想い −土方−
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土方
『悪り、遅‥なった』
雀
『そんな待ってないですよ』
息を切らし走ってくるなり謝る土方の髪はボサボサで、着流しも崩れていた。
雀
『でも、ありがとう』
雀は土方の身なりを整えながら頬を弛める。
急いで来てくれた。
それが嬉しい。
土方
『何ヘラヘラしてんだ、行くぞ//』
雀
『はいっ』
・・・
土方
(こんなもん意識してやる事じゃねぇ。普通に、自然に)
チラッ
雀の手の位置を確認する。
土方
(よし、偶然だ。偶然手が当たったふりしてそのまま)
コツン
二人の手が触れた。
雀
『あ、、、』
土方
『悪ィ。当たっちまった』
土方は大きな溜め息を吐く。
土方
(バカか、俺は)
手握るくらい今まで何度も普通にしてたのに、今日に限って何故か出来ない。
土方
(山崎がデートなんて言ったからか?いや、総悟が…)
クイッ
土方
『ん、どうした?』
土方の袖を握ったまま俯き黙っている雀。
何だか様子がおかしい。
雀の顔を覗き込む。
土方
『雀?』
さっきまでの元気がない。
土方
『具合でも悪いのか?』
雀
『ちが…』
土方
『熱はねぇな』
雀
『土方さん、そうじゃな…』
土方
『あそこで少し休むか』
雀
『きゃあっ。ちょっと、土方さんっ』
土方は話に耳もかさず、雀を横抱きし公園に入った。
ベンチに座らせ、自分も隣に腰を下ろす。
土方
『歩き疲れたか?』
雀は今にも泣きそうな顔で力無く左右に首を振った。
土方
『だったら何でそんな顔、、、』
雀
『だって、土方さんずっと上の空だったから。私の話も聞いてないみたいだったし、全然楽しそうじゃないし。どうしていいかわからなくて』
土方
『…お前にそんな想いさせちまうなんて、最低だな、俺』