想い −土方−
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土方
『お前と二人きりでいられるのが嬉しくて、舞い上がってた。手ェ繋ぐ事で頭ン中いっぱいで、確かに上の空だったかもしれねぇ』
難しそうな顔をして黙ってしまう雀を不安気に見つめる。
暫くして、雀はポツリと呟いた。
雀
『本当だ』
土方
『ん?』
雀
『意識するとなかなか繋げないね』
土方
『…だろ?』
二人で笑い合う。
土方
『手、繋いでいいか?』
雀
『はいっ』
土方
(初めからこうすりゃ良かったンだな)
手ばかり見ていないで雀の顔を見ていれば良かったんだ。
雀
『これでもう頭の中いっぱいにならないよね』
微笑む雀はとても愛らしい。
土方も自然と口角が上がる。
土方
(今度はまた違う事でいっぱいになりそうだが)
二人は残りの時間を手を繋いだまま楽しく過ごした。
そして雀を送るため万事屋に向かう。
土方
『今日、何も思い出させてやれなくて悪かった』
雀は小さく顔を横に振った。
雀
『最近ね、あんまり気にならなくなってきたの』
事故にあったばかりの頃は空っぽで凄く不安だった。
雀
『でも今はいっぱい。土方さんのお陰だし、みんなのお陰』
土方
『そうか。ありがとな』
雀
『ふふ、変なの。ありがとうは私の台詞ですよ』
和やかなムードで万事屋に着く。
銀時
『雀』
雀
『あ、銀さん、ただいま』
銀時が家の前で待ち構えていた。
銀時
『男はみんな狼だって教えたろ?こんな時間まで何処で何してたか詳しく聴かせ―――』
まだ二人は手を繋いでいる。
銀時
『そのマヨネーズ臭ェ手を今すぐ離しやがれ。臭いが移ったらどうしてくれんだよ』
土方
『はいはい、わかったよ』
土方は素直に手を離したが、勝ち誇るような笑みを銀時に向けた。