喪失
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緋那
『え。ずっと此所で待ってたのか?もう家に帰ってると思った』
現在、午後一時。
銀時
『言い訳があるなら言ってみろ。一応聞いてやる』
待ち合わせをしたのは午前十一時だ。
緋那
『今日の昼飯係が腹壊して便所から出られなくて、代わりに色々やってたら遅れた。ごめんなさい』
銀時
『まー反省してんならいいけど、連絡くらいしろよ』
緋那
『したよ』
待ち合わせの少し前に万事屋に電話したのだがもう家を出た後だった。
緋那
『大体いい大人なんだから携帯くらい持っとけっての』
銀時
『何それ、俺が悪いって言ってンの?』
緋那
『言ってねぇだろそんなこと。ほら、これ』
銀時
『あ?詫びの品か?』
突き出された紙袋を受け取る。
緋那
『そういうわけじゃないけど』
銀時
『おい、これ、、、』
中身は携帯電話だ。
緋那
『プリペイドだけどな。俺の番号入れてあるから、用があるならこれからはそれで連絡してくれ』
銀時
『お前がそんなに俺と繋がってたかったとは正直驚きだわ。携帯渡すとか重ための彼女かよ』
緋那の顎を人差し指で持ち上げ、親指で唇を撫ぞる。
銀時
『俺に惚れちまったとか?』
ガブッ
銀時
『痛だだだだだだッ。馬鹿野郎ッ、まじで痛いってッ。お願い離してッ』
思い切り親指に咬みつかれた。
銀時
『何なんだよお前、新手のツンデレか?』
ヒリヒリする指にフーフー息を吹き掛けながら涙目で抗議する。
緋那
『屯所の電話にかけてこられるの迷惑なんだよ。万事屋にかけてお前以外が出るのも面倒だし。怪しまれたくないだけだ』
銀時
『はいはい、わかりましたよ。じゃ、とりあえず行こうぜ』
遅れた分を取り戻さないと。
緋那
『、、、おい、その変態顔どうにかしてくれよ。一緒に歩いてンの恥ずかしいんだけど』
銀時
『いやー、これからお前とヤレると思うとどうにも』
エロ目、開き気味の鼻孔、弛む口元。
緋那
『職質されるレベルだぞ。てか、そんな興奮することか?童貞じゃねーんだろ』
到底女とは思えない口振りだが、何度言っても変わらないのでとうとう銀時の方が折れてしまった。
銀時
『わかってねぇなァ』
処女は男のロマンだ。
正真正銘、穢れを知らない真っ更な身体。
男なら誰だって初めての男に憧れる。
だが実際に処女と関係を持つのはハードルが高い。
非処女に比べて処女は圧倒的に少ないし、何よりも事後処理が面倒そう。
銀時
『責任取れとか言われたら重いじゃん?けどお前ならそこ気ィ使わなくていいし、余計なこと考えないで好き勝手できるンだからそりゃテンション上がるだろ』
緋那
『今、物凄い勢いでお前の評価堕ちてンだけど、それわかってる?』
元々低かった好感度が更に低くなるが、銀時は気にも止めない様子で嬉々として緋那をホテルに引きずって行く。