である。


「さすがヒーロー役の人達はボケもお上手……、わたしくも協力して、ヒーローに 相応（ふさわ）しい舞台を用意しますぞ！」


執念深くニセマリオの追跡を続けていくマリオと🌸は、園内の隅に設置されていた噴水エリアに辿り着く。


ニセマリオは噴水エリアに入り込むと_____、ど真ん中の位置に立ち止まり、その場から動かなくなった。


「観念したようだな」
『さっさと、ピーチ姫を返してもらうよ』


マリオと🌸はニセマリオを追い詰めたと思ったが______、ヨッシーは噴水の水が突如として、二つに分断される形で割れ始めていた事に気がつくと、驚いた声を上げる。



「マリオさん！ 🌸さん！ 水が割れて……何か出てきますっ！！」



轟音と共に噴水の下から現れたのは_____、クッパの形を模倣した巨大な機械（メカ）であった。

ニセマリオはメカクッパの頭部の上に立っており、マリオ達を見下ろしていた。


「クッパ！？」
『でもあれ、機械（メカ）だよね……！？』
「メカクッパですよ！」


マリオ達は巨大なメカクッパを前にして、困惑と驚きを隠せずにいた。


そんな中、アトラクションであると勘違いした園長はジェットコースターの手配を進めていく。


「いよいよアトラクションの始まりですぞー！ さぁ、ジェットコースターに乗って！！」


園長に背中を押された形で、マリオ達は強引にカメ型のジェットコースターに乗車させられた。


「あの怪物と戦うのでございますー！」


ジェットコースターが作動するも早々に下り坂となっており、スピードを上げてメカクッパの周りを移動していく。


〈こうなりゃ、ヤルしかないですネ！〉
「おうっ！ やってやらぁ！！」
『あのクッパを倒したら、ついでに園長も喜ぶでしょ！』


すると、マリオの背後から____、ジェットコースターがスピードを上がった事でヨッシーの悲鳴が聞こえてきた。


「怖がるな！ ヨッシー！」
「きゃ〜〜っ！ 怖〜〜い！ 面白〜〜い！！」
『怖いと面白いが混ざっちゃってるよ』
「どっちだよー！」


マリオがツッコミを入れていた最中でも、メカクッパはマリオ達が乗車していたジェットコースターに狙いを定めてると、口から炎を吐き出した。正にそれは、クッパの攻撃方法と全く同じであった。


〈マリオさん、大丈夫デスか？〉
「あぁ、おれなら平気」


ポンプが心配して声を掛けるも、一人だけ変身アイテムを使って地蔵マリオに変身していたマリオはダメージを受けていなかった。


『一人だけ変身するな〜っ』


メカクッパの火炎放射を受けた🌸はダメージを受けており、恨めしそうにマリオを見た。


《やられてばかりでは、つまらないですぞー！ レール上のボトルロケットで応戦して下されーーっ！》
「早く言えよーっ！」


マリオが園長にツッコミを入れてから、🌸はレール上に用意されているペットボトルロケットを回収していく。

ポンプの口部分にロケットを取り付けて発射すると、メカクッパに直撃した。


「おっ、効いてる効いてる！ どんどん行くぜーっ！」
『あと一発当てれば、メカクッパも倒せるね』
「すごーい！ すごーい！ 興奮します！」
「いちいち騒ぐなって」


ジェットコースターに乗ってから興奮を抑えきれずに声を上げるヨッシーに、マリオは汗を垂らしながらそう言った。


「わたし、興奮するとお腹空いちゃって……」
『ちょ……、ちょっと！』


レール上に用意されていたペットボトルロケットを回収しようとした🌸だったが_____、ヨッシーの長い舌が食べ物だと勘違いして掴んでしまい、飲み込んでしまった。


「……って、ロケット食うなよーーっ！」
「あっ」


ロケットの攻撃が出来ずにいたマリオ達は、メカクッパの火炎放射を喰らってしまい、ダメージを受けていく。



.