色恋
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緋那
(よっし、銀時はまだ来てねぇな)
今日は遅刻せず約束の時間に来れた。
緋那
(あ、来た来た)
駆け寄ろうとするが、自分よりも先に高杉が近づくのに気付きとっさに物陰に隠れる。
高杉
『よォ、女っ誑し』
銀時
『女も男も誑し込むお前にだけは言われたくねぇ』
二人は会話しながら緋那の隠れている場所のすぐ傍まで来た。
高杉
『褒め言葉として受け取っておくぜ』
銀時
『相変わらず自分大好きなのな。で、何か用か』
皮肉の通じない高杉に呆れ、かったるそうに腕を組む。
高杉
『用って程じゃねぇんだが』
銀時
『だったらもう帰ってくンねー?暇なお前と違って俺は今からデートなんだよ』
高杉
『デートねぇ、相手はコイツか?』
懐から新聞を取り出した。
路チューの新聞だ。
高杉
『惚れてンのか?』
銀時
『ふざけた事ぬかすな。一人の女にハマるなんざ有り得ねぇっていつも言ってンだろーが』
遊び以外で女を作った事は一度もない。
それは高杉も同じだった。
高杉
『面倒臭ぇ想いするのはごめんだ、だろ?』
銀時
『よくわかってンじゃねぇか。色は良いんだよ、色は』
鼻の下を伸ばしながらしみじみ呟く。
銀時
『だが恋ってのは例外なく面倒臭ぇモンだ』
正気の沙汰じゃ出来ない。
銀時
『駆け引きだとか振り回されたりだとか俺にゃ無理だ』
高杉
『随分熱心だって耳に挟んだンでな。てっきり骨抜きにされちまったのかと心配したぜ』
薄笑いを浮かべながら本心を探ろうとする。
銀時
『ただの暇潰しだよ。アイツは新しい玩具なの、そんだけ。他にも女いるし、たまーに気紛れで遊んでるだけだ』
高杉
『へぇ、それを聞いて安心したぜ。心置きなくアイツに借りを返してやれる』
高杉は桂の前で恥をかかされた事を未だに根に持っていた。
高杉
『まぁ、お前が惚れてる女なら尚燃えるンだがな』
銀時はまるで興味無さそうに溜め息を吐く。
銀時
『バカも休み休み言えよな。よりにもよって誰があんなじゃじゃ馬に惚れるかっての。口は悪ィし手は速ェし顔はまぁ悪くはねぇが中身は最悪―――』
ドカッ
巨大なゴミバケツが飛んできて銀時の後頭部を強打した。
緋那
『お前にそこまで言われる筋合いはねぇ』
銀時
『あ、あれ?お前いつから此処に?』
焦って苦笑いする銀時を尻目に高杉は一人ほくそ笑む。