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地下世界"バニラドーム"に突入した四人だったが、マリオの顔色が真っ青になり大量の冷や汗をかき始める。






「マリオ、どうした！？」


尋常ではない兄の様子を見て、ルイージは慌てた様子で声を掛けた。


「おしっこ漏れそう」
『やだーっ！』


その返答を聞いた🌸は、ルイージがツッコミを入れる前にマリオの頬に思いきりパンチをした。一般人よりマシであるが、それでもマリオ達より下ネタへの耐性が低い🌸にとっては、低俗で不愉快な話題であった。


「もっと漏れそうになるだろ！」
「いいから、とっとと行ってこいよーーっ！」


マリオと🌸が言い争いになりかけた時、ルイージが間に割り込む形で終わらせた。尿意を放置させる訳にもいかないマリオも岩場に隠れる。


「見ちゃダメよ」
『誰も見ないから！』




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『………マリオ、遅いなぁ』


用を足しに離脱したマリオだったが、いつもより時間が掛かっていた。ルイージとヨッシーは暇つぶしで遊んでおり、マリオの事を気にしている様子は見られない。


（なーんか嫌な予感するから………、ホントは覗くのも嫌だけど）


🌸はマリオが隠れている筈の岩場まで足を運ぶ。用を足している途中なら運が悪いと思いながら、岩場の影を覗いた。


すると、空間が歪み出して🌸の中で妙な違和感が生まれる。次第に周囲の景色も変わっていき、地下世界にないはずの青空が広がっていく。




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妙な違和感が収まると、🌸は自分の目を疑った。雲ひとつない晴天の下で草木が生い茂り、のどかな雰囲気を漂わせて広大な土地が広がっていた。しかし🌸が知っている恐竜ランドとは、どことなく違うとも感じ取れた。


『な、何ここ……バニラドームでも無いし、ドーナツ平野に戻った覚えもないし」


見知らぬ土地を歩く事は慣れていたので、🌸は散策を開始した。敵キャラが一人も見つからず、のどかにも程がある_____、と、思った時だった。



「🌸！」



近くから、聞き馴染みのある声が聞こえた。


「マリオ！」
「🌸ーー！ 一人で心細かったんだよーー！」


半泣き状態で、マリオは🌸の元へと走り出していく。話を聞くと、ここに来るまでに妙な違和感に襲われたと同じ事を🌸に話した。


「見てくれよ、この看板」


マリオが指したのは、裏ワールドについて説明書きがされた看板であった。



"ようこそ裏ワールドへ もう表面へは戻れません"



（どこかで裏ワールドって聞いた覚えが……）


🌸がマリオを置いて考え事をしていると、今度は別の人物の叫び声が聞こえた。



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