スキャンダル
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緋那
(相変わらずすげーな)
今日は総悟と共に街に出てきた。
屯所で扱う備品の買い物だ。
「きゃー☆総悟さまー!」
何処に行っても黄色い声が聴こえてくる。
「これ、読んで下さいっ」
恋文なんて何枚渡されたかわからない。
当の本人はというと。
総悟
『あー、うるせェな女ってのは。ブーブーブーブー、此処は養豚場か?』
かったるそうに首をコキコキ鳴らして毒吐いていた。
総悟
『どうした』
緋那
『べっつにー』
何かわからないが気に喰わない。
総悟
『妬いてンのか?』
総悟は緋那の肩に手を回し、ニヤニヤと笑う。
緋那
『は?勘違いしてんじゃ…』
「あ、あの」
一般的に美人と言われていそうな女が頬を染め近付いてきた。
「好きです」
緋那はやれやれと総悟の手を払い、後ろ手を振り歩いて行く。
緋那
『俺、先に行ってるから』
こんな調子では買い物が全然進まない。
「待ってッ」
二人は突然の大声に驚き、女を見つめた。
女は真っ直ぐ緋那を見つめている。
緋那
『え。俺?』
総悟はあからさまに嫌そうな顔をした。
「お付き合いして下…」
総悟
『無理』
総悟が口を挟む。
女は信じられないという様子だ。
「わ、私は緋那様に聞いているんです!」
怒りを露わに緋那に詰め寄る。
緋那
『俺に聞いても答えは同じだ』
「どうして?私の何が不満なの?」
今度は縋るように抱き付いてきた。
緋那
『ちょっと、離れてくれ』
ムッとした総悟は女の着物の襟を掴んで引き剥がす。
総悟
『コイツは俺のだ。気安く触るな』
瞬間、そこに居合わせた者の時が止まった。
直後、歓喜とも、悲鳴とも取れる叫びがあちらこちらであがる。
「キャアァァァー」
目を覆う者、直視する者、果ては携帯のカメラで写真を撮る者まで様々だ。
そんな中で総悟は悠々自適にカメラに向かってVサインをしている。
緋那
『ん、んーっ』
総悟の胸をドンドンと叩いて、やっと唇を解放された。
緋那
『いきなり何すんだよっ』
総悟
『接吻』
緋那はしれっと答える総悟の胸ぐらを両手で掴む。
総悟
『はいはい。続きは屯所に戻ってからな』
意味深な発言にまた周囲がざわついた。