屯
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トクトクトク…
傷口を焼酎で消毒する。
声は出さないものの白雪の体は常に小刻みに震え、相当凍みるのか時々大きく震えた。
だがそれだけでは無さそうだ。
土方
(記憶、か)
痛みがきっかけとなって白雪は思い出したくもない事を思い出させられていた。
土方
『白雪、今お前に痛みを与えているのは他の誰でもねぇ俺だ』
白雪
『…はい』
土方の声で我に返り、徐々に頭の中が現へと戻る。
土方
『俺が塗り替えてやる。お前が思い出す事もなくなるまで、何度でも』
完全に消す事などできない。
だったら上から塗り固めてやる。
苦痛を介する記憶さえ俺で埋め尽くしたい。
こんな事を思うなんて、俺はもしかしたら白雪に―――
白雪
『い、痛い。痛いです』
土方
『…わざとだ。我慢しろ』
考え事をしていたせいか薬を塗り込む手につい力が入っていたようだ。
土方
(しかし、本当に痛いのか?)
どこか嬉しげな白雪を盗み見て眉をしかめ…
「塗り替える、かぁ。俺色に染めてやるってヤツですか?土方さんてばやっらしい♪」
!!!
近くで聴こえる聞き慣れた声。
急いで白雪に着物を整えさせる。
いつの間に入ったのか、総司は文机に頬杖をついて笑顔を振りまいていた。
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