スーパーマリオ64編

夢小説設定

本棚全体の夢小説設定
あなたの名前

.



「わぁ!暴れ出したー!」
「な、何なんですか〜〜っ!?」
『この絨毯もやっぱり変だよ〜〜っ』

三人は振り落とされない様に、必死の思いで絨毯にしがみつく。

《こちとら江戸っ子でい。ジッとしてられっかよ》
「おれだって、ゲームっ子でい!」
『どこで張り合ってんのよ』

江戸っ子口調の絨毯と別の視点から張り合うマリオに対して、🌸はツッコミを入れた。

《面白ぇじゃねぇか。しっかり捕まってな》

すると絨毯は、マリオを試すかの様にスピードを上げていくと、ジェットコースターの如く、何回転もして飛行し続けていく。それでもマリオは涼しい顔をして、乗りこなしていた。

《ひ〜〜〜っ、ゲロゲロでい………》
「お前が酔うなーーーーっ!」

自ら過激な飛行方法を披露したにも関わらず、酔っていた絨毯にマリオはツッコミを入れた。

《中々やるじゃねーか。気に入ったぜ、ヒゲ野郎》
「ヒゲ野郎じゃねぇ。マリオって言うんだぞ」

マリオのタフさを気に入り、絨毯は引き続き三人を乗せる事にした。
空中を進んでいたおかげで、地上ステージの厄介なトラップやギミックに苦戦する事もなく、船の後方に絨毯がついた。

《さぁ、船に着いたぜ》
「よし、降ろしてくれ」

マリオが声を掛けると____、絨毯の端の部分を使って三人を弾き飛ばし、荒いやり方で船に乗せた。

《しっかりパワースター取ってくるんだぜ。ヒゲ野郎》

絨毯は自前の煙管で喫煙しながら、マリオに激励の言葉を送った。
三人が風に気をつけながら船の先端まで近づくと、パワースターが見えてきた。

「ラッキー♡ 誰も居ないぞ」
「楽勝ですね」
『早い所、頂いちゃって帰ろうよ』

敵の姿もなく、最終コースにも関わらず楽々と三人がパワースターを取りに行こうとした時だった。


"そうはいかないもんね!"


突然____、クッパの声が船内に響き渡った。

「どこに居るんだ!」
"お前らの目の前さ"
『目の前って……、まさか………っ』

🌸が視線を向けた先は、一際大きなパワースターである。

サイズが大きいのを最終コースだから特別サイズなのかと勘違いしていただけであり_____、実際は、クッパがパワースターに扮して、マリオ達を待ち構えていただけであった。

「くそ〜〜〜っ、それなら……ここで決着つけてやらぁ!」
「おう、望む所だ!」

マリオが拳を構えて、クッパの元に向かっていくも、クッパは自ら手を下す代わりに巨大扇風機を出現させた。
電源が付けられると、扇風機の風が吹き始め、三人はいとも簡単に吹き飛ばされていく。

「んわ〜〜〜っ! えげつな〜〜〜!!」
『ズルいって〜〜〜!!』
「もうダメですーーーーっ!!」

船から身を投げ出され、足場もない空中ステージへ落下していくかと思われたが、先手を取られるのを見越していたかの様に、絨毯が現れた。

《……、ったく、しょうがねぇヒゲ野郎だな》

三人は絨毯の上で、着地した衝撃から小さく跳ねた。絨毯のおかけもあり、三人はゲームオーバーにならずに済んだ。

「わ〜ん! 助かりました〜〜!」
「ありがとな〜〜!」
『何とかなったね〜〜!』
《泣くんじゃねぇ、バーロォ》

船の上からその様子を眺めていたクッパは、面白くないと思い眉間にしわを寄せた。

「ちっ、助かりやがったか……、もの共、出てこい!総攻撃じゃーーーっ!!」

クッパから命令が下され、船に隠れていたクリボーの大群が姿を見せた。大砲をセットすると、3人が乗っている絨毯にめがけて弾を連発する。

「絨毯! ここは逃げてくれ!」
《てやんでい! こちとら、江戸っ子でい! 突っ込んでやらぁ!!》
「無茶すなーーっ!!」

クッパの船にスピードを上げて突っ込んでいく_____かと思われたが、絨毯はスピードを下げて下降していく。

『あ、下に逃げ込んだ』
「絨毯さえなけりゃ、奴等は落ちるんだ」

クッパは釣り針が付いたロープを用意し、三人が乗っている絨毯にを狙って投げていく。すると、絨毯の端に掛けられた釣り針により、絨毯の糸が解かれていく。

《てーへんだ!てーへんだ!解けちまうぜ!!》

次第に三人の乗っているスペースも狭くなり、クッパが糸を解き続ければ三人は、今度こそ空中ステージへと落とされてしまう。

「どうせおしまいなら……、一発お見舞いしてやるぜっ!!」
「そんなセコいパンチじゃ………」

絨毯の糸を利用し、ターザンの様に船に近づいたマリオは船体に軽いパンチを当てる。
この程度では倒れないと思っていたヨッシーであったか、簡単な作りで出来た船だった為にあっさりと船が解体されていった。

「クッパの船は、もっとセコいです〜!」
『見せかけの船だったのね』
「へへっ、ざまぁみろ」

マリオは空中ステージへと落下していくクッパとクリボーの大群を見て、笑顔でそう言った。

《てーした野郎だ。褒めてやるぜ》

クッパを撃退したマリオの元に、解けた状態の絨毯が現れると頭を撫でる様にしていたが、次第に三人の体に糸が絡まり始めていく。

《てーへんだ! 玉になっちまったぜ!!》
「何とかしろい!!」
『しまらないなぁ〜……』



.
25/41ページ
like♡