告白
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近藤は、胸元を広げ、太腿を露わにする緋那を目にして思わず酒を噴き出した。
着物を直してやってもまたすぐ乱す。
緋那
『熱いよー』
近藤
『だ、ダメだ。風邪引くぞ』
緋那を抑えつける近藤を見て土方は呆れていた。
土方
『別にいいじゃねぇか。ガキじゃねぇんだから、いくらなんでも寒くなったら自分で着るだろ』
緋那はコクコクと頷く。
近藤
『トシ、悪いが水を持ってきてくれないか』
土方
『…はいはい、わかりましたよ』
訝しげに思いながらも給仕室に水を取りに行く土方を見届けると、すぐに近藤は緋那を布団に寝かせた。
俯せになり、ポーッとしている緋那の髪をグシャグシャ撫でる。
近藤
『‥ったく、気持ちはわかるがもう少し女としての自覚を―――』
呟いた途端、緋那がガバッと起き上がった。
先程と打って変わって青ざめている。
過ちに気付き口を噤むがもう遅い。
緋那は今にも泣き出しそうな顔で近藤の言葉を待っていた。
緋那
(いつから?どうして?)
怖くて何も聞けない。
近藤
『酔い醒ましに、少し散歩でもしないか?』
・・・
近藤
『夜風が気持ちいいな』
緋那は生きた心地がしない。
近藤
『緋那』
緋那
『は‥い』
喉に何かが詰まっているのではないかと思う程息苦しく、上手く声が出せない。
近藤
『正直に言うがお前を道場に招き入れたのは、その、どこからどう見ても…』
女には見えなかった。
無理もない。
幼い頃から男勝りで髪も短く、初対面で必ずと言っていいほど男と間違われていた。
近藤
『お前は子供の頃からしっかりしていて自分の事はなんでも自分でやっていたから、全く気付かなかったよ』
その頃は女だということを隠していた訳ではなかった。
誰も気が付かなかったのは偶然としか言い様がない。
近藤
『松平のとっつぁんと出会った頃かな。本当にたまたま、お前の湯浴みを見ちまったんだ』
女である事を隠し始めた頃だ。
女だとわかったら連れて行って貰えないと思ったから。
緋那
『でも、知っていたなら、どうして…』
近藤
『その時にはもうお前を置いて行くなんて考えられなくなっていた』
何時でも眼に見える場所に、手の届く場所に、傍に置いておきたかった。
だが危険に曝したくなくて、いつも戦いから遠ざけてきた。
近藤
『本当に危ない目に遭わせたくないンだったら、突き放すことが一番良いのにな』