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掃除を終えたマリオと🌸は、休憩を取っていた。🌸はドルピックタウンに残って、ショップで購入したトロピカルジュースを飲みながら、海を眺めていた。



そして、マリオとポンプは、町から離れると____、気分転換を兼ねて、浜辺に訪れていた。



〈マリオさん。あそこに何か……〉



ポンプは何かを見つけると、マリオに声を掛けた。何かと思ったマリオだが、それに目を向けてから笑顔を浮かべて、声を上げた。


「あーっ！ ヨッシーのタマゴだ！」
〈ヨッシー？ あぁ、マリオさんと仲良しの"解剖（かいぼう）"デスね〉
「そうそう、メス……、って、"解剖（かいぼう）"じゃねーよ！相棒（あいぼう）だよ！」


ポンプのボケに対して、マリオはツッコミを入れてから中にヨッシーが入っているタマゴを見た。


「良かった……、この島に流れ着いたんだな。出ておいで、ヨッシー」


1面-3にて、飛行機から墜落させた事などマリオはすっかりと忘れていた。何気なく、タマゴの上に手を乗せた瞬間であった_____、




「いやっ！！絶対にいやーーっ！！」




間接的にマリオに触れられたヨッシーは腹から声を出し、大声を上げると明確に拒否を示した。



〈なんだか相当、嫌われてるみたいデスね〉
「どうしたの？ ヨッシー」


苦難を乗り越え、時には笑い合いながら共に冒険してきたヨッシーとはまるで別人であった。

マリオはヨッシーの怒りの原因が分からず問いかけると、タマゴがプルプルと震え出した。


「どうしたの……、だって〜？あれだけ蹴ったり殴ったりして、よく言えますねーー！！」
「おれはそんな事してねーよ！ つべこべ言わず出て来いっつーの！」
「やってるじゃないですか！！」


本物のマリオにも自分でなくとも、タマゴにめかげて殴る蹴るをされた事で、ヨッシーはマリオに対しての不信感を強めていく。


〈きっとラクガキ犯の仕業デスよ〉


この島で身に覚えのない事でマリオが責められる時は大体、ニセマリオが絡んでいた。ポンプは今までの出来事から、それを割り出したのだ。


「ヨッシー……、お前が会ったのは、おれに似たニセモノなんだ。おれは本物だ」


マリオはニセマリオの存在を伝えて、危害を加えたのは自分でない事を伝えた。

だが、タマゴの中に閉じこもっているヨッシーは何一つ反応を示さなかった。


「ポンプ、🌸を呼びに行くぞ」
〈🌸さんデスか？〉
「いいから、着いてこいって」


ヨッシーからの反応が全く無く困り果てたマリオは、ドルピックタウンで休憩を取っている🌸をこの場に連れてくる事とした。


ポンプを装着し、ヨッシーに聞こえない様にヒソヒソと話しながら、浜辺を後にしていく。


〈どうして、🌸さんを呼びに行くのデスか？〉
「ヨッシーも大好きな奴と話が出来りゃ、デレデレになってタマゴから出てくるだろ」
〈お二人は仲良しなんですネ〉






ドルピックタウンに戻ってきたマリオとポンプは、大王像の近くにあるヤシの木の下で海を眺めていた🌸を発見した。


「おーーい！ 🌸ーー！！」


マリオの呼ぶ声に気がつくと、🌸の視線は海からマリオに向けられた。


『あれ、マリオ？ ポンプちゃんもどうしたの？』
「き、来てくれよ……、ヨッシーが………ヨッシーが居たんだけどさ………」
『へっ？ ヨッシー？』


浜辺からここまでノンストップで走ってきたせいで、マリオは息切れを起こしていた。それに合わせて焦燥感も見られた為に🌸が心配するも、ヨッシーの名前が出されると目を丸くさせた。


「アイツがさ、タマゴから……、全然出てくんなくて………、🌸なら簡単に出せるだろ」
『よく分からないけど……、分かった。行くよ』


マリオの説明で全てを理解出来た訳ではないが、焦っているのが見て取れた。


🌸は自分が行けば解決するのならと思い、浜辺に向かっていく。







ヨッシーは再び、浜辺に訪れたマリオに対して苛立ちが湧いてきた。


だが今度は、マリオが連れてきた相手を見ると_____、苛立ちを通り越して、怒りが込み上げてきた。


『ヨッシー！』


浜辺にタマゴが置かれていたのを発見した🌸は、走ってヨッシーの元へと向かっていく。


『ヨッシーもドルピック島に来てたんだね。マリオから聞いたけどさ……、タマゴに閉じこもってないでよ。久しぶりに会ったんだからさ、ちょっとお話しよ？』


タマゴに手を添えながら、🌸は中に閉じこもっているヨッシーに向かって話しかける。

マリオの言葉に対して無反応を決めていたヨッシーだが______タマゴが口の形の様に割れた。




中は真っ暗であり、ヨッシーの姿は見えない。それでもマリオは一歩前進したと喜ぶも_____、



_____、ヨッシーは何の前触れもなく、🌸の手に思いきり噛み付いた。



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