始まり
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しかしドキドキするのも束の間。
アラシヤマが突然雷に撃たれたような表情になり、淡く芽生えかけた想いは吹き飛んだ。
アラシヤマ
(リナはんの喜びがわての喜びと言うことは、わての喜びもリナはんの喜び!そうや、そうやったんどすなぁ)
「うふふふふ」と奇妙に笑う。
アラシヤマ
『さてと、時間までどないしまひょか。昨日は寝てないさかい、少し眠りはりますか?うん、それがええ。ほな、行きますえ』
どこか黒く感じる微笑みに思わず後退りしてしまうリナの腕を取って、アラシヤマは歩き出した。
リナ
『どこ行くの?』
何度尋ねても「ええ所おす」と言うだけ。
暫く歩き、着いた場所は鍾乳洞のような小さな洞窟だった。
洞内は、ジメジメというより、しっとり、という言葉が似合っていて、慣れてくれば心地良いとさえ感じる湿度。
雰囲気のある洞内に魅入っているリナの両肩を背後からアラシヤマがそっと抱く。
アラシヤマ
『わてのお城、お気に召しはった?』
お城という事は、此処はアラシヤマハウスか。
アラシヤマ
『せやったら一緒に住まわはります?リナはんでしたら大歓迎や』
肩だけでは飽きたらず、体をすっぽり覆うみたいに抱きすくめ耳元で囁く。
甘く、色っぽい声音で。
アラシヤマ
『どうしたん、急に黙りはって。もしかして、緊張してますのん?』
リナ
『そ、そんなことは、、、』
図星だった。
アラシヤマ
『ほんま可愛おすなぁ』
リナ
『もう、からかわないで』
勢いに任せ身を捩り、アラシヤマの腕から逃れる。
アラシヤマ
(ほんの少し寄り添っただけで耳まで赤こうしはって。もっとえっちィ事したらどんな顔するんでっしゃろ)
!!!
アラシヤマ
『あかん、考えただけで鼻血が出そうどす』
リナ
『出そうっていうか、出てるよ?』
アラシヤマ
『ええ!?あんさんまさか読心術でも身に付けてはるん!?嫌やわぁ、そういう事は早う言ってくれな。恥ずかしいどす』
鼻血と共に心の声まで漏れていた事にアラシヤマは気付いていない。
アラシヤマ
『でも知られてしもたんならもう怖いもんはあらしまへん』
リナ
『え?』
アラシヤマが消えたと思った次の瞬間、リナは砂場に敷いた茣蓙の上に押し倒されていた。
昨夜と同じ状況だ。