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母親イカが買い物に出かけてから、一時間近く経っていた。本来ならご馳走が出ているはずであったが、未だに母親イカは帰ってこなかった。


「母ちゃん遅いなー」
「お腹空いたねー」


子供イカ達が空腹を訴えていると、一匹の子供イカがヨッシーに掴まれた。


「仕方ないから……先に頂きましょうか」
「子供を食うなよっ！」
『食べちゃダメーッ！』


子供イカの上部に噛み付いたヨッシーに、マリオと🌸がツッコミを入れて止めに入った。



そんな中、空から____、一枚の紙が降ってきたのをポンプが偶然気がついた。


〈何か落ちてきマシたよ〉


ヒラリと紙が落ちてくると、どうやらマリオ達や子供イカ宛の手紙であった。



"ヘリポートでご馳走を用意して待ってるわ 母より"



〈どうして、ヘリポートなんかに……〉
『気になるね』


コンテナ置き場でなく、"リコハーバー"のヘリポートでご馳走を頂く理由が分からずに、ポンプと🌸は唸っていた。


「おい🌸、ポンプ。余計なこと考えてないで、行くぞー」
「行きましょ、行きましょ」


母親イカの手紙に対して一切の疑いを持たないマリオとヨッシーは子供イカと共に、ヘリポートへ向かっていく。


『大丈夫かなぁ……？』


🌸は嫌な予感がしつつも、ご馳走は頂きたいとは思っている。渋々という形でマリオ達と共にヘリポートへ向かっていく。




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「ひえ〜〜〜っ！ ヘリポートって海の上ですかーーっ！？ 怖いです〜〜〜っ！！」

『今頃、気づいたの？』


"リコハーバー"のど真ん中に位置していたヘリポートであるが、ヨッシーは金網の足場の真下に海が広がっていた事に気が付かず、到着してから声を上げ、🌸の手を掴む。


「母ちゃんってば、あそこに居るよ」
「母ちゃーん！」


母親イカの後ろ姿を発見した子供イカ達は、声を掛けると______、



______、母親イカが返事をするも、全身を鉄アーマーに身を包んだ姿となっていた為に、マリオ達は驚きを隠せなかった。


「な、何だ！？ あの姿は……！」
「母ちゃん……、カッコイイ♡」
「そうじゃねーだろ！」


子供イカの一人は、母親イカの姿を見てから目にハートマークを浮かべた。しかし、呑気な発言をしている場合ではなく、マリオがツッコミを入れた。


"第2R（ラウンド）の開始と行こうぜ。ボスゲッソーは、鉄のアーマーでパワーアップした！"


母親イカの後ろからニセマリオの声がすると_____マリオ達の前に現れ、小型の操縦機を手にしていた。


「ごめんね。捕まっちゃった」


ニセマリオの罠だと知らずに、激安スーパーに釣られた母親イカは全身に鉄アーマーを身につけさせられ、改造されてしまったのだった。


"回転攻撃！"


ニセマリオが操縦機を動かすと、母親イカは自分の意思と関係なしに_____、マリオ達と子供イカを巨大な足で叩き始めた。


"アーマーを装着したボスゲッソーは、この操縦機でおれの思い通りに操れるのだ"
「マリオさん、🌸さん。"そうじゅうき"なら、わたしも持ってますよ」
〈えっ？〉
「……………」
『……………』


ヨッシーが操縦機に掛けたボケを繰り出すも、マリオと🌸は一切、反応を示さない。


「あの操縦機を何としてでも、奪わないと……」
『あれじゃ、またチビちゃん達が危険な目に……』
「無視しないでーーっ！ ほら、掃除機（そうじき）！」


マリオと🌸は最後までツッコミを入れる事もなく、母親イカを操っているニセマリオと対峙した。


"今度こそ、お前ら二人を叩きのめしてやるぜ！"


再びニセマリオが操縦機を動かすと、母親イカはマリオと🌸にめがけて巨大な足を振り下ろした。


「あ〜〜っ、叩きたくないのに〜〜っ」
「……、って、思いきりやってんじゃん！」
『あいつに操られてるせいだって〜っ』


母親イカに攻撃は出来ないと判断し、母親イカを操っているニセマリオを狙う事にしたマリオは、ポンプのレバーを引こうとした。


「ポンプ、ニセモノにめがけて放水だ！」
"させるかー！"


レバーを引こうとしたマリオは、母親イカの攻撃を受ける。その際に装着していたポンプが外れ、海へと落とされてしまった。


「しまった！ ポンプが海に……！！」
『ポンプちゃん！』


攻撃を受けて動けないマリオに代わって、🌸がポンプの救出に向かおうとしたが______、ニセマリオはそれすらも見逃さなかった。


"同じ手は二度も喰らわねぇよ！"


以前、不意打ちを受けたニセマリオは🌸の動きすらも見逃さなかった。母親イカの攻撃を受けた🌸もダメージを受け、救出に向かう事が出来なくなった。



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