転機
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銀時
『で?真選組の連中は知ってンの?』
緋那
(知ってるわけないだろ、、、)
言葉が出ない代わりに涙が溢れた。
銀時
『お、おい、泣くなっ。お妙に聞こえるっ』
堰を切ったように泣きじゃくる緋那を前に狼狽する。
泣いている裸の女。
猛る男根。
こんなものを見られたら弁解する暇も無く即通報されるだろう。
緋那
『だって、だって‥ぐすっ。みんなに言う‥んだろ。もう何もかも、‥ひっく、終わりだ』
銀時
『わかったから誰にも言わないからっ。だから泣き止め。な?』
それを聞いて少しずつ落ち着きを取り戻す緋那。
銀時はホッと胸を撫で下ろす。
緋那
『本‥当に?今度こそ、お前のこと信じていい?』
銀時
『ホントホント。お前が男か女かなんて言いふらした所で俺が得するようなこと何も―』
瞳いっぱいに涙を溜めて、縋るように見つめてくる緋那と目が合った瞬間、心がざわついた。
ざわついたと言うかゾワついたと言うか。
真選組のクールビューティー、緋那のこんな顔初めて見る。
もっと、色々な表情が見たいと思った。
銀時
『ただし、お前次第だけどな』
緋那
『俺次第?』
銀時
『俺はお前が女だってことを他言しない。その代わりお前は俺の命令に何でも従うこと』
緋那
『何でも、、、』
今まで通り近藤の傍に、皆と一緒に真選組に居られるのなら、何だって。
銀時
『嫌ならいいけど?』
緋那
『わかった。絶対、約束は守れよ』
拒否権なんて最初からない。
真選組が俺の全てだ。
自分の居場所は自分で守る。
銀時
『んじゃ、晴れて主従関係成立な♡』
・・・
コンコン
緋那
『ただいま戻りました』
近藤
『緋那か。入れ』
ドキドキそわそわしながら、緋那の帰りを今か今かと待っていた。
近藤
『って、お前びしょ濡れじゃないか』
箪笥から大きめのタオルを取り出し頭から被せてやる。
緋那
『ありがとうございます』
帰り道また雨に降られた。
今日は大厄日だったようだ。
緋那
『手紙読んで、面白い人ねって笑ってましたよ』
嘘は言っていない。
「相変わらず面白い人ね」
読み終えた後、クスクス笑いながら手紙を燃やしていたが。
近藤
『そうか!やっぱりお前に頼んで正解だったなぁ』
緋那の両手を握る。
近藤
『あれ、どうした?元気ないな』
いつものように手を振り払われない。
ピトッ
額と額を合わせる。
近藤
『んー、少し熱いな。今日はもう休め』
緋那
『でもメシの支度が、、、』
近藤
『他のヤツにやってもらうから心配しなくていい。風邪は引き始めが肝心だ。な?』
緋那
『わかりました。ありがとうございます』
近藤の厚意に甘え、緋那は早々に休むことにした。
部屋に戻り寝間着に着替えて布団に入る。