相思相愛
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夏海
『晴子ちゃんて』
“私は、いい人だと思うわ”
偶然廊下で聞こえた軍団の話。
夏海
『いい子そうだよね』
一番後ろの、窓から二番目の席。
授業中にも拘わらず頬杖を付きながらポツリと呟く。
大楠
『どしたァ、急に』
誰に言うでもない独り言に反応したのは夏海の前の席、大楠と、右の席、水戸だ。
ちなみに大楠の左、野間と、水戸の前、高宮は爆睡している。
夏海
『んー、今度こそ花道の恋が上手くいくといいなーって』
大楠
『ったく、お前は本当そればっかだな』
水戸
『そりゃまぁ俺もそう願ってるけどさ、あんないい子に彼氏がいないと思うか?』
花道が女の子に惚れてフラれる度、同じように舞い上がり落ち込む夏海を心配して、過度の期待は厳禁だと釘を刺す。
そんな話をした次の休み時間、晴子は流川という男に片思いをしている事が発覚した。
水戸
『だから言ったろ』
授業が始まっても机に突っ伏したままの夏海を三バカが笑ったその時―。
「誰が逃げるって!?おお!?」
隣の教室から聴こえた怒声。
夏海
(花道!)
立ち上がった勢いで椅子が後ろに倒れる。
クラス中の視線が集まる中、夏海の肩は優しく抑えられた。
水戸
『大丈夫』
水戸はにこりと笑い、先生トイレ、と言って出て行く。
夏海
(洋平くん、、、)
笑顔の裏に隠された、相手に有無を言わせないあの表情。
凄く好きだけど、ほんの少しだけ嫌い。
夏海は大人しく自分の席に座った。
三人の制服を後ろからしっかりと握って。