海水浴
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ハーレム
(素直じゃねぇ奴)
最近、リナの事が少しずつわかってきた。
ハーレム
『置いてかないで、って顔に書いてあンぞ』
人一倍寂しがり屋で、でもそれを決して口にしない。
ハーレム
『心配しなくてもお前を一人にゃしねぇよ。俺様がずーっと傍にいてやるぜ』
そのクセこういう台詞は好きじゃないらしい。
リナ
『ハーレム様が、ずっと傍に』
ハーレム
『嫌なのかよ』
リナ
『ずっとは、ちょっと嫌かも?』
軽く流しているが一瞬泣きそうな表情をする。
ハーレム
『ふん。可愛げのねぇ奴』
何故かはわからないが一人に固執するのもされるのも嫌らしい。
ハーレムはパラソルを片手で軽々と持ち上げ、目の前に突き出した。
リナ
『どうしたんですか?』
突然視界を遮られ、何事かとハーレムを見つめる。
久しぶりに真っ直ぐ目が合った。
ハーレム
『べっつにィ』
お前の視線を奪う海に嫉妬した、なんて口が裂けても言えない。
リナ
(??????)
じとーっと睨まれ、おどおどと困惑する姿は愛らしくもあり憎たらしくもある。
ハーレム
『何かムカつくからキスさせろ』
リナ
『ええ!?私、何もしてないのに、、、』
理不尽な要求に抗議の音をあげている間にも近付いてくる青い瞳。
ハーレム
『眼ぇ瞑れよ。ムードのねぇ女だな』
こんな状況でムードも何もない。
リナ
『貴方には言われたくな―――』
煙草とアルコールの匂いが口内に満ちていく。
リナ
(うー)
悔しいけど気持ち良い。
ハーレム
(キスは好き、っと)
諦めて瞳を閉じたリナに徐々に深く口付けをする。
リナ
『ん♡あ‥ン♡』
ハーレム
(こんな時だけ甘えた声出しやがって。クソ、腹立つ)
腹が立つのはリナにではなく、不覚にも可愛いと思ってしまった自分に。
ハーレム
(…あん?)
視線を感じる。
大方垂れ目の金髪がニヤニヤ覗き見しているんだろうと何の気なしに眼を開けた。
「あ、気付いちゃった」
すぐ傍で聴こえる声に驚いてリナも瞳を開ける。
リナ
『@§#£!?』
声にならない叫声。
鼻先が触れるんじゃないかと思うくらい顔を近付けて二人を見ていたのはロタローだった。
ロタローはリキッドの元へ戻り、平然と言う。
ロタロー
『次はAから入りなよね。イキナリBなんてドン引き』
一つ勉強になったリキッドでした。
そしてリナも、いつどこで誰が見ているかわからないという事を学んだ。