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"リコハーバー"、島一番のリゾート地である"マンマビーチ"で汚れを取り除き、シャインを集めたマリオ達はドルピックタウンへと戻ってきた。





「みんな、元気にしてるかな」
〈心配デスね〉


しばらくシャイン集めに重きを置いていた為、ドルピックタウンに久しぶりに訪れたマリオ達は、ピーチ姫やキノじい、モンテ族の安否を気にしていた。


「わたしも心配で心配で……」
「ヨッシーお前……、そんなにみんなの事を……」


そう発言したヨッシーを見て、マリオも自分と同じ様に町の住民達を心配してくれていると思っていた矢先に____、ヨッシーの口からは涎（よだれ）が垂れ始めた。


「ちゃんとご馳走を用意して、待ってくれてるかどうか……」
「そっちかよー！」
『でも、"リコハーバー"と"マンマビーチ"でわたし達も頑張ってきたんだから、何かくれるでしょ』
「おれ達の為のパーティを開く為にきっと今頃、みんなが……」


そう言いながら、マリオ達がドルピックタウンの広場へと向かっていくと______、ピーチ姫やキノじい、モンテ族の集団が声を上げて、マリオ達を出迎えていたのである。


「おー！ すげー歓迎だ！ こんなに温かく迎えてくれて……、おれ、頑張って良かった……」
『ん？』


浜辺の方向から風が吹いてくると、ピーチ姫達の体が不自然に動いた事で🌸が不思議に思った。


今度は強風が吹いてくると____、ピーチ姫達の絵が描かれた看板が前へと倒れていく。皆の声が聞こえていたのも、声を纏めたカセットテープをラジカセに入れて、回していただけであった。


「ただの絵かよーーっ！」
〈誰も居ないってヘンデスね〉
「まさか、また何か事件が……！」


マリオとポンプが不審に思っていた中、広場にようやくモンテ族が姿を見せた。手にはケーキや果物（フルーツ）を持っており、パーティの準備を進めている様子であった。


「いいとこあるじゃないか。おれの歓迎パーティを……」


マリオは自分を歓迎するパーティの準備をしてくれていると思うと、涙を流しながら広場に向かっていく。


会場に着いてから看板を見ると____、"町が少しだけ明るくなって良かったねパーティ"と命題されていた。


「……、って、全然違うし！」
『来たばっかより明るくはなったけども……』


ツッコミを入れたマリオと🌸の声に気がつくと、モンテ族は二人に視線を向けた。


「やっと気づいてくれたか」
『良かったじゃん』


各地でシャイを集めて町を明るくさせた功績を褒めて、温かい言葉を送ってくれるかと思っていた二人であったが、モンテ族は眉間に皺（しわ）を寄せていた。


「もう帰ってきたのかよ！」
「もっとシャイン集めて来いよ！」
「中途半端に明るくするなよ！」
「もっと温かく迎えてくれてもいいじゃないの！ ヘロヘロになるまで、頑張ったんだからさー！！」
『それを言われちゃ、わたしも黙っちゃいられないね〜〜っ』


疲れが溜まっていたマリオと🌸、モンテ族からボケを繰り出されてもノる気力がなく、怒りを込めながらツッコミを入れた。


「だけど二人のおかげで、"太陽の門"にも少しずつ"シャイン"が戻ってきて……この町も少し明るくなってきたんだよ」


モンテ族が指した場所には、"太陽の門"にマリオ達が集めた"シャイン"達が姿を見せていた。


「さぁ、お二人もパーティ会場でご馳走を……」
「待ってました！」
『少しはゆっくり休めるね〜』


キノじいの案内を受けて、"シャイン"を集めてきたマリオ達を歓迎するパーティの会場へと向かっていく。


二人が会場に着くと、メスのモンテ族が悲鳴を上げた。


「きゃー！ ヨッシーが全部食べちゃったー！」


メスのモンテ族が指を指した場所には、パーティ会場にセットされていたオードブルを全て完食し、腹が丸く膨らんで横になっているヨッシーの姿があった。


「全部食うなよー！」
「お腹空いてたもんで」


オードブルを完食したばかりのヨッシーは、船着場の近くに茶色の物体を発見した。


「あっ、あそこにも大きなチョコがありますよ！」


チョコレートも用意されていたと思ったヨッシーは走り出していくと、思いきり噛み付いたが_____、あまりの硬さにヨッシーは涙目になり、歯が砕けていた。


「あ゛〜〜っ、固〜〜い！」
「あたりめーだよ、砲台だもん。後で祝砲撃つんだから」
「何でもかんでも食うんじゃねーよ」


パーティの最後に上げる祝砲用の砲台であるとモンテ族が伝えてから、マリオがツッコミを入れた。


『そういえば、ピーチ姫は？』


ドルピックタウンに帰ってきてから、まだ一度も姿を見せていないピーチ姫の存在について🌸が口にした。


「パーティですからな。おめかしされてるんでしょう」
「こんな風に……」
「それは、"お絵描き"！」


マリオがスケッチブックを持って絵を描き始めたのを見ると、キノじいはツッコミを入れた。



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