色恋
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緋那
『お前ら話長ぇんだよ。いつまで経っても出るタイミングが無かったじゃねぇか』
銀時
(やべー、俺何言ったっけ)
背筋を伝う冷汗。
銀時
『待たせた、な。詫びにパフェでも奢…』
緋那
『悪いけど急用が出来たから今日はもう帰る』
緋那は一方的に喋って帰って行った。
高杉
『俺のことは眼中に無ぇか。ところで追いかけなくていいのか?』
銀時
『え、何で?しっかし暇になっちまったな。高杉、一杯付き合えよ。どうせ暇なんだろ』
・・・
桂
『すまない、手を』
曲がり角でぶつかった相手に手を差し出す。
「ふん、お前とはよくぶつかるな」
桂
『ん?』
笠を少し持ち上げ、自分の手を握って起き上がる相手の顔を見た。
桂
『大丈夫か?』
心配そうに緋那の顔を覗き込む。
緋那
『ぶつかったくらいで大袈裟なんだよ。お前には俺がそんな柔に見えンのか?』
土埃を払い、再び歩き出す緋那の手首を桂は掴んだ。
桂
『そうではないッ』
緋那
『は?』
桂
『何があった?』
緋那
『いや、別に何も』
桂
『何もないのならどうしてそんな顔をしている』
声を荒げたかと思えば今度は冷たく言い放つ。
緋那
『そんな顔って、、、』
桂
『わからないのか?』
手首を掴んでいる手とは逆の手の平で、そっと緋那の頬を包んだ。
桂
『今にも泣き出しそうな顔をしているぞ』
緋那はポカンと桂を見つめる。
緋那
(前にも見たな)
こういう表情の桂を。
自然と頬が緩むのがわかった。
緋那
『何言ってンだ。泣き出しそうなのはお前の方だろ』
自分がされてるのと同じ様に桂の頬に触れる。
桂
『……………ッ』
桂は堪らず手首を引き、緋那を抱き寄せた。
緋那
『また心配してくれたんだな。でも俺は大丈夫だよ』
桂
『ならばいいが、無理はするなよ』
緋那
『うん、ありがと』
桂
(あぁ、可愛い。可愛い過ぎる。何なんだこの可愛い生き物は)
小さくて、温かくて、柔らかくて、良い香りがして、抱き心地が―――
緋那
『なー。手首、そろそろ放して。痛い』
桂
『あ、ああ、すまない』
我に返り慌てて放す。
そこにはハッキリ手形が付いていた。
それを見て平謝りする桂。
緋那
『だから大袈裟だって』
緋那はまた笑っていた。