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『他のヨッシー族は、みんな居なくなっちゃったの？』


🌸の問いかけに、メッセージブロックの表情が暗くなった。島全体に漂う気味の悪い静けさ・その表情から二人は察して、それ以上の追求をする事はなかった。


《でも……、あれを見て下さい。六個のタマゴは無事だったんですよ！》


メッセージブロックが指した場所は、六個の卵が集められ、茂みの中に隠された状態で残されていた。


「おー！良かった！」


マリオは安堵した表情を浮かべる。すると_____どこからともなくフライパンを取り出し、卵を一つ持っていくと茹で始めた。


「久しぶりに、ゆで卵が食えるじゃないの」

『食べないでよ〜っ』


🌸が汗を垂らして困り顔を浮かべると、タマゴにヒビが入り始める。時間が経つにつれて、ヒビが大きくなっていくと_____悲鳴が聞こえてから、タマゴが割れた。


「な、なにをするんでちか〜〜、……っ」


タマゴから緑色のヨッシーが孵化したが、茹でられていた状況にに困惑しつつ、マリオに対して若干の怒りが向けられていた。


『か、可愛い〜〜っ♡』

「へぇ？！」

『やっぱり、子供は可愛いね〜〜っ♡』

「だ、だれでちか……？」


子供ゆえの愛くるしさに🌸はへらり、と顔を崩しながらみどりヨッシーを抱きしめる。みどりヨッシーも突然、抱きしめられて赤面するものの、初対面の二人に対して警戒心を抱く。

すると今度は、他のタマゴにもヒビが入る始め、一斉にタマゴが割れていく。あか、あお、みずいろ、きいろ、ピンクと全ての個体の色が異なっていた。



しっかりものの、みどりヨッシー。

喧嘩早いが、熱血漢なあかヨッシー。

クールだが、へそまがりのあおヨッシー。

大ボケだが、心優しいきいろヨッシー。

物知りで、お利口さんなみずいろヨッシー。

女の子の心も持ち合わせたピンクヨッシー。



六匹のちびヨッシーが誕生した。



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マリオと🌸は、ヨッシーアイランドで起きた事・"スーパーしあわせのツリー"をベビィクッパから取り戻す事を、産まれたばかりのちびヨッシー達に分かりやすく説明した。


「______、という訳だ。お前ら六匹は、この島を元に戻す為に"スーパーしわあせのツリー"を取り戻すんだよ」

『みんな、分かったかな？』


だが、ちびヨッシー達はマイペースに各々のやりたい事をしていた為に、二人の話をろくに聞いていなかった。


「ったく、も〜〜」

『しょうがないよ。まだ産まれたばかりなんだから』


話を聞かないちびヨッシー達に困った様子を見せたマリオに、🌸がフォローを入れる。そんな中、どこからから炎が燃え始め、マリオは何事かと炎の発生源を見た。


「おれはやるじぇ〜〜！」


やる気を見せていたのは、額にハチマキを巻いているあかヨッシーであった。


「お前だけやる気なのね」

『あっつ〜〜』


あかヨッシーが発する炎の強度が強まっていき、🌸の額からは汗が流れる。


「とにかく出発するぞ！テキパキ歩く！」

『美味しいフルーツが食べれなくなっちゃうよ〜！』


絵本に閉じ込められたヨッシーアイランドを元に戻す為に、マリオと🌸はちびヨッシー達に声を掛けていく。半ば強引ながら、ベビィクッパの居る城を目指して歩き出していく。


「まるで幼稚園の遠足だゾーー」


マリオと🌸、ちびヨッシー達が固まって歩いている様子をそのように例え、目の前に現れたのは_____赤い斑点模様のパンツを履いているとうさんぞうであった。



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