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緋那
『よっし、準備おっけー』
続々と隊士達がやってくる中、真選組の中枢と呼べる数名の姿がまだ見えない。
緋那
『‥ったく。みんな先に食べてて、、、』
声をかける必要もなかったようだ。
食べ盛りの隊士達は言われずとも我先にと食事を楽しんでいた。
・・・
緋那
『おはようございます、緋那です。起きてますかー?』
いくら待っても返事がない。
一応「失礼します」と断り副長室に入ると土方は机に突っ伏して寝ていた。
緋那
『相変わらずこの人は、、、。土方さん、土方さーん』
数度、肩を揺する。
土方
『う‥ん。ンだよ、もう朝か?』
緋那
『朝ですよ。それより仕事熱心なのは結構ですけどちゃんと布団で寝ないと疲れ取れませんよ?質の良い睡眠を取るのがどんなに大事なことかいつも言ってるのに貴方って人は毎日毎日、、、』
土方
『わ、わかった、わかりましたっ。明日から気をつけるから』
緋那の説教を聞いていたら昼になってしまいそうだ。
緋那
『本当にわかって‥って何今更布団に入ってるんですか』
土方
『緋那、30分経ったら起こしてくれ』
言うが早いか、もう寝息を立てている。
緋那
(ま、仕事で疲れてるんだろうから仕方ないか)
・・・
緋那
『総悟ーっ。起きてこいっ、飯だぞーっ』
部屋の外から呼び掛けるが一向に出て来ない。
緋那は長く深い溜め息を吐き、嫌々障子を開け総悟に近づく。
緋那
『おーい、いい加減、、、』
体を揺すった瞬間、緋那はその手を取られた。
総悟
『寝起きにお前の声は頭に響くって何回言ったら学習すんだ?静かに起こせって言ったろ』
緋那
『あのなぁ。俺だって好きで朝からバカデカい声出してるわけじゃねぇんだよ。お前が静かに起こして起きるヤツなら、、、』
総悟
『じゃーせめて可愛く起こせ』
緋那はわざとらしく可愛いポーズをする。
緋那
『総悟くーん♡おーきーて♡』
面倒だから早く済ませたい。
総悟
『あざとさが気に入らねぇけどまぁ、及第点か。ンじゃ次は着替え手伝ってもらおうか?』
崩れた寝間着から胸をはだけさせ迫ってみるが、するりとすり抜けられてしまった。
緋那
『調子に乗るな』
総悟
『冗談だって。いつもありがとな』
呆れ顔の緋那の頬にチュッとキスをする。
緋那
『そういうのいいから早く食堂行けよな』
緋那は一瞬固まった後、露骨に嫌な顔をして袖でゴシゴシと頬を擦りながら部屋を出て行った。
総悟
(、、、可愛くねーやつ)
・・・
緋那
『あれ?』
いない。
土方や総悟と同じように部屋で寝ていると思ったのだが。
もしかして、と中庭に走る。
緋那
『いたいた。おはよっ、退くん!』
予想通り山崎はミントンのラケット片手に素振りをしていた。
山崎
『あ、もう朝食の時間か。ごめん、つい夢中になっちゃって』
2人は揃って部屋に向かう。
緋那
『聞いてよ退くん、さっき総悟がさー』
山崎
『あはは。それは大変だったね』
緋那
『相手が喜ぶと思ってる自信満々な態度が気に入らないんだよな。ちょっと顔がイイからってアイツ、、、』
事実、喜ばれる方が圧倒的に多いだろう。
総悟は真選組きっての美男子だ。
王子だの何だの言われ巷で持て囃されている。
山崎
『緋那くんだって沖田隊長に負けないくらい可愛いじゃないか』
緋那
『え、本当に?あ、でも負けないじゃダメなの。俺、何でもいいから総悟に勝ちたいんだ』
自分の方が年上なのにいつの間にか腕力も身長も追い越されてしまった。
今じゃ立場も相当差がある。
山﨑
『緋那くん、、、』
山﨑は急に黙り込み俯いてしまった緋那の肩にそっと手を回した。