始まり
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「まじかよ…」
パリーン
手の中の皿がするっと落ちて割れた。
誰が予想できただろう。
アラシヤマに友達ができたなんて。
しかも、その友達が人間の女だなんて!!!
アラシヤマ
『心友のリナはんどす』
まだ友達になったばかりなのにもう心友扱い。
リナ
『初めまして』
ドヤ顔のアラシヤマはさて置き、ロタロー達はリナに興味津々だ。
パプワ
『リナ、よく来たな。僕はパプワ。こっちはチャッピーだ』
チャッピー
『わう』
ロタロー
『僕、ロタロー。可愛いモノは大好きだよ』
リナ
『みんな、よろしくね』
ちみっ子達は皆表情豊かですぐに打ち解けられそうだ。
ロタロー
『ちょっと、照れてないでちゃんと挨拶しなよ』
「わ、わかってるよ」
ロタローがヤンキーの背中をグイッと押し出す。
リキッド
『えーっと、リキッドっす。よ、よろしく』
ロタロー
『わーい、家政婦が赤くなった~』
パプワ
『わーい、わーい』
二人の周りをぐるぐる走り回るちみっ子達に、リキッドが顔を真っ赤にして怒鳴った。
リキッド
『こ、こらっ。大人をからかうんじゃありませんっ』
パプワ
『はっはっは。そうたぎるな』
パプワは日の丸の扇子を広げ、リキッドを仰ぐ。
パプワ
『今夜は島中のみんなを集めてリナの歓迎会をやるぞ。リキッド、宴の用意を頼む』
リキッド
『おう。飛びっきり美味いモン作ってやるから、腹空かせて待ってろよ』
そう言ってリナに片目を瞑ってみせた。
リナ
『わぁ。嬉しい、みんなありがとう』
パプワ
『気にするな、今日からお前も友達だ』
・・・
リナ
『ア、アラシヤマくん?』
体育座りで泣きながら地べたにのの字を描き、ブツブツとデッサン人形のトージ君に話しかけているアラシヤマはハッキリ言って怖い。
けど。
リナ
『ありがとう、アラシヤマくん』
アラシヤマ
『へぇ?』
一人蚊帳の外に追いやられていた可哀想なアラシヤマは顔を上げて首を傾げた。
リナ
『一番初めにお友達になってくれたのがアラシヤマくんで、本当に良かった』
アラシヤマが連れてきてくれたお陰でこの島にすぐ馴染めそうな気がする。
アラシヤマの涙の量が増した。
アラシヤマ
『喜んでくれて何よりどす。リナはんの喜びはわての喜び。わても嬉しおす』
キュゥン
リナ
『アラシヤマくん、、、』
涙を拭い微笑むアラシヤマを見て不意に胸が高鳴る。